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第9章
第22話 お母様!三人兄妹だったのね?
しおりを挟む「そう言えば、母上?」
「なんですか?アレク」
「伯父上達は何名程で、此方へ来られるのですか?」
「あら……えぇっと何名だったかしら?少し待って頂戴な、お手紙頂いてますのよ。……あ!そうそう30名程で来る予定よ?」
「30名もですか?母上」
「ええ、それもちゃんと、確認したわよ?ガウルに!ねぇ~貴方、ちゃんと確認したわよね」
「え?し、たか……な?」
それだけ言うと、お母様から目を反らして額からじんわりと滲み出てきた汗を、焦って拭いてるわ。本当に……こんなに情けないお父様を見るのは初めてよ!
「ハァ~。貴方……本当に、私の話は聞いてくれないのね?ここに来るまで色々なお話しを、貴方にしましたが。その様子だと、殆んど覚えていない様ですわね?本当に。……腹の立つこと」
ぷりぷりと、お母様が怒ります。……これは……本当に不味いわね……?
それと、此方へ向かってる叔父様達30人ですが移住になるのかしら?
どうするのでしょうか、そこを聞きたいわね?
「お母様?ルベルス伯父様達は此方へ移住なのですか?」
「あら、そうよ?決まってるでしょ?」
「で、でしたら彼方の領地は?」
「彼方は弟に、任せたらしいわよ?」
伯父様が領地の跡継ぎですわよね?何故その長が移住してくるのかしら、不思議……だわ?
「は?弟にですか?母上に下の兄弟がいましたか?」
「いやぁねぇ~居るわよ?『アルベス』さんが!忘れたのアレク?といっても、義弟てすけどね?フフフ」
嫌、私も多分ヴァンスお兄様も、認識が無いわよ?初耳ですわお母様。……伯父様は一人としか認識無いわよ。
「そ、それでしたらルベルス伯父上は、一家全員で来られると?」
「そうよ?」
「お住まいは?」
「…………あ、あら、どうしましょう?それもガウルと相談したかったのよ?」
「でしたらお母様?伯父様達は、しばらくお城に滞在して貰って。私が貰う予定の土地の半分をお譲りしたらどうですか。そして、お屋敷を建てるのは如何でしょうか。そのお仕事をドワーフ達に、依頼をしたらどうでしょう」
「まぁ、そうね?それなら、お兄様も納得してくれるわね?ご自分の屋敷を建てて貰いましょうか?パトリシア悪いけれど土地は……?」
「ええ、元々私が貰う予定の、土地だそうですから?半分をお渡ししても何の問題もないでしょう?土地をお貸ししても良いですし?ご自分の土地にしても宜しいでしょうし?」
お父様を無視して話をどんどん進みます。
利用されるのは真っ平ですが、こうして話し合いで事を進めるのは、好きですし、口も手も出します。お父様達だって始めからそうして頂けたら、こんなに話が拗れなかったのに。
何とも愚かですわ……。
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