婚約破棄ですね。これでざまぁが出来るのね

いくみ

文字の大きさ
上 下
294 / 574
第9章 

第23話 お父様抜きの話し合い。

しおりを挟む


「あら、残った土地は……パトリシア?」
「あの土地には害の無い小動物が多いのです。ですから少しは残さないと……住む場所を取り上げるのは、心苦しいですわ」

 下調べもしないで土地を開拓して建物造れとか、魔物を討伐しろとか!好き勝手言われたので、私も好き勝手に動きます。

「まぁまぁ、パトリシア!貴女……そんな気遣いを?そうねぇ~。私も動物達の住みかを荒らすのは、心苦しいわ。なら、そうしましょうね?私もそう思うもの。その土地は、保護区にしましょう!人は立ち入が出来ないようにしたいわね。アレクなにか考えはある?ヴァンスは?」
「母上……少しだけ兄上と、話しましたが……」
「あら、そうなの?で、どうしますの」
「パトリシアから先程、魔物の種類を聞きましたから。その魔物を冒険者ギルドに依頼をして、駆除して貰おうと、考えて居りますが。何分ボアや兎も食用ですから……そこが難しいですね?」

 そうなのよ、ヴァンスお兄様もそうお考えなのね。良かったわ、愚か者はここには一人だけね?

「そうなのですよ。土地は、この紙の地図で見れば狭いですが。実際人がこの森の中に入って。と、なると中々厳しいものがありますよ?土地の管理も出来てないでしょうから。草木が生い茂っているでしょうし?実際、この城が立つ土地を最初に見た時には、酷い有り様でしたからね?なぁシア」
「そうなのです、大変でしたわ。それと土地の魔物ですが、ウルフやボアと言った所だと思うのですが……小動物は中々数が多いのです。それに選別も、間引きも考えて行わないと……」

 人に頼むのって大変よね………?

「結構、冒険者は性格が荒いですからね……気配り出来る者を雇いたいが……中々金が掛かりますよ?」
「それに森の奥まで人は、入って欲しくはないですわね?できれば半分より手前での、作業が望ましいですわね?」
「あら、それはどうしてかしら?」
「森の奥の方を動物達の保護区にと言ったと思うのですが?」
「あ、あら、そうだったわね?なら、整地はしないのね?」
「ええ、ある程度森を整えるくらいですわ。ですから」

 地図の土地をペンで囲って説明をする。

「この辺りだけで、お屋敷を建てては?城の城壁に出入りの橋と門を開けて、繋ぐ事をしませんか?それぐらいでしたら、私が少し手を掛ければ直ぐです」
「そうねぇ………ヴァンスどうかしら?」
「………それが良いと私も思います。パトリシアにはすまないが……頼むよ」

「それぐらいなら構わないわよ?お兄様。あと残りの半分の土地は鉄の囲いを建てましょう!これも私が行いますわ。そして人間は限られた人しか、出入りできないようにします。これは伯父様にも話して下さいね?お母様」

 本当ならこの辺りの話って、お父様と叔父様も含めて話がしたかったわ!
 それなのに……まったく、なんて事なのかしら。

しおりを挟む
感想 140

あなたにおすすめの小説

お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)

いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。 --------- 掲載は不定期になります。 追記 「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。 お知らせ カクヨム様でも掲載中です。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

チートな親から生まれたのは「規格外」でした

真那月 凜
ファンタジー
転生者でチートな母と、王族として生まれた過去を神によって抹消された父を持つシア。幼い頃よりこの世界では聞かない力を操り、わずか数年とはいえ前世の記憶にも助けられながら、周りのいう「規格外」の道を突き進む。そんなシアが双子の弟妹ルークとシャノンと共に冒険の旅に出て… これは【ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました】の主人公の子供達が少し大きくなってからのお話ですが、前作を読んでいなくても楽しめる作品にしているつもりです… +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-  2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます  時々さかのぼって部分修正することがあります  誤字脱字の報告大歓迎です(かなり多いかと…)  感想としての掲載が不要の場合はその旨記載いただけると助かります

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明

まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。 そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。 その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。

良家で才能溢れる新人が加入するので、お前は要らないと追放された後、偶然お金を落とした穴が実はガチャで全財産突っ込んだら最強になりました

ぽいづん
ファンタジー
ウェブ・ステイは剣士としてパーティに加入しそこそこ活躍する日々を過ごしていた。 そんなある日、パーティリーダーからいい話と悪い話があると言われ、いい話は新メンバー、剣士ワット・ファフナーの加入。悪い話は……ウェブ・ステイの追放だった…… 失意のウェブは気がつくと街外れをフラフラと歩き、石に躓いて転んだ。その拍子にポケットの中の銅貨1枚がコロコロと転がり、小さな穴に落ちていった。 その時、彼の目の前に銅貨3枚でガチャが引けます。という文字が現れたのだった。 ※小説家になろうにも投稿しています。

10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)

犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。 意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。 彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。 そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。 これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。 ○○○ 旧版を基に再編集しています。 第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。 旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。 この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。

処理中です...