537 / 574
第14章
第41話 エンバスside クララとその両親の最後
しおりを挟む「まあそうだな。ルースが今後どうなるのか…分からんが。ケビン後の事は、お前の好きすると良いぞ」
「ひ、酷いわ!私の子が要らないですってなんて酷い!」
「酷いのはお前だろ?ルースにしたことを棚に上げやがって!」
「ぐっ……」
「まあ傷物でも多少の金は、返ってくるか?それも僅かか……。全く何も出来ないのに、店の嫁を気取りやがって!何の足しにも為らん。はぁ~私は、パトリシア王女の才能が羨ましい!あんな美人で才能も豊か!それに、ルースが羨ましい……」
「は?何でパトリシア王女様の話が出てくるのよ!ルースが王家に養子に……って…え?」
「ルースは、パトリシア様との縁談話しが持ち上がってる。全く持って我がエンバス商会は安泰だ!なぁケビン!」
「ハハ、そうですねぇ~これで我が商会は、商人仲間達より一つ、嫌数段上に上がれますね?ルース様々ですよ!」
「そんな!あんな垢抜けない!男が……王族ですって!信じられない!」
「ふん!人の弟をよくも貶しやがって!」
それから……数刻経ち、私が使いに出していたヤッガスが奴隷商人をら連れ戻ってきた。それにクララの両親も同時に私の部屋に入って来たが。
クララの両親は、何事だと騒いで部屋に入って来たが、自分達の娘が縛られているのを見て青く為って黙った。
一方のクララはと言うと、奴隷商人を見て……ケビンに泣きつこうとしたが……。
どうやら、私とケビンの顔が色を見て黙った様だ。そして、部屋に入って来た奴隷商人のガルシア殿に、急に呼び出した詫びを入れつつ挨拶をする。
「これはお忙しい所、大変申し訳ありませんね?ガルシア殿」
「いえ、エンバス商会のアルス殿には日頃から、お世話に為っておりますからね?ですが、こんなに急にお呼びとは、如何しましたか?それに…そこに縛られ要るのは?確か………」
「ハハ、まあ詳しくは聞かんで下さい!身内の恥でしてね?其でお願いなのですが。この屑三人を引き取って貰えませんか?」
「はぁ……それは良いですが……しかし何分藤が立っておりますねぇ~。これではいくらにも?」
「そうですよねぇ……こいつらうちの商会の金魚の糞でしてね?事ある毎に金の無心をして来て……いい加減金も返す素振りも見せないので。この際奴隷に落ちて貰おうと、今父と話してまして?いくらでも良いので引き取って下さい!」
「ち、ちょっとお待ち下さい!エンバス殿!」
「エンバスは、二人いるが?なんだ?」
「な、なぜ、我らが奴隷になとどいう話に為っているのですか!」
訳が分からない?と訴えてくるが、自分のしてる事に気づかないのか?
やはり親子で屑だったか……己れ!バーミン商会の会長め!碌な縁談を持ち込んで来なかったな!
と、色々私怨が混ざるアルスだが。
「お前達の借金返済期限が、当に切れていたのを長い間クララの親と、謂う事で見逃して来たがねぇ……。おまえの娘が、私の息子に飛んでも無いことをしでかしてたのでな?堪忍袋の尾が切れた!だからな、お前達とお前の娘は奴隷に落ちて貰う。それでも借金は失くならんがな?」
「そ、そんな!今までは一言も金を返せなんて」
「当たり前だろ?嫁の身内と思って甘くしていたのだからな?」
「だが、安心してくれ。クララ、お前の兄だけは助けてやる!折角だから、クララの兄から借金を取り立てないとな!それから…お前達を、定額で買い戻されても困るからな?息子には買えない額で、縛りを付けさせて貰うぞ。フフフ、親切だろ私は?それに直ぐには、死なせない様にしてやるからな?ゆっくり、牢に入ってろ!娘は犯罪奴隷に、その両親は借金奴隷だ!ワハハハ!」
おお、父が楽しそうだな!俺は気は晴れないが…。
「だ、そうですので、ガルシア殿宜しくお願いしますね?」
「……承知しました。では、引き取らせて貰いましょうか?ああ、お代ですが。そうですねぇ……多めに見ても、何の価値もない様子ですねぇ~。これは…低くく為ります御了承下さい。金額は…大銀貨一枚でご勘弁を。この両親の息子が来たときには、白金貨三枚と吹っ掛けますがね」
「フフフ、分かっていただき感謝しますよ?有り難う御座います。ああ、そうそう、また人が必要な時にはお世話に為りますので。その時には宜しくお願いしますよ?」
「ええ、それでは失礼……おい!お前達こいつらを持って来なさい!」
「い、いやよ!やめて!貴方助けて!ね?謝るから!」
「あ、あたしは何にも知らないのに!旦那たちの遣ったことに巻き込まないで!や、やめてよ!クララこれはどうして!」
「おい!やめろ!己れ恨むぞ!エンバス!お前達を!エンバスーーーー!」
ああ、こうやって、私怨は生まれるだろうなぁ~。
全く下らない!今後は絶対に見合いなどしない!
とケビンは心に決めたのだった。
1
お気に入りに追加
4,148
あなたにおすすめの小説

