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新たな町へ

78話 宿での騒動 23 改稿

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 帰りたいと、ナビに愚痴を聞いて貰おうとしたら先に言いたい事を言われて、何も言えなかった。分かりましたよ!暫く我慢するよ。それと、苦情は絶対に伝えてよ?


「分かりました。でも、取り敢えずパトリックさんと話せませんか? 私が泊まる宿屋は、パトリックさんの宿ですから。彼に話して、世話にならないとでしょ?」

「そうか…ならば少し待ってくれ。おい、アルム!」

「はい」

「アルム、あっちの状況見てこい。可能なら連れて来てくれ」

「ハッ」

 アルムが、では失礼します。と隊長に敬礼して部屋を退出していく。

 隊長とのやり取りを見て、あの騎士アルムさんて言うんだへぇ~。等と呑気に思う。

「バンス隊長様?」

「何だね?」

「あの…変な事を聞きますが宜しいでしょうか?」

「いいぞ、なんだ?」

「あの、賞金は全額冒険者ギルドに行って、受け取りですか?」

「ん賞金? 確か…賞金は。全額領主様から直接、受け渡されると思うぞ」

 良かったよ、彼処には出来れば行きたくない。

「そうですか分かりました。教えて頂き有り難う御座います」

 ナビさん、彼処には行かなくて良いってさ。良かったよ本当に。

《そうですね。ギルドは主の鬼門ですかね》

 鬼門ね・・・・・・言えてるわ。

「それと、領主様にお会いするのは、何日ぐらい待ちますか?」

「そうだな…祭りが二週間後からだからな。祭りが終わって、二日~三日後にはお会い出来ると思うが。日取りは、領主様の都合に合せる形に成るな。まぁそれまでは辛抱してくれ」

「はぁ、そうですか…教えて頂きありがとう御座います」くすん……長いし。

 そんなに長い間何してようかな?

「何だ? アキヒコ君、君随分嫌そうだな」

「そうですね? バルト隊長様には申し訳無いですが、はっきり言えばそうですよ。私の収入が無くなってしまいます」

「収入だと? 領主様から賞金が出るだろ?」

「まぁ、そうですけど3週間も遊んでは要られないですし。宿代も先払いしなければ成らないですしね」

 俺は気ままに旅をしたいのに。
 冒険者稼業も出来ないし…どうすんだよ!



 商業ギルドも…たぶんアウトだろうし。
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