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第14章
第43話 それから……。
しおりを挟むサロンには私とルース様にチビたち。
それにお兄様達と、ダルト宰相がこれからの話をするために居ります。
「それで、ルース殿にはダルト宰相家の養子に入って貰いその後から、我々のベルガモット家の養子に入って貰う事になるのだが…」
今回はダルト宰相様もサロンで私達と話しに加わります。
「……ダルト、ルース殿は書類上で養子の手続きだけで後は王城で暮らせばそれでいいな?」
「そうですねぇ、それで良いかと。直ぐにパトリシア様と、ご結婚為されるのなら特別なにも。礼儀作法等は、アレク殿下のサポートを為されながらでも良いでしょうし…」
えっ!少し待ってくださいな!そんなに早く結婚しないわよ!
「お兄様、いきなり結婚なんて!せめて私とルース様で、話し合う期間を設けてください。ルース様だって、いきなり王族はきついわよ?ねっ!ルース様もそう思いませんか?」
お願いうんと頷いて下さいな!
そんなに早く何でも決めないで下さい。
ルース様もそうですわよねっね!そんなことを思ってルース様をじっと見つめる。
「えっ…私ですか?そ、それもそうですね。それに養子に為るなら、色々と知りたい事もありますから…。パトリシア様との話し合いの間に、色々学ぶ事がありそうですね(此であってますかね?何かパトリシア様からの圧が…)」
ほっ、良かったわ…納得してくれてそれにしても…チビ達がルース様から離れないのよ。
どうしたの?
ずっとモフモフしてるけど。
「さて、細かい事は明日からかな。なぁダルト」
「ええ、そうですね」
「それなら、ルース様には此れから暮らすお部屋を御案内しますわ。良いでしょ?お兄様」
「……まあ、良いか。じゃないと困るだろうしな。なら頼むが……グレン」
「はい、何でございましょうか?」
「パトリシアの警護頼む。それと第二執事は、ちゃんと仕上がってるのか?」
「フフフご安心下さいませ。私の教育は完璧です」
「………そ、そうか。ならパトリシアとルース殿を頼むぞ」
「はいお任せを」
なんだか……お兄様って段々お父様みたいな…。
「ククク、兄上。口調が父上そっくりだ」
「……う、五月蝿ぞ!アレク。お前、仕事はどうした?」
のんびりお茶等してて良いのかと、目で訴えてるけど…。
「俺か?俺は……あっ!兄上執務室に来てくれ!」
アレクお兄様…何か思い出した様ですわね? ヴァンスお兄様を引っ張り、サロンから出ていくけど…ダルト宰相頑張って付いて行ってね。
三人と、そのお付き達も一緒に出て行ってサロンに残ったのは、私とルース様それとグレンです。
「グレン、ウェルス呼んでくれないかしら?」
「ええ、承知してます。そのうち来ますからお待ちを」
その内ですか?
一体どうやって呼んだのかしらね?
ほんと、謎が多い執事ですこと。
「ルース様?」
「なんでしょうか」
「執事と顔を合わせてから、お部屋を案内しますわね?それと………」
「なんでしょうか?」
「いえ、前に私の部屋誕生日に来てくれた屋敷には覚えてまして?」
「ええ、とても素敵なお部屋でしたよね?」
「フフフ、ありがとうございます。あの屋敷は私の物で、私と結婚したらあそこに住む事に為ると思いますが……それでも良くて?」
「……申し訳御座いません…パトリシア様の言っている意味が」
「ええっと…」
それはそうよね、未だ先の話をしてしまったわ!でも私はこの城では暮らしてないし。
「お嬢様、ウェルスが此方に来ましたので、ルース様に御挨拶させますが、宜しいでしょうか」
「そ、そうね先に挨拶と、ルース様には慣れてもらわないとなりませんわね。ルース様もそれで宜しくて?」
「……ええ、そうして頂けると。私も色々慣れないと為らない様ですし」
そう、慣れて下さいね。
城は迷路じゃないけれど…中々覚えるには部屋数が多いですもの。
でも…使う部屋は限られてるから難しくは無いはずです。
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