母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)

いくみ

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第5章

第11話 取敢えず部屋には入れたな。

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 フェルトさんに、言われてギルド職員達の住む寮に足を向けた。 

「未だ半年しか経ってないけど、ここは懐かしいな……」

 ぼそりと呟くと、半年前まで世話になってた部屋の前に立つ。

 部屋の前に付いたが……鍵預かるの忘れた。
 仕方ない中に居るカイトに、開けて貰うか?
でもあいつ開けるかな?

 迷ってても仕方ない、取敢えずノックするか?

「トントン」乾いた音が扉が廊下に響く。

「カイト?中に居るだろ?兄ちゃん鍵忘れたんだ。入れてくれねぇ?カイト……」
「…………」

 これは未だへそを曲げてるのか……厄介……。

「わかった、また来るよ。じゃあな」

 そして、扉から離れて廊下を歩く。
 すると、後ろから扉が開く音がすると腰にどんと重たい鈍痛……。
 タックルするな……こ、腰ヤバイから!

「う……っ!お前……カイトか……」

 頼む…後ろからタックルなんてしてくるな!
 腰やったら危ないんだぞ!
 男は腰が命んだぞ!と心で文句を言う。

「何だよ兄ちゃん!」
「な、何が」
「何で、何処かに行っちゃうんだよ!」

 はぁ?我が儘言うのも大概にしてくれ。
 何処に行く?お前が口を開かないし逃げ出したのはお前だろ?全部俺の所為にするなよ?
 とは思うが……我慢だ!

「カ、カイト取敢えず部屋に入るぞ!ここ俺らだけじゃないからな?」
「……」

 取敢えず後ろから抱き付かれてるから、そのままカイトを引きずり、部屋に入りドアを閉めた。

「カイト、取敢えず離せ。そこに座れ、これじゃ話せないだろ?」
「……」

 カイトは黙って俺から離れる。
 全く何がしたいのか……。
 話しに為るかな?
 流石10才児、大人が折れると思ってる。
 さて、どうしょうかな?

「はい、離してくれてありがとう?」
「何だよそれは……」
「まあ、なんとなくかな?で!マイクに、なに言われた?喧嘩になったそうじゃないかよ」
「別に……あいつがしつこいから」
「それで?」
「殴って来ようとしたから、避けたら勝手にコケたんだ。そしたら、カイトの癖に生意気だとか言ってきた」
「で?」
「叫びなから殴り掛かって来たから、応戦しただけだ」

 ………まぁ、概ね聞いた通りかな。

「わかった。カイト我慢……偉かったな?」
「……………っ、何で僕は……くっ……」

 カイトなりに傷付いてるのは分かる。

 しかし…ここで言葉を間違えると拗れる。
 気を付けないと、ただ意地を張ってるだけだろうしな。
 イラついて反抗したから、折れる事も出来ないのだろう……多分。

 悔しそうな顔をしてカイトが涙を流す。
 でも声出して泣かないんだよね。
 昔みたいに、ギャン泣きしてくれた方が未だ良いんだどなぁ。

「カイト、腹減らんか?食ってないんだろ?水は?それとレツも、レオも寂しがってるぞ」
「………」
「なら、レツ達が腹すかせてるから、だすぞ?」
「うん………」

 そして、鞄からレツ達を出す。
 すると、カイトを見た二匹がカイトに突進していった。

「なっ何だよレツ、レオ!うわっ!」 
「にゃん……にゃぁー」
「にゃーん」

 二匹の猫科に襲われるカイト!
 フフフ楽しいだろ?暫く遊んでろよ。

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