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第7章
第24話 今言ったからね?
しおりを挟む困ったわ、本当にまだ考えが纏まってないし気持ちが………追い付かないのです。
だって、まだ婚約破棄をされて半年も立っておりませんのよ?
《主ぃ~見てみてぇ~》
と言ってルトがなにかを咥えて来る。
咥えて来たのは………なんと一匹のリス………。
何故、生き物を持ってくる?
「る、ルト~~~~そ、それ!駄目よ!持ってきちゃ!」
もとの場所に置いてきて!元の場所にポイして!
《ええ!だって、かわいいよ?》
「かわいくても駄目よ?元に戻してね?」
《分かったよ………》
しゅんとして、リスを元に戻しに行く。
ほっ、良かったわ。
ルトってば、どこで見付けて来たのかしら?
その光景が、面白かったのかクスクスと笑う
クレマンド殿下がコホンと咳をする。
「す、すみません!殿下………」
「いや?何で謝るのかな?」
「ルトが失礼を………」
「君の眷属は、かわいいからね?」
始めて、ルト達をかわいいと言ってくれたわね?
「あら?私の従魔達を受け入れてくれますの?」
「あぁ、慣れたというか………」
「フフ、そうでしたか?慣れたですか」
それは、良かったわ。
この城に暫く居るなら、成れてくれないと困りますもの。
「それで、殿下………婚約の話をしたいのでしたか?」
「お!いきなり、だね?」
「ですわ!で、婚約の話ですが………」
「なんだい?」ニッコリと笑う。
「そんな、ニコニコと嬉しそうに……笑わないで下さいませ!話が進みませんわ!」
「いや、怒った君もかわいくてね?」
さ、さらっと、そんなこと言わないで下さい………。
「おや、パトリシアどうしましたか?顔が赤い様だが?」
両手を自分の頬に手を当てて殿下から顔を逸らす。
「だ、だからそんな事を………」
言わないで下さい。
本当に、話が進まないわ!完璧にからかわれているし
「ハハハ、済まないね。話が進まないね?」
「ええ、全くですわ!それで、婚約のお話しですが………未だ少し待って下さいませ?」
「待つね………理由を聞いても?」
「まぁ、秘匿にしている訳ではないのですが……聞きたいですか?」
「ええ、是非!私は君と一緒に居たいからね。その為に、国を出たのだから」
「はぁ?出た……殿下国を出たとは!そんな事は、聞いてませんわよ?」
「まぁ、今言ったからね?」
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