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第13章
第77話 落としどころ。
しおりを挟む「パトリシア、それは本当か?」
「ええ、本当ですわよ。随分と民達に無理を強いたのではないかしら?それはそれは重い、重税と云う無理をね」
「そうか……重税か……それは重い枷を付けたな……義兄は」
「ですわね、それが伯父様の首を締めたのではないかしら。それにほら、元?リシュタールの貴族達の領地が不安定で、魔物も多く出てると聞きましたし。それと、天候も不安定だと聞きましたわ。ですから各々の貴族達も、領地経営が大変なのでは?伯父様の領地も、それで立ち行かなくなったのでは?」
まあ、それしか調べようが無いので良く分かりませんけど。
「はぁ…私が、義兄様にお声を掛けなければこんなことに為らなかったのよね?パトリシアごめんなさいね。私はなんて愚かな……」
事をしたのかしらと嘆きますが……。
呼んでしまったからもう仕方ないのですわ。
それに、勝手に乗り込んで来たのは伯父一家ですから……そう落ち込まなくても…。
「まぁまぁ母上、伯父は母上の文でこちらに来たと言ってますし。実際には、もう来てますからね。仕方ないのでそこはもう……」
お、お兄様容赦無いわね……まったくフォローするきゼロですか?
厄介事の種を撒いたのは、やはりお父様とお母様ですからここは……仕方が無いのかしらね?
「それで、此れからどうなさいますの?お兄様」
「……それなんだよ。もうな一家全員捕らえて牢に入れてから、奴隷にでも落とすか……」
「そう考えてるよ、シア」
「……まあ、それが妥当ですか?」
「まぁな、お前を捕らえて私達を脅すつもりだった筈だからな」
「それが防げて御の字ではあるね」
お兄様…そうは言いますが…御の字とかで片付けないで頂きたいわね。
「それと、シアの事は未然に防げた事は良かったが。なにぶん情報はあれだけだと、決め手が無かったんだよ」
あ、あれってなに?一体お兄様達はなにをしていたのかしらね。
何となく予想はつく……というか、付いてしまうけれど……。そこは触れない方が良いわね。
「だが、ルシスの件で状況が変わったからね。ま、あれでなんとか捕らえる事は出来るよ」
「だが……クロノスと長女の処分にはなぁ……」
まあ、クロノスは手を引いてるらしいけど伯父の計画は知ってはいたのよね?
その知ってる情報を、お兄様に教える事は出来たわよね?
それに私とは未だに合わなさそうよ?どうしますの?
「では、クロノスと、シリアを、呼び出してちゃんとお話を為さるの?」
「ん……あぁ、そのつもりだよ」
「それなら、ちゃんと話を聞いて、私達に協力するなら家督をどちらかに継がせては?そしてちゃんと、誓約書をに署名をさせて。二度は無いぞと約束させてから、お隣の屋敷にそのまま住まわせたらどうですか?」
家督と言っても、一旦貴族位は剥奪でしょうから新に叙爵させるなら下位の位よね?
それも一代限りかしらね?
妹は他国の貴族に嫁がせる位かしら?
それが落としどころ…かしらね。
ここからは、お兄様とお父様達のお仕事ですから私は拘わる事をせずに、非がな1日を過ごす事に為るわね。
フフフ、これで暫く平和に私の遣りたい事が出来るわ!
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