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第16章
第2話 保護区の現状…
しおりを挟む山の下見兼、魔物の討伐に掛けた日にちは約束一週間。その間の狩った魔物は、騎士達の報酬として分配しつつ屋敷の食糧に当てたけど、まだまだ魔物は居る感じ。
まあ山一つ分の魔物は容易には狩れないわよね?
ならばどうするかと色々考えてると……
《ねぇねぇ?主ぃ~》
ルトがテーブルの上に乗って来て、私に話し掛けて来るのだけれど…おやつならもう少し待っててね?
「…何かしらルト、おやつかな?」
《ちがうよぉ~! ボクたちひまなんだよぉ~》
暇と言われて顔を上げれば、ルト始めルクスやカイ達が私の体にぴったりと張り付いてる。
(くっぅぅ!か、可愛いじゃないのよ!)
「えっと暇なの?」
《そうだよぉ~ひまなんだよ!みんなボクたちと、あそんでくれないんだもの》
「えっ?皆……? 騎士達もかしら?」
『そうそう、なんかみんなでカラダを?きたえるから、僕らとはあそべないんだってさぁ~!僕たちもきしさんたちの、くんれんくらいてつだえるのにねぇ~』
《そうそう!ボクもてつだえるよ?こうやって!まほうをうてるもん!》
と、カーバンクルのルトが額の宝石に魔力を溜込むのが分かって、慌ててそれを止める。
「る、ルト!それ駄目よ!今はそれ駄目よぉ~」
慌ててルトをとめると、ルトが不服そうに頬を膨らませる。
《ええ!なんで?ボクも、くんれんにまざりたい》
(そ、そうなの?でもほら、それって危ないわよ。ルトが魔法を使えば、騎士たちが怪我をするかも知れないし)
飛んでもなく威力の大きい魔法で、騎士達に向けて攻撃されたら……騎士達の命が危ない。
それで無くても、ルトの魔法の威力は大きいしルクスの力も、ここのところ上がってるから…被害を考えると騎士たちがルトとルクスの訓練を外したのが分かるし。
ここ最近?でもないけれど、ルトの魔力が上がってるし……、本当に自覚して欲しいのだけれど。
それはこの子達には無理ね。
それに結構この子達加減なくやらかすのよ!
魔物の討伐に一緒に連れて行けば、私たちが殆んど手を出さなくて済むなんてこともあるし。
前も訓練所の壁が、ルトの魔法でぶっ飛んでしまって大騒ぎに為ったし。
やらかしたルトは、魔法の威力が強く為ったと喜んでて全く反省してないし。
やらかした事を注意して、言い聞かせてやっとごめんなさいと謝ったなんてこともあったし。 本当強く成ったわよねぇ……。
っと、しみじみしてる場合ではないよの!
「ルトとルクスは、訓練がしたいの?」
《『そうだよ!』ひまなんだ》
「カイ達は?」
《カイやグラン達は……お部屋でまったりと、主としたいってさ!リズはお散歩にいきたいって》
「そう……あっ!なら保護区に行ってみる?」
《ホゴク?》
『ホゴクかぁ~。なら……うん!行こうよ!もしかしたらまもが、いるかもしられないよ?ルトそうしょうよ!』
《ええ~いるかなぁ~?あそこは主のまりょくでとってもきれいになってるからねぇ~》
『そうかなぁ~?』
見に行きたそうなルクスと、面倒がるルトの意見が違うけど…
「ふぅ~んそうなのねぇ~」
だったら、どうしようかしら?
《そうだよ?しらないの? あそこはね、まものってもういないよ?》
そ、そうなのねぇ~、だったら別に見回り行かなくても良いのかしら?
でも、なぜ分かるのかしら?彼処とここは結構距離があるのに。
ルト達は不思議よねぇ~。
『でも主人ぃ~こっちの山にも、つくるんでしょ?』
「へ?なにを?」
《え?そのホゴクだよ》
「ああ~作った方が良いわよね?」
《とうぜん、たりまえだよ》
『そうそう、こっちにもいっぱい、おともだちいるもん』
……居るんだぁ~。
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