548 / 574
第15章
第7話 説明と試食と従業員決め 1
しおりを挟むなんか変な事を言ったかしら?
「グレン私は変な事を言いましたか?」
「言っては、ないですね。ルース様はご心配為さってるのですよ」
「そ、そうです!こ自分の立場を分かっておりますか?」
「立場は分かってますわよ?」
「それなら……、お一人でこの店を為さるとか謂うのは?」
えぇっと…店を人に任せるには未だ早いわよね?
それに、私しかお店で出す食べ物作れないし。
誰かを雇うなら、ちゃんとお店の経営が起動に乗ってからよね…普通?
それに、今さらそれを言われてもとルース様たちに謂えばルース様始め、モーリスのおっちゃんも黙ったまま腕組みしてるけれど……いったい何かしら?
「それはそうですが…」
「大丈夫よ?グレンが手伝ってくれるし?なんなら、護衛の騎士にも手伝って貰うなんて言うのも、ありだと思うのよね?まぁ、それは屋敷に戻ってから話し合いをしましょう?」
「はぁ……」
「それなら、今日はここまでにしましょうか?話し合いは屋敷でねっ?ルース様。モーリス様も、今日はありがとうございました」
おっちゃんにペコリと頭を下げて挨拶すれば、おっちゃんも分かってくれたのかしら?工房へ戻ると言ってくれた。
「そ、そうだな?儂も工房に戻るとするか。なら嬢ちゃんここを開店する時にな?」
フフフ良かった、物分かりのいい人で。
後はルース様他お兄様たちや騎士たちかしらね…。
これからが大変そうですが、取りあえずこの店の結界はこのまま残して城に戻りましょう。
「……分かりましたが!パトリシア、ちゃんと話し合いはしますからね?」
ニッコリ笑ってルース様に釘を刺されてしまったけれど…。
お兄様が一人増えた感じが……? えっ?
城に帰って小言の嵐とか……ん~耐えられるかしら?私。
それから城に戻り、ルース様とグレンたち4人で屋敷に戻る。
屋敷に戻って直ぐに、軽い軽食をルクスたちとルース様とで取っているとルース様がカフェの件でと話を切り出してきます。
…なんかここに来て、私の婚約者と言う立場を分かってきたようで何かと私の事を心配してきますが、何をそんなに心配をする事があるのかしら?
「えっと、ルース様?いったい何をそんなに心配してますの?」
カフェ、お店を開けてる時間は昼間の四時間程しか店を開けないし…長時間は開けられないものね。
「四時間程ですか?」
「ええ、精々午前中から開店して閉店は昼過ぎの2時頃かしら?」
でも……11時頃~4時頃の方が良いかしらね?
あっ、それなら5時間に為っちゃうから…12時からかしらねと説明。
「パトリシア…そうではなくて、危ないと言ってますよ?私は」
「危ないですか?」
「ええ、治安もありますし、どんな客が来るかも分かりませんし」
「それは…心配しすぎですわよ。そんなに心配しないで下さい。グレンも居ますし」
騎士は…誰を連れて行こうかしらね?
細身のイケメンの方が良いわよね……あっ!
ニルスなんてどうかしら?でも彼って……。
でも取りあえず呼んできて貰おうかしら?話しはそれからね。
「グレン誰かに頼んで、ニルス呼んで貰えないかしら」
「……承知しました。お待ちを」
「ええっと、パトリシア?君ニルスを手伝いに?」
「そうしょうかと思ってますが、彼次第ですわ?他だと……誰か」
「ふぅ……出来れば私が手伝いに行きたい!と、言う所ですが…私も今は色々と…」
そうよね…色々覚える事は多い筈ですもの。
そう謂えば、つい先日もダンスで苦戦してたものね?お勉強の方は良いらしいけれど。
フフフ、ダンス…あれは一苦労です。
何せ教えて下さる先生がスパルタですもの。
私も未だに怒られますわ。
「でしょ?だから、騎士の誰かにと思ってますの。ルース様にはそうですわね…少しダンスが上手く踊れる様に成ってから、お願いしますわ」
「き、君は…また意地の悪い」
「あら?私は親切でしょ?」
「……まぁ、そう言えばそなのかな。ハハ」
「ところで、ルース様!相談なのですわ!」
「な、何かな?」
「お店の商品の値段決めですわ!」
「ああ、それですか?ならば、店でだす商品を一通り見せて貰っても?」
2
お気に入りに追加
4,140
あなたにおすすめの小説
出来損ない王女(5歳)が、問題児部隊の隊長に就任しました
瑠美るみ子
ファンタジー
魔法至上主義のグラスター王国にて。
レクティタは王族にも関わらず魔力が無かったため、実の父である国王から虐げられていた。
そんな中、彼女は国境の王国魔法軍第七特殊部隊の隊長に任命される。
そこは、実力はあるものの、異教徒や平民の魔法使いばかり集まった部隊で、最近巷で有名になっている集団であった。
王国魔法のみが正当な魔法と信じる国王は、国民から英雄視される第七部隊が目障りだった。そのため、褒美としてレクティタを隊長に就任させ、彼女を生贄に部隊を潰そうとした……のだが。
「隊長~勉強頑張っているか~?」
「ひひひ……差し入れのお菓子です」
「あ、クッキー!!」
「この時間にお菓子をあげると夕飯が入らなくなるからやめなさいといつも言っているでしょう! 隊長もこっそり食べない! せめて一枚だけにしないさい!」
第七部隊の面々は、国王の思惑とは反対に、レクティタと交流していきどんどん仲良くなっていく。
そして、レクティタ自身もまた、変人だが魔法使いのエリートである彼らに囲まれて、英才教育を受けていくうちに己の才能を開花していく。
ほのぼのとコメディ七割、戦闘とシリアス三割ぐらいの、第七部隊の日常物語。
*小説家になろう・カクヨム様にても掲載しています。
侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
婚約破棄をされ、父に追放まで言われた私は、むしろ喜んで出て行きます! ~家を出る時に一緒に来てくれた執事の溺愛が始まりました~
ゆうき@初書籍化作品発売中
恋愛
男爵家の次女として生まれたシエルは、姉と妹に比べて平凡だからという理由で、父親や姉妹からバカにされ、虐げられる生活を送っていた。
そんな生活に嫌気がさしたシエルは、とある計画を考えつく。それは、婚約者に社交界で婚約を破棄してもらい、その責任を取って家を出て、自由を手に入れるというものだった。
シエルの専属の執事であるラルフや、幼い頃から実の兄のように親しくしてくれていた婚約者の協力の元、シエルは無事に婚約を破棄され、父親に見捨てられて家を出ることになった。
ラルフも一緒に来てくれることとなり、これで念願の自由を手に入れたシエル。しかし、シエルにはどこにも行くあてはなかった。
それをラルフに伝えると、隣の国にあるラルフの故郷に行こうと提案される。
それを承諾したシエルは、これからの自由で幸せな日々を手に入れられると胸を躍らせていたが、その幸せは家族によって邪魔をされてしまう。
なんと、家族はシエルとラルフを広大な湖に捨て、自らの手を汚さずに二人を亡き者にしようとしていた――
☆誤字脱字が多いですが、見つけ次第直しますのでご了承ください☆
☆全文字はだいたい14万文字になっています☆
☆完結まで予約済みなので、エタることはありません!☆
聖女なのに婚約破棄した上に辺境へ追放? ショックで前世を思い出し、魔法で電化製品を再現出来るようになって快適なので、もう戻りません。
向原 行人
ファンタジー
土の聖女と呼ばれる土魔法を極めた私、セシリアは婚約者である第二王子から婚約破棄を言い渡された上に、王宮を追放されて辺境の地へ飛ばされてしまった。
とりあえず、辺境の地でも何とか生きていくしかないと思った物の、着いた先は家どころか人すら居ない場所だった。
こんな所でどうすれば良いのと、ショックで頭が真っ白になった瞬間、突然前世の――日本の某家電量販店の販売員として働いていた記憶が蘇る。
土魔法で家や畑を作り、具現化魔法で家電製品を再現し……あれ? 王宮暮らしより遥かに快適なんですけど!
一方、王宮での私がしていた仕事を出来る者が居ないらしく、戻って来いと言われるけど、モフモフな動物さんたちと一緒に快適で幸せに暮らして居るので、お断りします。
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
地味薬師令嬢はもう契約更新いたしません。~ざまぁ? 没落? 私には関係ないことです~
鏑木 うりこ
恋愛
旧題:地味薬師令嬢はもう契約更新致しません。先に破ったのはそちらです、ざまぁ?没落?私には関係ない事です。
家族の中で一人だけはしばみ色の髪と緑の瞳の冴えない色合いで地味なマーガレッタは婚約者であったはずの王子に婚約破棄されてしまう。
「お前は地味な上に姉で聖女のロゼラインに嫌がらせばかりして、もう我慢ならん」
「もうこの国から出て行って!」
姉や兄、そして実の両親にまで冷たくあしらわれ、マーガレッタは泣く泣く国を離れることになる。しかし、マーガレッタと結んでいた契約が切れ、彼女を冷遇していた者達は思い出すのだった。
そしてマーガレッタは隣国で暮らし始める。
★隣国ヘーラクレール編
アーサーの兄であるイグリス王太子が体調を崩した。
「私が母上の大好物のシュー・ア・ラ・クレームを食べてしまったから……シューの呪いを受けている」
そんな訳の分からない妄言まで出るようになってしまい心配するマーガレッタとアーサー。しかしどうやらその理由は「みなさま」が知っているらしいーー。
ちょっぴり強くなったマーガレッタを見ていただけると嬉しいです!
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
継母と妹に家を乗っ取られたので、魔法都市で新しい人生始めます!
桜あげは
恋愛
父の後妻と腹違いの妹のせいで、肩身の狭い生活を強いられているアメリー。
美人の妹に惚れている婚約者からも、早々に婚約破棄を宣言されてしまう。
そんな中、国で一番の魔法学校から妹にスカウトが来た。彼女には特別な魔法の才能があるのだとか。
妹を心配した周囲の命令で、魔法に無縁のアメリーまで学校へ裏口入学させられる。
後ろめたい、お金がない、才能もない三重苦。
だが、学校の魔力測定で、アメリーの中に眠っていた膨大な量の魔力が目覚め……!?
不思議な魔法都市で、新しい仲間と新しい人生を始めます!
チートな力を持て余しつつ、マイペースな魔法都市スローライフ♪
書籍になりました。好評発売中です♪
世界最強の公爵様は娘が可愛くて仕方ない
猫乃真鶴
ファンタジー
トゥイリアース王国の筆頭公爵家、ヴァーミリオン。その現当主アルベルト・ヴァーミリオンは、王宮のみならず王都ミリールにおいても名の通った人物であった。
まずその美貌。女性のみならず男性であっても、一目見ただけで誰もが目を奪われる。あと、公爵家だけあってお金持ちだ。王家始まって以来の最高の魔法使いなんて呼び名もある。実際、王国中の魔導士を集めても彼に敵う者は存在しなかった。
ただし、彼は持った全ての力を愛娘リリアンの為にしか使わない。
財力も、魔力も、顔の良さも、権力も。
なぜなら彼は、娘命の、究極の娘馬鹿だからだ。
※このお話は、日常系のギャグです。
※小説家になろう様にも掲載しています。
※2024年5月 タイトルとあらすじを変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる