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第10章
第18話 打ち合わせと予定を
しおりを挟む「……なら、何方から始めましょうか?」
「先ずは私から。私は父上と、エンバル殿と話を少しだけしましたが……」
「ああ、クロノスそうだったね。かの御仁からは、中々本音が引き出せなかったが。どうやらパトリシア」
「な、なんですの?伯父様」
「君が、目当てのようだぞ?」
「それなら此方も。隣国の王子と少しだけ話しましたが……しつこくパトリシア、貴女の事を聞かれました。それにあの方は第5王子だそうです」
「そ、それは………何とも」
「シア!気を緩めるなよ!気を付けろよ?」
「あら、何に気を付けますの?そう言うアレクお兄様達は?イリアと、マリエール達のお父様達はなんと?」
「あのお二人は、商売の話しだ」
「は?商売ですか……」
「ああ、前にお前が渡したと言う傘を、領地に卸してくれと頼まれたよ。他にも何かありそうだがね?」
「そうですの?それで、どうしますの?」
「ま、話し合いだな。金が絡むからドワーフ達を交えてだな。兄上とも相談だし。伯父上もその話は乗りたいのでしょ?」
「ま、そうだね良い話ではあるよ?」
「なら後で、ですかね?兄上は?ダルト殿はなんと?」
「ああ、ダルトは、ここに移住したいそうだよ。私の片腕だったからね奴は。律儀にここまで追いかけて来たそうだ」
「お父上と同行されたのは?何故か聞いたかね?」
「家族で移住を考えるそうだよ?領地は妹の夫が引き継ぐらしいので、受けようと思う。奴は中々の手練れだからな!空席の宰相を任せたい」
「な、宰相をですか?ヴァンス兄上様!それは……」
クロノスさん!君は無理よ?年が若すぎるわよ?
「クロノスは、無理だぞ?お前が宰相をなど!未熟過ぎる」
「そうだな、シアを敵視した愚か者は無理だぞ。宰相をやるなら片寄った考えを持たぬ者が相応しい。偏見を持たない人物に任せたいからな」
「それは、謝ったではないですか!私はヴァンス兄上に憧れてて……」
「ま、そんな話しは後だな。アレク、伯父上」
「なんだ?」
「予定を立てて仕舞いませんか?日程を決めないとこのままずるずると話が脱線してしまいますからね?」
「それもそうだな。なら予定を組むか」
「なら不味は、隣国の王子からですかね?」
クロノスさんを全く無視して、話が進みます。
そして………話しが纏まり予定が組めました。
これを、後でお相手にご連絡するだけです。
「ならこれで今日は解散する。伯父上、長々とお付き合い、ありがとうございました。明日からもお願いしますよ」
「ああ、任せると良いぞ?では今夜はこれでな?おい!クロノス、ライアン部屋に戻るぞ!」
「分かりました……」
「承知しました」
そして私達兄妹だけが部屋に残った。
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