婚約破棄ですね。これでざまぁが出来るのね

いくみ

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第13章

第6話 誰が破天荒なの………失礼ね!

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 リンゴの飴を商人三人に、先に進めましたが…。
 ドワーフのモーリスは食べるかしら?

「モーリスは?食べる」
「嬢ちゃん……それはねぇぜ?俺だって、食ってみたいぜ」
「そ、そう?甘いものは苦手じゃないの?」
「なに!それは甘いのか?」
「ええ、甘い物よ」
「そうか……なら、一粒……」

 モーリスが手を出して一粒口に含みました。
 どうですか?

「さて、皆様お口に合いまして?」

「…………」「………」「………」

 あ、あら、お口に合わなかったみたいですわね?
 それなら私とお兄様達で…。

「う、旨い!なんだこれは?!嬢ちゃん、これを俺に売ってくれ!」
「ず、狡いですよ!モーリス殿!これは家が売り出します!」
「へっ………?」
「ええ…!」
「こ、これをですの?」

 リンゴの飴を一粒摘まんで聞く。

「父上!これは売れます!リバーシも、そうですが…これも!この飴も売れます!早速何処かの菓子屋を押さえて………」
「おお、そ、そうだなケビン!早速…」
「に、兄さん、それに父上も!飴のレシピを、王女様にちゃんと許可を取ってからです!」

 ん?文面可笑しくない?
 何を焦ってるの?

「ええっと……落ち着いて、先ず整理させて下さいませ」
「な、なんだ」
「「「なんです?」なんです?」どうして?」
「先ず!モーリスのおじさま、飴は売る気はないわよ?」
「な、なんでぃ!これを売ってくれよ」
「だって……売るなんて思ってないもの。良かったら上げるわよ?ほら」

 モーリスに、ガラス瓶に入れた飴を瓶ごと渡した。

「おお、おい!売ってくれないと、受け取れねぇぜ!これは瓶も、値打ちもんだせ?」 
「えぇ……!でも飴ごときを売るのですか?」
「ごとき!」
「そんな!ごときとか言わないで下さい」

 どうしましょう!怒られました。

 先日、飴を一杯作って仕舞ったから味をそれぞれに分けてガラスの瓶に入れたから、何種類もの瓶が一杯あるのよ。
 別に売らなくても良いのだけれど?

「えっと、なんでしたらアルス様にはリンゴを。ケビン様にはレモンを。ルース様にはみかんを。はいどうぞ、お土産に御持ち下さいな?」

 ポンポンと、瓶を出して三人に手渡した。

「「「こ、これは」凄い」どれも違う味ですか?」
「ええ、そう…ですが…なにか?」
「「はぁ~」シアお前また…」
「え?なんですか?お兄様達、溜め息なんて」
「一体いつ、作ったんだいパトリシア?」

 え!今その情報要りますか?

「ええっと先日、厨房で?ですわね」

 何が不味いのかしら?
 紅茶をすすりながら呑気に思う。
 あっ、クッキーがあるわね?頂こうかしら。
 あら?フフフ美味しいわ。

「パトリシア……」
「え?なんですの?お茶美味しいですわよ?お兄様」
「シア、お客様の前だ!」
「そうでしたわね?でも喉が渇いたのですもの…皆様少し落ち着いて一度お茶でもどうぞ?美味しいですわよ?」

 お茶の中に添えて有った、バラのジャムを入れてかき混ぜてまた一口お茶を飲む。

「うん美味しい」
「王女様には、敵わないですね。全く幼少の頃から天真爛漫なのは、変わって無いご様子ですね。フフフ」
「すまないな、アルス殿にケビン殿。それにルース殿にモーリス殿」
「構わねぇぜ?それでこっちは助かってる。昔から嬢ちゃんの破天荒な発想は、聞いてて面白いからな」
「それなら良いのだがなぁ……」
「お兄様!私をのけ者しないで下さい?それに私は普通ですわ!」
「「「「「「ぷっ」ククク」ワハハハ」ククク」フフフ」フフフ」

 な、何で皆で笑うの!!


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