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第2章

第8話 結局……

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 雑誌をペラペラと捲っていると、カイトがテントの中に慌てて入って来る。うお!ビックリした!

「兄ちゃん!大変だ!たいへ……」
「ん?なんだ。どうした?慌てて」

 慌ててテントに入ってくるカイトとは、対象的にのほほんとして、カイトの大変だと言う言葉を聞く。

「兄ちゃん……ちっとも、僕を気にしてなかったんだね……?」

 テントの中を眺めてがくりと肩を下げ、落ち込んだ素振りをみせた。

「それは、そうだろ? お前不貞腐れると面倒だしな? で、何でその子抱えてるんだ?」
「あ!そうだ!この子助けて!」
「助けてって!何したの」

 見ると傷だらけでぐったりとしている。ん~ヤバいね?でも……結局助けるのな、俺。
 甘いねぇ~。

「ほら、見せてみろ」 
「はい!お願い兄ちゃん!助けてよ」
「大丈夫だ!落ち着けカイト。ヒール!それに身体も汚れてるからクリーン」

 すると子猫の身体の傷が治って行く、傷が消えて息も荒かったが呼吸も落ち着いた。そして、血で汚れた身体も綺麗になる。

「とりあえずこれで目を覚ましたら……これかな?」

 ポーションを薄めて少量を皿に出すが……これ飲まないよね?さてどうすかな?
 あ!ネットから子猫用のミルクを出して、ポーションを少し混ぜる。
 自力で飲まなかったとき用に、針のない注射器も出す。

「これで……飲ませるかな?」
「兄ちゃん……これなに?」
「ん?動物用のミルクにポーションを、入れてみた!」
「ふ、ふう~ん………」

 ふぅ~んと言いながら、カイトにジト目で見られる……なに?

「な、なんだよ、カイト」
「だってさ!」
「なに?また、不貞腐れるのか? もう勘弁してくれよ、カイト君ね?我が儘も大概にしてくれ!」
「だってさ、僕何にも出来ない……んだ」
「だけどほら、この子は助かったぞ?」
「それは兄ちゃんが、今魔法を使って助けたから」
「……そうかな? その子はカイトが気にしてたから、助かったんだと思うぞ?」
「………そうかな?」
「そうだろ?俺は……ほら、冷たく見放したらからな? どうせカイトは、その子の事が気になって探しに行ったんだろ?」
「うっ………はい……」

 勝手に結界から抜け出して、危ない真似しやがって!お前が魔物に襲われたらどうするんだ。

 説教垂れたいが……最近生意気に成って来たから少し気を付かないとならん。
 はぁ俺は親に成った覚えは無いのだが……



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