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第10章
第13話 挨拶 2
しおりを挟む次に来られたのは、隣国の王子様です。なぜここに来たのかしら?
今は詳しく話を聞くのは無理ですが……。
後日お兄様達が一番最初に話す場を、設けそうですわね?
「やあ、初めまして。私はこの領地より三国離れた国から来た、ジークフリード・ナルス・ヤルスと申す」
「は、初めまして。私は……」
「あぁ、良いよ?堅苦しい挨拶は。先程の挨拶で名前は覚えたからね?ヴァンス殿」
「そ、そうでしたか。遠路遥々大変でしたね?」
「あぁ、でも楽しかったぞ!この領地は随分と、豊なんだな。感心したよ?泊まる部屋も豪華だね」
「これは、お褒め頂きありがとうございます。何かご不便がある様でしたら、気軽にメイドにお申し付け下さい」
「あぁ、あそうさせて貰おう。おっと、忘れるところだった!父上から文を預かってるのだが……?」
「それでしたら、後程場を設けましょう。その時にでもお話し下さい」
「なら、そうさせて貰うよ。それとその話しの場には、是非そのご令嬢も同席させてくれ」
「はぁ……妹もでしょうか、ヤルス殿?」
「あぁそう。その妹も、だよ?」
「で、ですが……」
「アレク!」
「では、その様にいたします。ですが今宵はパーティーをお楽しみ下さい」
「そう?ならそうさせて貰おう。妹殿また遭おう」
そう言って壇上を下りると、側近達と料理が並ぶテーブルに向かって行った。
そして次に挨拶に来たのは、イリアとマリエール親子と婚約者の皆様です。
「ごきげんよう。ヴァンス殿。今回は、私達の願いで領地に呼んで頂き感謝をする」
「大変感謝をしてますよ。これで我が領地も安泰だ」
イリアのお父様の、ワークス・ユンデス様に、マリエールのお父様の、パウロウ・カルバイラ様が、お兄様にご挨拶をされる。
「よく来てくれました、カルバイラ公、ユンデス公、お久しぶりですね。今回、私達に御協力頂けるそうで感謝致します。お二方とも、ここ迄ご苦労なったのでは?先ほど少し聞きましたが、魔物の出る頻度が高くなって居るとか?道中お怪我は御座いませんでしたか?」
「嫌、特に苦労することもなく、ここまで来れましたからな。なぁパウロウ?」
「そうですね……領地も他の貴族の領地程は、荒れてないですしね?」
不思議な事にと言って話が続きますが……。
そろそろイリア達のご挨拶も聞きたいわ?
「お父様、私達にも、ご挨拶をさせて下さいませ?」
「それは、すまないね?ほら、お前達ご挨拶を」
「もう、お父様ったら!申し訳御座いません。ヴァンス様。それに御家族の皆様。私は、イリア・モリッシモと申します」
「初めまして、私は、マクシミリアン・モリッシモと申します。ヴァンス殿、それに御家族の皆様。お逢いできて光栄です。以後お見知り置きを」
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