大国に囲まれた小国の「魔素無し第四王子」戦記(最強部隊を率いて新王国樹立へ)
たぬころまんじゅう
ファンタジー
小国の第四王子アルス。魔素による身体強化が当たり前の時代に、王族で唯一魔素が無い王子として生まれた彼は、蔑まれる毎日だった。
しかしある日、ひょんなことから無限に湧き出る魔素を身体に取り込んでしまった。その日を境に彼の人生は劇的に変わっていく。
士官学校に入り「戦略」「戦術」「武術」を学び、仲間を集めたアルスは隊を結成。アルス隊が功績を挙げ、軍の中で大きな存在になっていくと様々なことに巻き込まれていく。
領地経営、隣国との戦争、反乱、策略、ガーネット教や3大ギルドによる陰謀にちらつく大国の影。様々な経験を経て「最強部隊」と呼ばれたアルス隊は遂に新王国樹立へ。
異能バトル×神算鬼謀の戦略・戦術バトル!
☆史実に基づいた戦史、宗教史、過去から現代の政治や思想、経済を取り入れて書いた大河ドラマをお楽しみください☆

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

チートな親から生まれたのは「規格外」でした
真那月 凜
ファンタジー
転生者でチートな母と、王族として生まれた過去を神によって抹消された父を持つシア。幼い頃よりこの世界では聞かない力を操り、わずか数年とはいえ前世の記憶にも助けられながら、周りのいう「規格外」の道を突き進む。そんなシアが双子の弟妹ルークとシャノンと共に冒険の旅に出て…
これは【ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました】の主人公の子供達が少し大きくなってからのお話ですが、前作を読んでいなくても楽しめる作品にしているつもりです…
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-
2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
時々さかのぼって部分修正することがあります
誤字脱字の報告大歓迎です(かなり多いかと…)
感想としての掲載が不要の場合はその旨記載いただけると助かります

異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。

没落した建築系お嬢様の優雅なスローライフ~地方でモフモフと楽しい仲間とのんびり楽しく生きます~
土偶の友
ファンタジー
優雅な貴族令嬢を目指していたクレア・フィレイア。
しかし、15歳の誕生日を前に両親から没落を宣言されてしまう。
そのショックで日本の知識を思いだし、ブラック企業で働いていた記憶からスローライフをしたいと気付いた。
両親に勧められた場所に逃げ、そこで楽しいモフモフの仲間と家を建てる。
女の子たちと出会い仲良くなって一緒に住む、のんびり緩い異世界生活。

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる