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第11章
第8話 ルヤス国王のご帰国
しおりを挟む「いえ……別に気にしてませんわ。先程の様に、突っ掛かって来ないで頂ければ、直!良いですわね」
「ぐっ!そ、それは、すまなかった」
伯母様の一言で少しは素直になられてるのかしら……?
謝ってるわ!これは面白い。
「あら、やっと謝ったわね?貴方も意地っ張りよね?フフフ」
「そ、それを言ってくれるな!プリメラ」
「伯母様、その話はまた後日にお願いします。今はお客様の前なので。それに、お酒も出ている席ですわ気楽にして下さい」
「あ、あら、私ったら。ご免なさいね?国王様?」
「いえ、お気にならさらずに?それにしても、美味しい酒だな?アデス殿、貴殿の領地は料理に酒にと驚く事が多いな。ワハハハ」
「い、嫌気に入って頂けたのならこちらも安心しましたよ」
「陛下、そのお酒はウイスキーと言いますのよ。ドワーフ達の力作ですわ?どうぞお帰りの際は、お土産として御持ち下さいませ?」
「それは、良いなぁ~。パトリシア嬢、それなら我が国からは飛竜の子を差し上げよう。飛竜を育てる場所を建てないといけないが、専門の世話番もジークの使用人達と一緒に寄越そう」
………あの竜の子供をですの?
それは、竜が来れば移動は楽だけれど……その飛竜に乗って何処に行くのかしら?
「そ、それはまた……突然ですね?ですが、先程私が御相談したかったことを、先に言われてしまいましたね。私が、陛下にお願いしたかったのですが……」
「なんだ、そんなことだったのか?」
「そんなことでは、無いのですが……陛下からの、お申し出はありがたいですね」
「ハハハ!そうか?それは良かったよ」
「それではまた後程、その話をさせて下さい」
「わかったぞ!では、今宵はこのウイスキーとやらを、楽しませて貰うとするよ」
「そうですね?父上。この旨い酒と摘まみで今宵は楽しみますか?」
はぁ………今夜は長くなりそうですわね?
それから二日間は、国王陛下の対応でバタバタとしましたが……。
とりあえずなんとかなり、隣国の王が帰国されて行きました。
ふぅ………この三日間は大変でした。
そして私は……ただいま自室でのんびりしてます。
勿論……城の自室でです。
理由はこの後殿下と、殿下が連れてきた従魔のシルバータイガーと私の従魔達との顔合わせ?をしたいからだそうです。
ルクス達と、シルバータイガーとで仲良くしてくれるとありがたいのですが……。
「お嬢様……。従魔の達との顔合わせ?なんてしなくても良いのでは?」
「まぁ そうなのでしょうが……。この先の事を考えたら必要じゃない?」
「………あちらは、タイガーですよ?獰猛な魔獣だと聞きますよ。危ないのでは?」
「フフフ。危ないならフェンリルも危ないわよ?」
「………そうでした。ルクスは、フェンリルでしたね」
「そうよ?忘れてたのかしら」
「ええ、普通に忘れてました。小さくてかわいいですからね?普段意識していないですから」
「まあ 慣れって怖いわね?」
「ええ、本当に……。さて、そろそろ殿下とお会いする時間ですが?」
「あら、もうそんな時間なの?なら、向かいましょうか?」
「ええ、そうして下さい。あと、くれぐれも認識阻害の結界だけは忘れずに?」
「………フフフ。グレン分かってるわよ」
そして、グレンと二人でジークフリード殿下との待ち合わせをした、サロンに向かうのだった。
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