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新たな町へ
48話 暁彦切れる 3 改稿
しおりを挟むはぁ――――っと大きくため息をつき、サブマスに、掛けた威圧を消す。
「分かりました。二階ですね」
急に身体が楽になった、それに動きと呼吸が楽になると思うハミルだ(この餓鬼…いまなにしゃがった?だがいまは案内だ。後で覚えてろよ!)。
ハミルは内では毒づき、表の顔を繕って暁彦を二階のギルマスが居る執務室へと案内する。
「で、で……コホコホ………は……こちらです」
サブマスが噎せてるが、それを無視してサブマスの後ろを付いて歩く。
二階の執務室の前で止まるとサブマスが部屋の扉をノックする。
「マスター、ハミルです。昨日、冒険者登録で来ていたアキヒコ様が、おみえに成りましたので。お連れ致しました」
やっ、やけに丁寧だなおい!最初からそうしろよ、揉めなくて済むじゃねえかよ全く。にしても…名前知ってるのか……もろ漏れちゃってるし。
「おっおう、入ってくれ」
中から許可が出たので二人で執務室に入る。
そして、部屋の中で待っていたギルド長が糞丁寧な挨拶をしてきた。
「昨日は失礼し……申し訳なかった。詳しい話を君から聞きたいのだが、良いだろうか?」
頭を下げて、改めて話をしたいと言うが。
「その前に、ギルド長様? 聞きたいのですが。あ、ちゃんと話を聞いた上でなら、謝罪は受け取ります」
「へっ、一体なっ…何をですか?」
敬語になってるよ(笑)
「ええっと、ここのギルドも人の個人情報は他人に話しても良いんですか? わたしは、前の街で立ち寄ったギルドで、登録ができずにこの町に来たのに。またですかね? 冒険者ギルドって組織は、こんなに屑な組織ですか?」
「く、屑!だと!」
サブマスが怒鳴り俺に向かってくる!キャーやめて!
……また暴力ですよぉ!
「おいオメー!こっちが大人しくしてりゃ付け上がりやがって、餓鬼が舐めんじゃねぇ!ぶちかますぞ……餓鬼」
ギルマスが、脅して来た。
ぶちかますぞ!だってそして、二度も餓鬼って言ったぁ~ねぇ。
「はい!二人共、アウト」
ああ、ギルマス好い人だと思ったのに。
残念だなぁ。
まあ、煽ったのが悪いんだけど。
「「あ、あう?アウト?」」
聞きなれない、言葉を聞いてポカンとする。
「まったく大人って、見かけが子どもだと思って、人を軽く見て来て直ぐ怒鳴るし。こっちを甘くみてるから、まったく謝らないし。怒鳴ったらビビって大人しく謝ると思ってるし…それが間違いなのに。それに、舐めてるのはどっちですかね? 安易に人の情報は喋るは、登録しようとしたらインチキだと怒鳴って来るし!挙げ句に殴り掛かろうとする。どっちが舐めてますかね、教えてくれませんか? ね、ギルトマスターさんとやら」
ちくしょー!
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