478 / 574
第13章
第66話 箸の使い方……
しおりを挟むお弁当の中を覗けば、色彩菜食豊で肉に野菜に魚を煮た物や炒めたり揚げたものが入って居た。
「これは……見事ですね。ですが、あまり見たことがない物も入ってますね?」
「あら?そうかしら、でも食べてみてください。きっと美味しい筈ですわ?」
「そ、そうですか?では、失礼します」
と言ってルース様がフォークを使って料理を食べる。
私も頂きますと呟いて箸で食べ進めた。
「あ、あの……王女様?」
「何かしら?お料理お口に合いませんか」
「いえ、そうではなく王女様がそのお使いに、成られている棒は?器用に御食事を、されてますが?」
「ああ、これは箸と言う物ですわ。慣れるとフォークより使いやすいんです」
私は箸を使って料理を持ち上げてルース様に見せる。
「はぁ……そうですか……?」
なんだか使いたいそうな?残念そうな、『そうですか?』を、聞いた気がしますが…?
これは一応聞いてみる?
「ええ、これは慣れないと使えないのてすが…。もし、ルース様が宜しければ。今度お箸の使い方を教え致しますわよ?」
「そうですか?それでしたらぜひ今度!私にお教え下さい」
おっとびっくり!即答ですのね…でも何故?
「………えっと…本当に?社交辞令ではなく?ですの?」
「おや、お疑いですか?」
「い、いえ、そうではないのですが…。たかが箸の使い方くらいで…その……ねえ?」
「ハハハ、王女様は楽しいお方ですね?私の方がお教え下さい。とお願いするところを逆に、王女様から申し出て頂けたので喜んでるのに?」
「そ、そうでしたのね。私はてっきり……」
「おや、てっきり…社交辞令だと?」
「ええ、箸の使い方なんて……ねぇ…」
「ハハハ、面白い!貴女は…かわいい…おっと、これは王女様に失礼しました」
「い、いえ、ここは公の場ではありませんし?プライベートな時間ですから?」
「プ、プライ?」
「ああ、えっと私個人の時間を使ってますので?お気に為さらず!ですわ!」
「フフフそうですか?プライベートですね?」
あ!ちゃんと聞いてたのね?意味を知らないから…確認したの?
これは…なんとも……。
「と、所でルース様?食事が終わりましたら、30分程部屋を離れて良いかしら?」
「ええ、それは構いませんよ?私も少し、休憩をさせてください。それにしても、変わった食べ物と変わった食べ方だ。なんとも楽しいですね?それに王女様のお話は楽しいです!是非先程のぬいぐるみでしたか?あれは商品にしたいですね?」
「それは良かったわ!それからリバーシの話しも午後に聞かせてくださいな?」
「ええ、喜んで。それと、先程お約束した箸の使い方もね?」
ニッコリ笑って……確認してくる……これは……。
ヤバし!です!
それからお互いに、昼食を終わらせると。
それぞれ別々に、休憩を取り私はその際に慌ててルクスを達をグレンに任せた。
ルクス達からクレームの嵐でした。
ごめんね?
そうしてまた午後からの話をすることに為る。
「そう言えば、王女様……」
「なんですの?」
「此をお返しするのを忘れて居りました」
スッとテーブルの上に貸した鞄が出てきた。
ああ、お貸ししてましたわ。
「そうでしたわね。これは、お役に立ちまして?」
「ええ、助かりました。うちにも欲しいくらいには」
「そうでしたのね、それなら良かったわ」
「王女様その鞄は…どちらで?」
「此ですか?さぁ私には…お兄様の持ち物ですので…私には」
ここで、こう言っておかないと後々突っ込みがありそうだわ。
「そうでしたか、それは失礼を」
「ええ、構いませんわ。さてそれでは……先日のリバーシはどうですの?」
あれ売れたのかしら?
「あれは凄い!王女様の言った通りに店先で試しに従業員に時間を切って遊ばせてたのですが。最初は皆不思議な顔をして店前を素通りしていってたのですが…回を重ねると人が集まり出しまして……今では日に30基は売れるまでに成りました」
「それなら、じわじわと浸透していけば良いわね?貴族からの申し出は未だ無いのでしょ?」
「ええ、それは未だです。ですが…時間の問題ですよ?」
「そう、それから飴玉は?もう売り出してるのかしら?」
「ええ、そちらも売り出してますよ?王家の紋をお付けして売り出てますから結構話題のようですよ?」
「お、王家の紋ですか?御用達とでも言って売ってるの?」
「ええ、パトリシア様ご考案と言って売ってます」
そ、それはなんとも……恥ずかしい。
3
お気に入りに追加
4,148
あなたにおすすめの小説

