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第5章
第10話 相談する。
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全く………。
「さて、ジュリ?」
「な、何ですか」
「ここには?いつ迄居るの?それとも帰ってきたの?」
「さ、さあ、どうかな?」
「あら、決めてないの?」
「ああ、取り敢えずカイトの手が負えなくて、戻っただけ……」
「手に追えないって?」
「ギルマスから聞いてないの?」
「聞いては居るけど……詳しくは聞いてないわ」
「そう……」
それだけに答えると、リリエラやアルガス達に目を向ける……と覚ってくれる。
流石大人!
「アルガス、リリエラ、自分の部屋に戻ってて?話しが終わったら呼ぶから?」
「ええ!折角ジュリが居るのに?」
「そうよ!まだ話があるわよ!」
「良いから、少しよ!ねっ」
ニッコリ笑って子供に圧を掛ける!流石母です。
俺には経験がない。
怒鳴るだけでなにもしなかった母。
叱るでもなく、唯々男の目を気にして怒鳴るだけで、なにもしてくれなかった。
父親が出ていく迄は、優しかった記憶があるが……。
父親に引っ張り回された記憶しかないな。
それに前世でも……。
俺ってば、つくずく運がないのかな?
このフェルトさんの優しさは、俺にもカイトにも与えて貰えなかった優しさだよな……。
これは……カイトには欲しくて堪らないものだ。
マイクに何を言われたのか知らないが、……カイトよく耐えたな。
フェルトさんの一言で、子供達がリビングから出ていく。
そして話しを始める。
まあ、大した話では無いのだが…。
「さて、お子様が出て行ったから、話しを聞きましょうか。カイトが、どうしたのジュリ?」
「まぁ、子育てしてるフェルトさんには、俺なんかの話しなんて、大した話ではないのだろうがね?」
「フフフ、良く分かってるじゃないの?」
「だけど俺には、しんどいんだよね……」
「まぁ、思春期って誰にでも有るからね?」
「まあ、普通の家で育てば?有るよね?それに俺は餓鬼だぜフェルトさん」
「……あ、あら、ごめんなさいね?そ、そうよね…フフフ」
「良いよ?本当の事だしね。それにフェルトさんが、話すのは一般論だし」
「相変わらず……ジュリは、難しい言葉で話すわね?時々こっちが、付いて行けなくなるわよ!」
「すまんすまん、これでも貴族の端くれだったからね」
「そうでした。で?カイトの反抗で、手に追えないの?」
「そう、それだよ。何聞いても『好きにすれば?』とか『勝手にしたら?』とかだ。あとは、鼻で笑うとか?話さないと、何で話しをしないと言って来る。参ってるよ、どうしたら正解なのかさっぱりだよ」
「フフフ。独身のジュリが、カイトのパパをしてるんだもの。それは分からないわね?」
「だろ?」
「うちはマイクが反抗期ね。でもあっ、とうとうきたな!と思う事にしてるわ。そして、あまり話し掛けない事にしてるわ。まぁ大事な話は一応するけどね?聞いてないのは聞く側の自由だから、一応ね?それなら勝手に決めてと、責められても話したって言えるから」
「ふぅ……それは一度やった」
「そしたら?」
「都合の良い言い訳を言われて、喧嘩に為った」
「もう、体験済みなの?」
「そうだよ、全く……」
「それで、どうするの?ジュリはどうしたいのかしら?」
「俺?」
「そう、ジュリはよ?」
「俺、俺ねぇ……」
「ジュリ……あんた」
「なに?」
「いえ、なんでもないわよ。カイトが手に負えないなら、預かるわよ。そのうちカイトも収まるわ!反抗期なんて直ぐに過ぎるわよ!」
「そう?そうだと良いけどね」
「フフフ。困り顔のジュリをみるなんて……」
「なにそれ?」
「いえ、何でもないわよ!さて、マイクの事は良いから、カイトの所に行って上げて頂戴!」
「ん~行かないと駄目か?」
「そうよ!行って上げて!それでまた、喧嘩に成るなら私を呼んで頂戴」
フェルトさんを呼んで、どうなることでも無いとは思うが……。
「了解!なら少し、顔を出してくるとするよ」
「さて、ジュリ?」
「な、何ですか」
「ここには?いつ迄居るの?それとも帰ってきたの?」
「さ、さあ、どうかな?」
「あら、決めてないの?」
「ああ、取り敢えずカイトの手が負えなくて、戻っただけ……」
「手に追えないって?」
「ギルマスから聞いてないの?」
「聞いては居るけど……詳しくは聞いてないわ」
「そう……」
それだけに答えると、リリエラやアルガス達に目を向ける……と覚ってくれる。
流石大人!
