306 / 574
第10章
第10話 準備
しおりを挟む晩餐会の形式は立食パーティーにしました。
この形の方が来られた方達と、お話しがゆっくり出来ると考えたそうです。長く掛かりそうですわね?
でも座って、堅苦しい晩餐よりは……良いのかしら?座りたい方には、数脚の椅子を御用意しますし……。
城の中ホールに場を設けて、パーティーの準備が進んで居ります。
当初は、大ホールで行う予定をしておりましたが……。
ご到着された貴族達の人数が少ないと、連絡が来たので急遽場所を移しました。
御用意する食事に飲み物は、すべてベルガモット領地の物を出す予定です。特に野菜と果物は、王城の畑で取れた物を料理してお出しします。
そして、お酒も少量ですがお出しします。
酔われても困るので量は少なめにですが。
執事のマルクが、料理長とメイド長達に指示をだし、使用人達がテキパキと動いてます。
私は準備中の調理場で、少しだけお手伝いを?と、足を踏み入れて……。残念、エルサとグレンに捕まりました。
出迎える貴族達に失礼があっては困ります!と、言われ……。
お支度ですよ!と言われ、自室の浴室に連れて行かれて。
つるんと剥かれて綺麗にされて、為す術もなくされるがままで、ボーッとしていたら………。
なんと!鏡の前にお人形がちょこんと座って居りました。
………毎回思うけれど……誰だろう?
そして、お客様をお迎えする時間です。とグレンに言われてパーティー会場に向かいます。
そこには、既にお兄様達もお待ちでした。
「ヴァンスお兄様、アレクお兄様?お待たせ致しましたか?」
「嫌、待ってないぞ……パトリシア。今日は一段と綺麗だね」
「フフフ。そうですか?お兄様も素敵ですわよ」
「それは……ありがとう……」
「シア!俺も居るのだが?」
「アレクお兄様……お兄様も素敵ですわ?」
「シア何故、疑問系なんだ?」
「だって、アレクお兄様。私を誉めてはくれないのですもの……」
「そうだったね?シア綺麗だ。普段のお前よりはね?」
「なんですのそれは!もうお兄様ったら。失礼ね?フフフ」
「そうだそ!アレク。パトリシアは、いつも綺麗だろ?」
「まあ、そうか?フフフ」
兄妹三人で笑い遭っていると、伯父様からお声が掛かります。
「おいおい。三人で仲が良いのは良いが、……そろそろお迎えした貴族達の、ご登場の様だぞ?」
「あら伯父様。ごきげんよう?お支度はすみまして?」
「お支度で、少しだけバタバタしたそうだ!と聞きましたが?」
「あぁ、無事にね?プリメラも、息子達も居るぞ」
「それは良かった。今日は皆様、宜しくお願いします。我がベルガモット家と、デルスタ家の未来の為に、より良い話しをして頂きたい。父が不在なので伯父上達には、ご迷惑を掛けますが」
ヴァンスお兄様が、あらまって伯父様達にご挨拶します。これでベルガモットの内堀は、固まったのでしょうか?
伯父様達一家も最初は警戒しましたが……。
「良いよ!気にするな。こちらに来てから色々と遣ることがあるが、楽しいのでな?」
「ええ、ヴァンス兄上。私達にお任せ下さい。お力になるのは当然!さあお迎えしましょう」
「宜しく頼むよ?クロノス。ライアンも頼んだ」
「はい。お任せを」
2
お気に入りに追加
4,148
あなたにおすすめの小説

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。

辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
雪月夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】

家族に無能と追放された冒険者、実は街に出たら【万能チート】すぎた、理由は家族がチート集団だったから
ハーーナ殿下
ファンタジー
冒険者を夢見る少年ハリトは、幼い時から『無能』と言われながら厳しい家族に鍛えられてきた。無能な自分は、このままではダメになってしまう。一人前の冒険者なるために、思い切って家出。辺境の都市国家に向かう。
だが少年は自覚していなかった。家族は【天才魔道具士】の父、【聖女】の母、【剣聖】の姉、【大魔導士】の兄、【元勇者】の祖父、【元魔王】の祖母で、自分が彼らの万能の才能を受け継いでいたことを。
これは自分が無能だと勘違いしていた少年が、滅亡寸前の小国を冒険者として助け、今までの努力が実り、市民や冒険者仲間、騎士、大商人や貴族、王女たちに認められ、大活躍していく逆転劇である。

没落した建築系お嬢様の優雅なスローライフ~地方でモフモフと楽しい仲間とのんびり楽しく生きます~
土偶の友
ファンタジー
優雅な貴族令嬢を目指していたクレア・フィレイア。
しかし、15歳の誕生日を前に両親から没落を宣言されてしまう。
そのショックで日本の知識を思いだし、ブラック企業で働いていた記憶からスローライフをしたいと気付いた。
両親に勧められた場所に逃げ、そこで楽しいモフモフの仲間と家を建てる。
女の子たちと出会い仲良くなって一緒に住む、のんびり緩い異世界生活。

良家で才能溢れる新人が加入するので、お前は要らないと追放された後、偶然お金を落とした穴が実はガチャで全財産突っ込んだら最強になりました
ぽいづん
ファンタジー
ウェブ・ステイは剣士としてパーティに加入しそこそこ活躍する日々を過ごしていた。
そんなある日、パーティリーダーからいい話と悪い話があると言われ、いい話は新メンバー、剣士ワット・ファフナーの加入。悪い話は……ウェブ・ステイの追放だった……
失意のウェブは気がつくと街外れをフラフラと歩き、石に躓いて転んだ。その拍子にポケットの中の銅貨1枚がコロコロと転がり、小さな穴に落ちていった。
その時、彼の目の前に銅貨3枚でガチャが引けます。という文字が現れたのだった。
※小説家になろうにも投稿しています。

10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)
犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。
意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。
彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。
そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。
これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。
○○○
旧版を基に再編集しています。
第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。
旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。
この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。

屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる