母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)

いくみ

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第3章

第14話 だ、だっせぇー

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 そして、レツを抱いてテントに戻ろうとしたその時に、雑木林の茂みからガサガサっと枯れ葉のこすれた音がした。

 するとレツが俺の腕から、無理やり飛び降りて音のする方向に向かい牽制する。

「ヴゥーーーーーーシャー!」

 とレツが威嚇するが、あわててレツを抱き上げて黙らせる。

「しぃ~……大人しくだ。黙っててな?ここから引くぞ?」

 慌てて認識阻害の魔法で、自分達の姿を隠すと少し先の茂みから、人が出てきた。ほっ!間に合った!

「っ!いててて、なんだよ!ったく……」

 人が出てきた!しかも大人の男だ。
 ピックりしすぎて声が出ないが、観察は出来た。だが不思議だぞ?
 こんな山奥に、なんだって人なんか居んだよ!

 でも、まだ男に気付かれてない!素早くレツをか抱えたまま、そっと後ろに後退りその場を脱出する為に、空へ飛び上がった。

 空を飛んでベースに戻る!
 ほっと一息付いて、結界と遮音と認識阻害を慌てて掛ける。勿論強化してだ!

「兄ちゃん?どうしたのさ、そんなに慌てて?」
「ん?人が居たから焦って逃げてきた」
「えぇ~人?人居たの?こんな山の中に?まっさっかぁ~!ハハハ」
「はぁ~笑うなよお前……。本当に居たんだよ」

 念の為にマップ確認。
 
「あ!居た……」
「え?居たって?人が居たの」
「そう、人だよ。ええっと一人、二人、三人……だな」

 三人居るぞ?その辺ウロウロしてる。

「本当に?」
「マジだ。どうする?カイト」
「え、マジなら、鑑定してからじゃないの?」
「見た感じ、盗賊っぽかったんだよ」 
「え!盗賊?!兄ちゃんなら早く鑑定しないと」
「おう!待ってろ」

 マップの一つの赤点を押さえて鑑定する。
 名前は必要ない。

鑑定

種族 人種
性別 男
職業 盗賊 29才 盗賊団死の晩餐の一党 


Lv 25

HP 150
MP 35

魔法

土魔法Lv 5

 …………………ダ、ダセェ~死の晩餐だって(笑)
 だっせぇ~!団の名前だろうが…だっせぇ~!
 それにチ、チョロ……過ぎだなぁ。


「兄ちゃん、どうだった分かったの?」
「ククク。わ、分かった。でも、お前より弱い奴らだと思うよ?」
「え?マジ……なの?盗賊なんでしょ?」
「盗賊の一党だよ。三下の使い走りかな?」
「言ってる意味が分かんない」
「ええっと……盗賊ってな」
「うん」
「仲間が居るんだよ。それは、分かるか?」
「うん」
「盗賊はさ、人間の屑の集まりだ、その中でも一番屑でそこそこ強い奴が頭になる。その盗賊の中でも、仕事が余り出来そうもない奴のことを三下って言うんだ。わかるか?」
「…………うん」

 中々理解は出来ないよな?
 ま、所詮小学校4年生位の年齢だ!理解はもう少し大きくなってからだな!

「ま、まぁ、その内に分かる様になるよ?取り敢えず、ここは引き払って別の場所に移動するぞ?」
「え?盗賊やっつけないの?」
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