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第8章
第35話 覚悟の確認 6
しおりを挟む「分かったよ。だが、狩りの件は考えてくれ」
未だ食い下がってくるのね?何なのだろう?
「ですからそれは、私に言わないで下さい?お父様に直接お話をされてください?ですが……お遊びの狩りではないですわよ?お国で狩りを楽しむのとは違いますのよ?あの執事さんは、それが望みの様でしたが?」
「分かってるよ、ちゃんとね?私もそこ迄愚かではない積もりだ!」
「そ、そうですか?」
「あぁ、なら明日また話そうか?」
「は?なぜ?」
「明日までに覚悟をに君に話す!」
随分と急ぐわね……まぁ、居づらくなるのは分かってるのかしら?
「分かりましたわ。それなら明日の昼間、昼食の後に、サロンにお顔を出して下さいませ?その時に、お父様達とお話しをされてください」
「わ、分かったよ」
「それとあの方、執事は同席させないで下さいね?あの方が居ると話が進みませんので、不安なら側近の何方かの同席なら認めます」
偉そうにして仕舞ったけれど……良いわよね?
「あぁ、分かった。それならまた明日に?パトリシアありがとう」
「いえ、私も言い過ぎましたわ。申し訳ありません」
「嫌………では……ね?」
遮音の魔法を解いて部屋を二人で出る。
「で!殿下!」
ビックリしたわ、待ってたの?あんたこそ犬じゃない?
「煩い静かに!マルセル。お前と話がある来い!パトリシア嬢おやすみ。ほらこい!」
主に怒られた犬の様に、マルセルから出るしっぽが下がってるのが見える。
……フフフ。ざまぁ!怒られろ!
私の大事な、使用人達に嫌味な態度を取った罰よ!
「パトリシアお嬢様………」
あら?グレン居たのね?
「さ、グレン。部屋に入るわよ?」
壁に触ると今まであった扉が消える。
「は!お嬢様これは?」
グレンが壁を触って扉があった場所を確認する。
「消したわよ?私の部屋に入らせる訳には行かないし。私専用の個室って無いから、後でお父様にお話しをして、私専用の個室貰わないとね?」
「はぁ~お嬢様……もう少し私達を頼って下さいませ?」
「え?頼ってるじゃない?面倒な事はして貰ってるでしょ?」
自分の部屋に入りながらそんな話をする。
「それは私達の仕事です!それで、私達はお給料を貰ってるのですよ?」
「まぁ、それはそうね?そうだけど……良いのじゃ無いかしら?クレオやアイザック、マルク達も同じ様な物でしょ?フフフ」
「じゃないですよ?エルサと私は、あの方達より楽させてもらってます」
「なら?良いじゃないのかしら?あら、それでクレオ達からなにか言われてるの?」
「そんなことは言ってませんよ!私は。全くお嬢様は……もう少し頼ってくださいよ……」
「え?私は主ですもの……強くないとね?ですが……女ですからね、弱い部分は守って貰ってるわよ?」
「お嬢様様の、何処が弱いのですか!全部一人で済ませてしまって……」
「………そうかしら?」
「そうですよ!今だって、あの方をやり込めてたのでしょ?」
「あら?良く分かるわね?グレン凄いわ!流石私の執事よね!」
パチパチと手を叩いて、称賛する。
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