母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)

いくみ

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第8章

第17話 移動。

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 先にカイト達をここに呼ぶかな?宿屋に向かう途中にそんなことを思い付く……むぅ…その方が効率的だよな。

「だったら、迎えにいくか?それに、その方が話しは早いな!」

 お、そこの角で…【ワープ(瞬間移動)】
 出来たぜ!
 んで、ここは……よし!見知った森の景色だ。

 待たせて居た二人に話をしないとな!


「よう、戻ったぞ!遅くなったな?」
「……に、兄ちゃん遅い……」
「樹里殿、お帰りなさいませ!」
「おう、ただいま…。んで、悪いがここを直ぐに出るぞ!」
「へっ?何処に?どうやって?」
「そうですぞ!何処に行くのですか」
「まあまあ、話は後だ!レツ達は?もう鞄の中だな?」
「えっ、うん……そうだけど?」
「なら行くぞ!外に出ろよ!」
「えっ?ど、どうするのですか?それにこの家は」
「ベルゼス……取りあえず出ようよ…兄ちゃんこうなると止まらないから……」
「はぁ……」

 カイト君ナイスですよ!

 それから三人で家から出ると、即効で家を収納する。おまけの訓練所も仕舞うと、今度は二人の襟首を掴み【ワープ(瞬間移動)】した。

「はい!到着っと!」
「えぇぇーーここ何処よ!」
「………樹里殿……」
「しぃ~騒ぐな!驚かせたのは謝るから!。すまんが大人しくしてくれ、ここは!町の中だ。ここで立ち話もなんだからな、直ぐに宿へい行くぞ!」
「えっ宿屋?」
「そうそう、早く行くぞ!」

 カイト達に有無を謂わせず、三人でギルマスに教えて貰った宿屋を見つけ宿屋の屋の中に入っていく。

「すんませぇ~ん?」
「………」

 おや?居ないのかな?

「あの……」

 おっ、カウンターに呼び鈴がある。
 これを鳴らすのか?

【チンチン】と呼び鈴を鳴らし暫く待つ。

「はぁ~い!」

 おっ聞こえたのか?

「あらあら、すみません。御客様々でしたか?」
「ええ」
「三名様でお泊まりですか?」
「そう、三人なんだが…部屋がありますかね?」
「そうですねぇ……四人部屋なら空いてますが……良いですか?」
「じゃそれで、えっと取りあえず二日泊まりたいんですが…?」
「はい、分かりました」
「三人で、二日……いくらに為りますか?」
「えっと……食事は?」
「要りません」
「そうですか?それでしたら……三名様二日で、銀貨6枚頂きます」
「なら……はい銀貨6枚」
「はい……確かに。此方がお部屋の鍵に為ります。部屋は二階の……ああ、ご案内しますね」
「……なら、宜しく。女将さん」
「フフフ、さあどうぞ?」

 カウンターから出てきた女将さんの後に付いて二階に上がり廊下を歩く。
 そして、建物の一番奥の部屋の前に立つと部屋の鍵を開けて部屋に案内された。

 部屋の中は、こぢんまりしていて四つのベッドが四角い部屋に二台づつ両脇に並べてあった。

 さあどうぞ、此方が部屋の鍵に為ります。

「お出掛けの際には、カウンターで鍵を預けてからお出掛け下さいね?それと、御部屋の鍵はしっかり閉めてくださいね」

「了解した」
「それでは、失礼しますね」

 宿屋の女将を見送ると俺達は部屋の鍵を閉めてから一息つく。

「さて、部屋も狭いからな!カイト、ベルゼス、部屋を広くするから待ってろ」
「了解!ベッドは移動させるの?」
「今回、要らんよ」
「そう?なら待ってるけど…。本当に何もない部屋だね?ただ寝るだけだしベッドも硬いし」
「宿屋の部屋なんて何処も一緒だろ?」
「まあそうか……」

 カイトがぶつくさ文句を言うのに付き合って、会話をしながら部屋を拡張させると、その中に空間を広げて部屋を作る。

 えっと……俺の部屋にカイトの部屋とベルゼスと…レツ達の部屋だな。後は…トイレに風呂にキッチンカウンターに、リビングで良いかそんなことをしながら約10分程度で空間に部屋が出来た。

「おし!出来上がりだ!二人共中に入ってくれ、それとレツ達も出して良いぞ?」

 出来た空間から、頭だけを出してカイト達を中に呼んだけど…なんか文句を言われてねぇ?俺。

「相変わらず……樹里殿は……凄いですね!」
「だよねぇ~。お陰でこっちはいつもびっくりするだけだよ!」
「なんか、文句でもあんの?カイト」

 文句なら聞かないぞ!


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