「アルガス、リリエラ、自分の部屋に戻ってて?話しが終わったら呼ぶから?」
「ええ!折角ジュリが居るのに?」
「そうよ!まだ話があるわよ!」
「良いから、少しよ!ねっ」
ニッコリ笑って子供に圧を掛ける!流石母です。
俺には経験がない。
怒鳴るだけでなにもしなかった母。
叱るでもなく、唯々男の目を気にして怒鳴るだけで、なにもしてくれなかった。
父親が出ていく迄は、優しかった記憶があるが……。
父親に引っ張り回された記憶しかないな。
それに前世でも……。
俺ってば、つくずく運がないのかな?
このフェルトさんの優しさは、俺にもカイトにも与えて貰えなかった優しさだよな……。
これは……カイトには欲しくて堪らないものだ。
マイクに何を言われたのか知らないが、……カイトよく耐えたな。
フェルトさんの一言で、子供達がリビングから出ていく。
そして話しを始める。
まあ、大した話では無いのだが…。
「さて、お子様が出て行ったから、話しを聞きましょうか。カイトが、どうしたのジュリ?」
「まぁ、子育てしてるフェルトさんには、俺なんかの話しなんて、大した話ではないのだろうがね?」
「フフフ、良く分かってるじゃないの?」
「だけど俺には、しんどいんだよね……」
「まぁ、思春期って誰にでも有るからね?」
「まあ、普通の家で育てば?有るよね?それに俺は餓鬼だぜフェルトさん」
「……あ、あら、ごめんなさいね?そ、そうよね…フフフ」
「良いよ?本当の事だしね。それにフェルトさんが、話すのは一般論だし」
「相変わらず……ジュリは、難しい言葉で話すわね?時々こっちが、付いて行けなくなるわよ!」
「すまんすまん、これでも貴族の端くれだったからね」
「そうでした。で?カイトの反抗で、手に追えないの?」
「そう、それだよ。何聞いても『好きにすれば?』とか『勝手にしたら?』とかだ。あとは、鼻で笑うとか?話さないと、何で話しをしないと言って来る。参ってるよ、どうしたら正解なのかさっぱりだよ」
「フフフ。独身のジュリが、カイトのパパをしてるんだもの。それは分からないわね?」
「だろ?」
「うちはマイクが反抗期ね。でもあっ、とうとうきたな!と思う事にしてるわ。そして、あまり話し掛けない事にしてるわ。まぁ大事な話は一応するけどね?聞いてないのは聞く側の自由だから、一応ね?それなら勝手に決めてと、責められても話したって言えるから」
「ふぅ……それは一度やった」
「そしたら?」
「都合の良い言い訳を言われて、喧嘩に為った」
「もう、体験済みなの?」
「そうだよ、全く……」
「それで、どうするの?ジュリはどうしたいのかしら?」
「俺?」
「そう、ジュリはよ?」
「俺、俺ねぇ……」
「ジュリ……あんた」
「なに?」
「いえ、なんでもないわよ。カイトが手に負えないなら、預かるわよ。そのうちカイトも収まるわ!反抗期なんて直ぐに過ぎるわよ!」
「そう?そうだと良いけどね」
「フフフ。困り顔のジュリをみるなんて……」
「なにそれ?」
「いえ、何でもないわよ!さて、マイクの事は良いから、カイトの所に行って上げて頂戴!」
「ん~行かないと駄目か?」
「そうよ!行って上げて!それでまた、喧嘩に成るなら私を呼んで頂戴」
フェルトさんを呼んで、どうなることでも無いとは思うが……。
「了解!なら少し、顔を出してくるとするよ」
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