婚約破棄ですね。これでざまぁが出来るのね

いくみ

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第13章

第56話 相談と、雑談。

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 焼き肉大会……いえ、騎士達の歓迎会も順調に?進んで居ります。
 そんな頃にヴァンスお兄様がお顔を出して来ました。

「パトリシア、待たせたな。食事はもう済んでしまったのかい?」
「いいえ、少しづつ頂いてましたから、未だ終わってはないですわ。私の食事より、お隣のお兄様のお世話に徹してましたのよ。フフフ」
「シア!それでは……」
「はい!お兄様お肉焼けましてよ?」

 ニッコリ笑って焼けた肉を皿に置く。

「お、おう!悪いな………うん旨い!兄上もさあ、座って食事を!マルスも席を外させては?あちらにアイザックやグレンも居ますよ?」
「そうか?ならマルスあちらで食事をしててくれ」
「……畏まりました。それでは、何かございましたらお呼びくださいませ」
「ああ、良いから食事をしてこい。それでパトリシア、私を呼び出して何かあったのか?」
「ええ、少し伯父様達の事で…」
「伯父上達か……」
「ええ、先日少し伯父様の元領地を鑑定出来まして…」
「鑑定か?それで」
「領地は財政難で圧迫されてましたわ。そして、領地経営が先行かずに弟と言う方に、領地を押し付けて一家でここに逃げて来た様子ですわ」
「……逃げてね。フフフ」
「ええ、ですから気を付けないと為らないですわね?お兄様達は、何処まで把握してらっしゃるのかしら?」
「把握と言うか……影達に見張らせてるだけだぞ?ま、面白い話が出てるな。即座に、領地から出て行って貰いたいのだがな…。母上の姉夫婦でもあるしな?父上にも少し動いて貰いたいが…隠居させて仕舞ったからな?ここは私達兄弟で何とかかな?」
「まぁ、そうだねぇ~?兄上。しかし、先のヘボ王子の追い出しも見事だっと聞くからな。今回も上手く行くのでは?」
「そう願いたいが…一家で追い出すか、叔母上とクロノス、シリアだけは残すか……が問題だな」
「そんなの、本人達にちゃんと確認したら良いのでは?」
「それはそうなのだが…」
「お兄様…先ず伯父様ですが、好い人の振りをしてるだけですわよ?ライアンとルシスは城の中を彷徨いてますわ」
「ああ、それも分かってる。先日、城の調度品を盗んで場内から持ち出そうとしたらしい」
「あら、そうなのですか?だったら、その場を押さえたら良かったのに!」
「まぁ、城から出た時点で自動的に元の場所に自動的に戻るからな。心配はしてないのだが…」
「兄上、部屋から持ち出した時点で押さえましょうよ!」
「まぁ、兄弟でやられてるから、面白くてな?ククク」
「いやいや!笑い事ではなくて。私の身も危ないので、そろそろ本当に何とかしてくださいな!」
「そうだったな。どうやら伯父はパトリシアを狙ってる様だからな?」
「ですが、シアを狙っても何も為らないでしょうに?」
「弱みを探ってる様だが、パトリシアの弱みってなんだろうな?ククク」
「と、言いますが、狙うってなんですの?あ!わざと捕まって、伯父様の真意を確かめますか?それとも捕まった振りをして、殺っちゃいますか?フフフ」

 というか、弱みってなに……あっ!
 ルクス達は弱みに為るのかしら?

「……お前、間違ってもそんな事をするなよ?頼むから」
「え?ええしませんわよ?冗談ですわよ?殺っちゃいたいのは山々ですが。フフフ」
「恐いからやめろ!お前……洒落に為らないから!かわいい顔してそん事言うな!」
「あら?ごめんなさいね?ですが…会う度に、毎回因縁を付けられるのもストレスですのよ」
「だからお前に騎士を付けたんだろ?」
「まぁ、そうですわね?あっそういえば…ルクス達を騎士達に紹介してないわ……」

 回りを見渡せば……騎士のあれはセルバスとゴードン達かしら?
 何してるのあの方?ルクスと遊んでるわ。

(ルト!聞こえる?)
《なに?今騎士さんが遊んでくれてるんだよ?》
(そうなの?)
《そうだよ?主はお話中だったからね》
(そう、ごめんなさいね?アレクお兄様と、ヴァンスお兄様も居るわよ?こちらに来ない?)
《ん~ルクスに聞いてから行くよ》
(そう、なら待ってるわね?なんなら遊んでる騎士さんも連れて来て)
《……分かった》

「シア、どうした?」
「いえ、ルクス達が騎士と遊んでるので、紹介する手間が省けたなと思いまして」

 まぁ、ここでお兄様達と話していれば、そのうち戻って来るかしら?おまけ付きでね?

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