母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)

いくみ

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第2章

第13話 名付け 改稿

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「カイト!」
「なに?」
「こいつの名前考えてるか?」
「名前?」
「そう名前だ!」
「………んと……名前……」

 なんだ、名前考えてなかったの?
 そういうのは、考えておけよ……。
 あ!考えさせなかったのは俺だったね。
 反省……。

「なんだ決まってないか?」

 俺、白々しいなぁ……。

「うん。あ……っ!そうだその子雌?雄どっち」
「さぁな、分からんよ。お前が世話してたんだろ?」

 それだけ言ってサーベルタイガーの、子供の鼻先に指をそっと出す。
 すると、俺の指の匂いを嗅いでる。
 暫くそのまま指を出していたら、サーベルタイガーの子供が俺の指をペロッと舐めた。

「お、舐めた。お前可愛いな? ん」

 可愛いと言って首をなでると子猫は「ゴロゴロ」と喉を鳴らして首を撫でさせてくれたぞ。可愛いじゃないの。
 なんだよ、今までカイトに「シャー」と威嚇してたのに?
 流石は猫だよな?
 あれ?サーベルタイガーって猫だったよな?
 猫科の種類だよな。

 まあ良いけど、懐くなら可愛いしな。


「狡い……」

 ゴロゴロ喉を鳴らす子猫を撫でてたらカイトに拗ねられた。

「なに?名前決まったのかよ」

ニヤリと自慢気に笑ってやるとカイトに怒られた。

「まだ!その子どっちだよ。雄なの?雌なのって聞いてるんだけど」
「ハハハ、そう怒るなよ。少し待て今確認するから…おい、お前抱っこしていいか。ん?」

 それだけ言うと、ぴょんとジュリの膝に子猫が乗ってくる。
 おっと反応良いなぁ~カイトが更に拗ねるぞ?

「おお、可愛いな。よしよし、それじゃ~お前はどっちだ?」

 子猫の頭を撫でて、抱き上げ性別を確認するとどうやら雄の様だ。

「カイト、この子は雄だな」
「………そう。ならパルマは?」

 それ比較的女性に付ける名前じゃね?

「カイト、聞いてた? こいつ雄だぞ?」
「なら……レツは?」

 レツねぇ……

「ま、良いんじゃねぇの?ならテイムするぞ良いか?」 
「うん」
「なら……」

 そっとサーベルタイガーの頭をそっと撫でて話し掛ける。

「おい……。お前おらと一緒に来るか?」
「にゃ~?」

 聞いても分からんか。

「……ま、いいか? お前は今日からレツだ!」
「んにゃ~!」

 と一鳴きして俺に飛び付いてきた。。

「ああ!兄ちゃん……!それ狡いよ、僕も抱っこしたい」
「ん?狡いと言われても……お前こいつの世話頑張るんだろ?」
「そうだけど……触りたいし」

 そうか……まぁ、スパルタ過ぎても可愛そうだよな?

「おい、レツ」
「にゃ!」

 レツを抱き上げると、カイトを見せるように顔向けてレツに話し掛ける。

「レツ。お前を助けたのはな、このカイトだぞ?それに感謝もしないで、嫌うのは駄目だろ。せめて、感謝して触らせるくらいは許してやれよ。ん?」
「に~ゃ……」

 レツを抱いたままカイトに近付ると、レツの前足がカイトの頬をポンポンと軽く叩く。

「に、兄ちゃんこれはなに?」
「さぁ?試しに手を出して抱いてみ?」
「ひ、引っ掻かれないかな?」
「さぁ?怪我したら治してやるから、抱いてみりゃ良いじゃんかよ?」
「じ、じゃ……。レツ触らせてね……」

 カイトが、そっとレツの鼻先に手をだす。

「にゃ……………」

 レツがカイトの指をスンスンと匂いを嗅ぐ。
 そしておとなしく、カイトに触らせてやるよ!
 といわんばかりに大人しくカイトに抱っこされた。
 なんだろう……若干レツが偉そうに見えなくもないのは?

「に、兄ちゃん。ボク抱っこ出来た!」
「おし!それならここを出るぞ」
「うん、わかった。手伝う」

 おお、やけに明るいね。
 そりゃ嬉しいか……。
 さて継ぎは何処に行こうかね……。
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