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第6章
第16話 再びキャンピングカーで
しおりを挟むん?預けた金取りに行くだけだが。
「思い出したか?馬鹿餓鬼」
「あっ……うん。お金ね…」
「だよ、んでここからどうするか」
マップ出してリリデアをマッピングしてと……。
「カイト行くぞ、少し歩く」
「えっ!あぁ……うん」
カイトの前をずんずん歩いて人が居ない場所まで歩く。
ダンジョンの周りにはパラパラと、まばらに人は居るからな。
暫く二人で歩き、人気のない場所に立つとアイテムボックスのメニューを開いて、久しぶりのキャンピングカーをだした。
【ドーン】
大きな音を立てて車が出てくると直ぐに運転席に乗り込む。
「に、兄ちゃん!なにも言わずに。これをだすのは、勘弁してよ!驚くだろ!」
文句を言いながらも慣れた仕草で助手席に座ってシートベルトを、閉めるカイトだ。
なんだつまらない忘れてなかったのか。
「騒ぐなよ、そろそろ動かすぞ?道が無いからなガタガタするぞ?油断してると舌を噛む。精々気を付けろよ。餓鬼」
「っ!ってかさ!兄ちゃん!」
車のブレーキへダルを踏んで、エンジンキーを回してエンジンを掛けながらカイトの話をきく。
「なんだ?」
「さっきから、俺の事を餓鬼としか言わないけど?」
「なに、不服でも?」
「大有りだよ!俺はカイト!カイトって名前があるんだからな!」
「……名前を呼んで欲しかったら、俺の役に立ってからにしろよ。ま、そんなことはあり得ないだろうがな?」
「うっ!言い返せないのが悔しい!」
「ハハ!面白れぇ!自覚はしてんの?」
「それはそうだろ?チビの頃から自覚はしてるよ」
「あっそ!なら、俺に迷惑を掛けるなよ?餓鬼」
それからしばらくはなにもない草原をひたすら走る。
車を走らせ日が沈むと夜が来る。当たり前だろ!
だが、夜の移動はあまりよろしくはない。
なので、車中で寝ることに為るが……。
車中はなにもしなくても広いが…。
デカイ男二人にはちと狭い。
なので…荷台を改造する事にする。
カイトを助手席で待たせる事にする。
「餓鬼!ここで少し待て!」
「はあ?なにするんだ?」
「面倒だな!車の中は狭いだろ?」
「……?」
「分からなかったらいいぞ!ここで座って待ってろよ?いいか?動くなよ?」
「う、うん」
返事を聞くと俺は運転席から立ち通路を通って荷台側に向かう。
そして、一端すべての内装を撤去する。
それと、お決まりの空間魔法で荷台の中を改造する。
作るのはリビングダイニングに、キッチンカウンター!とトイレにシャワールーム。それと寝室を二部屋。
俺の部屋にレツ達を居れるからそれようにでかくする。
リビングにはソファーセットに、カウチにテーブル。テレビにDVDレコーダー。うん贅沢だ!
キッチンにはコンロと、冷蔵庫を設置。あとはオープントースターとポットでいいかな?
それから食器類を二人分だ。
あとは寝室のベッドだけを入れて完成だ。
「そら、レツ、レオ、お前らも出てこい。ゆっくりしてていいぞ?」
「ガゥ~!」
「ガゥゥ~ン」
二匹が喜んでリビングの中に出てくる。
飛び出した二匹は、お決まりのじゃれるがあったよ……やめろ!重い毎回言わせるな!
うん、これはもうお決まりのコースだな。
だがお前ら本当にもう、やめてくれ!面倒だからな。
「餓鬼!おい!こっちに来ていいぞ!そんでレツ達の相手をしてくれ。俺は外に結界を張って来るからよ!」
「分かった!今行くよ!」
それだけいうと、じゃれる二匹を引き離して外に出て車の周りに結界を張って車に戻ったのだった。
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