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第13章
第28話 料理はセンス?
しおりを挟む騎士達が往き来する小屋に戻って来た私とグレンです。
無事に転移門が動いてくれてる様で安心したわ。
「グレン、お兄様のところに行くわよ?遅くなって仕舞ったから心配してるわね?きっと」
「ええ、急ぎ向かった方が良さそうですね?」
真新しい小屋の扉を開けて外にでると……、何て事でしょう!お兄様がお二人立ってたわ!
何時から居るの!
「遅かったな!パトリシア」
「そうだぞ!待ったぞ!シア」
「お二人供何時からここに?」
「そうだね……30分程かな」
「30分ですの?」
本当に?護衛の騎士達の顔を見ると…違います!
と書いてあるわね……。
全く……お兄様達は心配性なんだから!
「ああ、そんなものだね」
「そ、そうですか?でしたらお待たせしました。あちらの作業は、終わりましたわ!」
「そうか!なら、私達にも見せてくれ。さぁ行こうか?ここから向かえるのだろ?
「………お兄様達…もしかして凄く楽しみしてませんか?」
「当たり前だろ?シア!お前の事だまた、凄いのだろ?」
「凄くは、ないですわよ?………多分」
ま、不味いわ!
屋敷が城の様に為ってるなんて……言えないし見せたくないわ!今日は……。
「お、お兄様?私は、此方でお夕食を取るのに帰って来たので、彼方に御用意はありませんのよ?」
「おや、そうなのかい?」
「ええ、お兄様の執務室に向かう筈でしたから…」
「そうか……それなら…よし!料理人を引っ張って来よう!その方が料理長も良いだろう?おい!料理人達を連れて参れ!」
隣に立つ護衛騎士にそんな命令をするお兄様……。
止めたげて?
そんなことで護衛を動かさないで下さい!
「お待ちになって下さいませ。お兄様色々と変更してしまうと、使用人達が慌てて仕舞いますわ。今日は此方でお食事しませんか?どうせ明日には、騎士達を連れていの行くのですから。ねっ?」
ニッコリ笑ってお兄様を諌める。
「そ、そうか?(パトリシア…その頬笑みはまずいぞ?)」
「ええ、アレクお兄様もそう思いませんか?」
ニコリと微笑んで、ヴァンスお兄様を止めてと訴える。覚ってくれるかしら?
「あ、あぁ、そうだな……。兄上、シアの言う通りですよ!使用人達も慌てますから。ほら、城に戻りましょう?そろそろ夕食の時間ですから、食堂へ向かいましょう?食事をしながら、シアの話しを聞きませんか?(シア……覚えてろよ!)」
「そ、そうだな……二人がそう言うなら。なら、パトリシア?明日は案内してくれよ?」
「ええ、喜んで…(ふん!覚えてないわよ!アレクお兄様)」
「で、では、お三方食堂へご移動なされては?」
「ああ、マルスそうだな。アレク、パトリシア行くぞ!」
ゾロゾロと城内を移動して食堂へ向かう……いつの間にか宰相のダルトも、居るし……何処から来たの?
食堂に入ると護衛達は部屋の外に何故か宰相がお兄様の後ろで控えてる……。
邪魔!
そして、メイド達が料理を運んでくると三人で食事が始まります。
「頂きます」
カチャカチャと食器に金属が触れる音が響きます。
黙々と食事が進みますが……何で誰も喋らないのかしら?
お兄様を見るとなんかションボリしてるわね?
なんで?
ああ、お食事のメニューが気に入らないのかしら?
「お、お兄様?」
「「なんだ?」」
えっと……二人同時で返事するのね?フフフ。
「お食事、美味しいですわね?」
「……そうか?」
「普通だな」
「そ、そうですか?」
こ、これは………。
本当に面倒ですわね?城の料理人達は特に料理長は私の屋敷に移って仕舞ったものね?
ああ、だから私の屋敷に来たかったのかしら?
まあ、それだけではないと思うけど…。
「此方の料理人は、副長が料理長に為ったのでしょ?そんなに作る料理は変わらないのでは?」
「………いや、お前がこの城から彼方に移ってからは、料理長が変わったからね。出る料理も微妙に変わった…」
「そうだ、お前が此方で食事を取るときは料理長も此方に来るからな…。その時は良いのだか…お前が此方に来ないと料理も変わる」
「あ、あらそうでしたのね?ですが……今日は」
あ!あっちに料理長が向こうに居たわね……アハハご免なさい!
「あ~でしたら料理長戻しますか?」
「お前それは無理だろ?料理長はお前の信者だしな。料理長自ら、移動願いを出してきたからな…」
「そ、それは……なんとも」
でも、副料理長も私と一緒に料理はしてたわよね?
それに料理長が教えてたはずだけど……。
あぁ……料理はセンスですものねぇ~。
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