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第7章

閑話 兄弟で 1 

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 新しく出来た城に、アデスの実弟や妻の兄弟達が駆けつけ来た。
 そんな中でも、一番早くこの屋敷に来たのはアデスの実弟のハンス・ベルガモットと執事のポールであった。

「お久しぶりですね?アデス兄上!」
「おお、ハンスか?久しいな?お前も元気そうだな?」
「ええ、兄上もお元気そうで安心しましたよ。だが、驚きましたよ?兄上。屋敷に着いたと思いきや。直ぐに、こんなに何もない土地に向かったと聞いて驚いたが………。こんな立派な城が出来てるとは………」
「そ、そうだな……私達も実は驚いてるよ。ハハハ!全くな?」

 本当にこの城を見た時は腰を抜かした!
 パトリシア………私を殺す気か?
 本当に、私の娘なのだろうか?

「また、パトリシアの仕業ですか?兄上?」
「まぁ………………そうだな。これからこの城の事を誤魔化すのが大変だよ全く………」
「兄上?それは無理なのでは?そういえばパトリシアは?あの、殿下と婚約していたのでは、なかったですか?」
「まぁ、そうだがな………殿下から断りの沙汰があってな。なので一家で此方に戻ったのだが、パトリシアが母上、父上達と揉めた………」
「は?今なんと?」
「おや?お前は聞いて無いのか?お前達は、一緒の屋敷に暮らしているだろ?」
「いや?父上からは、兄上が屋敷を出ていったとしか聞いてないな。何だ揉めたのか?」
「あぁ、またパトリシアをな………。どうしてあの人達は、パトリシアだけに辛くするのか………」

 幼少の頃に王都に連れて行ったから、未だ軽くて済んだがなぁ………。

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