野草から始まる異世界スローライフ
深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。
私ーーエルバはスクスク育ち。
ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。
(このスキル使える)
エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。
エブリスタ様にて掲載中です。
表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。
プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。
物語は変わっておりません。
一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。
よろしくお願いします。

家族に無能と追放された冒険者、実は街に出たら【万能チート】すぎた、理由は家族がチート集団だったから
ハーーナ殿下
ファンタジー
冒険者を夢見る少年ハリトは、幼い時から『無能』と言われながら厳しい家族に鍛えられてきた。無能な自分は、このままではダメになってしまう。一人前の冒険者なるために、思い切って家出。辺境の都市国家に向かう。
だが少年は自覚していなかった。家族は【天才魔道具士】の父、【聖女】の母、【剣聖】の姉、【大魔導士】の兄、【元勇者】の祖父、【元魔王】の祖母で、自分が彼らの万能の才能を受け継いでいたことを。
これは自分が無能だと勘違いしていた少年が、滅亡寸前の小国を冒険者として助け、今までの努力が実り、市民や冒険者仲間、騎士、大商人や貴族、王女たちに認められ、大活躍していく逆転劇である。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

没落した建築系お嬢様の優雅なスローライフ~地方でモフモフと楽しい仲間とのんびり楽しく生きます~
土偶の友
ファンタジー
優雅な貴族令嬢を目指していたクレア・フィレイア。
しかし、15歳の誕生日を前に両親から没落を宣言されてしまう。
そのショックで日本の知識を思いだし、ブラック企業で働いていた記憶からスローライフをしたいと気付いた。
両親に勧められた場所に逃げ、そこで楽しいモフモフの仲間と家を建てる。
女の子たちと出会い仲良くなって一緒に住む、のんびり緩い異世界生活。

誰も要らないなら僕が貰いますが、よろしいでしょうか?
伊東 丘多
ファンタジー
ジャストキルでしか、手に入らないレアな石を取るために冒険します
小さな少年が、独自の方法でスキルアップをして強くなっていく。
そして、田舎の町から王都へ向かいます
登場人物の名前と色
グラン デディーリエ(義母の名字)
8才
若草色の髪 ブルーグリーンの目
アルフ 実父
アダマス 母
エンジュ ミライト
13才 グランの義理姉
桃色の髪 ブルーの瞳
ユーディア ミライト
17才 グランの義理姉
濃い赤紫の髪 ブルーの瞳
コンティ ミライト
7才 グランの義理の弟
フォンシル コンドーラル ベージュ
11才皇太子
ピーター サイマルト
近衛兵 皇太子付き
アダマゼイン 魔王
目が透明
ガーゼル 魔王の側近 女の子
ジャスパー
フロー 食堂宿の人
宝石の名前関係をもじってます。
色とかもあわせて。

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…

転生チートは家族のために~ユニークスキルで、快適な異世界生活を送りたい!~
りーさん
ファンタジー
ある日、異世界に転生したルイ。
前世では、両親が共働きの鍵っ子だったため、寂しい思いをしていたが、今世は優しい家族に囲まれた。
そんな家族と異世界でも楽しく過ごすために、ユニークスキルをいろいろと便利に使っていたら、様々なトラブルに巻き込まれていく。
「家族といたいからほっといてよ!」
※スキルを本格的に使い出すのは二章からです。

屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる