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第13章
第71話 笑わないで下さいませ!
しおりを挟むまぁそこには私は触れませんが…。
「精々、怪我を為さらない程度に暴れてください。ただし、暴れるなら訓練所でお願いしますわね?部屋で暴れて何か破損させても、誰も直さないですわよ?」
「そ、そんな事はしませんよ!子供じゃあるまいし」
「でしたら良いけれど、破損させて修理することに為ったら自己負担ですわよ」
「そ、そんな……」
「フフフ……皆さん、くれぐれもお気をつけ下さいね?」
「「「「「「「「「「はい…」」」」」」」」」」
「ところで、ガウェインは隊長職には慣れまして?」
「……そうてすねぇ、人を纏めるのは苦労します。ですが、お屋敷には慣れましたよ?ここは快適ですし、一人部屋に食事も申し分はありません」
「それなら、良かったわ。隊を纏めるのは大変でしょうが…これからもお願いしますね」
「承知してます!任せてください。ですが王女様?」
「あら?何かしら」
「先日王女様の護衛で、城に出向いた時に王女様の従兄弟殿と顔を会わせたのですが……」
何処で会ったのかしら?
私はルース様の用事で、ちょこちょこ城に行ってるからその時かしらね?
「そう云えば、絡まれましたね。あれには困りました。ハハハ!」
「お二人とも、何か言われましたか?」
「少し、見慣れないとか?何でここに?とかをしつこく聞かれましたが。黙っていたら離れて行きました」
「ガウェイン、それはお前が睨んで追い払った嵩だ!」
「ん?そうなのか……?」
「ククク、そう言う事は早く言って下さい。フフフ。それにしても、あの方達がチョロチョロしてると、本当に困るわねなんかご免なさいね?」
「い、いえ我々は王女様の護衛ですから(なぜ笑う?)」
「ふぅ~、それを聞いて安心したわ!皆さん、これからも頼みますわね?」
「畏まりました」
「ところで皆さん、私の従魔達には慣れまして?慣れた様でしたら、ここで出したいのだけれど…良いかしら?」
エルサを一般的メイドに落としてしまったから、エルサに今まで通りには、預けられない。
万が一彼女が私の事を恨んで、ルクス達に被害があったらと思うと怖いのよね。
グレンとウェルスは忙しいから預けたり一時の面倒をみて貰うのは無理がある。
だから常に私が移動する時は、影にいて貰ってる。
でも出来れば、私が居なくても外に出して遊ばせたいのだけれど。
特に今日は、お兄様たちが来るからルクス達を出しても良いのだけど。
騎士の皆さんにも、慣れて貰って面倒をみて貰いたいのよね?
「あら、ちびちゃん達を出してくれるの?」
「ええ、貴方達が嫌でなければ…ですが」
「俺は構いませんよ?怖がられてますが…」
と、ガウェインが謂いますが…まぁ彼は迫力があるしね。
「それを云うなら、俺もかな?」
「まぁ、デルタスが?」
「ええ、体がでかいからですかね?」
「へぇ~、俺にはよく懐いてくれてるけど?」
「お前!いつの間に?サルマス」
「アハハ、なんかタイミングですかね?」
「でしてら、皆さんお世話をお願いしますわね?でておいで…ルクス達」
『よんだぁ~ご主人?』
(呼んだわよ、…おいで。みんな)
呼び出したチビッ子達が私に飛び付いて来る。
「うっ!ル、ルクスお腹に突進は駄目よ……」
《そうだよ!主が痛いって!》
『へへへ…主人ごめんね?』
「ルクス……痛いわ…もう」
ルクスの突進を、受け止めた鳩尾当たりを擦って痛がってるとセルバス達の視線が痛い……な、なに?
「ぶっ!」
「こ、こらサルマス!笑うなククク。王女様に失礼だぞ?」
「お前だって笑って…ククク」
「トリスタン様?サルマスさんも何を笑って…。あ、あら?騎士の皆さん……」
騎士達の顔を見れば苦笑してる。
……そんなに笑わなくても良いじゃないの!
私は痛かったのよ!
「「「「「「「「「「ククク、アッハハハ!」王女様…貴女……」」」」」」」」
「な、何かしら?セルバス?」
「い、いえ、王女様の意外な一面を見た気がしたのでね?ククク」
「も、もう…皆さん笑いたいなら声を出して笑って下さいな!もう…恥ずかしい」
「ハハハ!王女様の意外なお顔を見れて、今日は良い日です。ところで、今夜はこれから始まるパーティーは、我々の役目はルクス君達の面倒を見る事ですか?」
「面倒と云うか…慣れてくれれば別に良いわよ?今日は身内しか、ここに呼んで無いらしいから。ルクス達の事はみんな知ってるもの、だからかまって頂けるなら。遊んで上げて下さいね。それ以外は、気にしなくて良いわよ?だけど苦手な方はいるのかしら?」
私がそう騎士さんに達に聞けば、間髪入れずに一人の騎士が動物は苦手だと答えてきた。
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