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第6章
第24話 領地へ
しおりを挟む仕方なく、他国の王子とその側近達と一緒に休憩をする事になったが、何故だか周りの空気がピリピリしたものになる。
なので全く休んでいる気がしない。喉が渇いたです。動いたので何か飲みたいです。
すると、父の元に行っていた騎士達が戻って来て父の了解が出たと言うので、移動をする事にしたがここで問題が出た。
「クレマンド殿下。壊れた馬車を、どう致しますか?」
ヴァンスお兄様が、壊れた馬車の処分を訪ねましたわ。此方としては運んでも良いのですが……果たしてどうするのかしら?
「あぁ、そうだなぁ~。トリマン困ったな?」
と、言いながら私の顔を見る。
何で私を見るのかしら?知らないわよ。
ご自分達の事はご自分達で、片付けて下さいませ。
「まぁ、ここは何もない草原です。暫くそのままにしても、問題は無いのでは?中の物を出せば外枠はもはや、ガラクタ同然ですからな。修理も出来ませんし」
「そうだな、中の物を出して、捨て置くのが一番だな。よしトリマンそうするぞ!」
「は!殿下では、その様に致しましょう」
「ま、待って下さい。殿下、トリマン様。そうは仰りますが、馬車を捨て置くなどと言いますが・・・・」
一人の側近が難色を示す。
何だか長くなりそうだな?
ヴァンスお兄様とアレクお兄様と、三人でこそこそ話す事にする。
(お兄様)
(なんだ?)
(長くなりそうなので。私は、先にお父様の元へ戻っても?)
それにアイテムボックスを、見られるのも不味い気がするし。
(そうだな。どう思うアレク?)
(そうですね。それが良いと思いますよ。どうもあの王子は曲者だ!パトリシアにちょっかいを掛けようとしているのが、バレバレですよ!)
全くと言って憤慨する。
(まぁアレクお兄様?そうなんですの?私もなんだか目線が気になって居りましたのよ?)
(なら、パトリシアお前は。騎士数人を連れて先に戻れ)
やった!!戻って料理長にボアを渡して今夜と明日のメニューを決めたら、後は私は知りません。
(では、お兄様達。後は宜しくお願い致しますわ)
(わかった!気を付けてな。俺たちもすぐ戻ると言ってくれ)
そして、パタパタと走りロイに乗り護衛にした5人の騎士達と一緒に、野営地まで戻ろうと動き始めたのだがクレマンド殿下から止められた。
「待て。パトリシア嬢達は、どこに行くのだ?」
「あぁ、パトリシアは、父上の元に戻るのですよ」
とヴァンスがフォローする。
「それなら私も行こう?」
「それは何故ですか、ヴァルガンド殿?」
「あ~その前にヴァルガンドはよしてくれ、クレマンドと呼んでくれ」
「はあ?ですが・・・・・」
「いいよ、そう畏まれても窮屈だ」
「そう・・・・ですか?ならばクレマンド殿下と、お呼びしても?」
すると、先程からごねていた側近が不敬だと言って騒がしくする。
こちらは悪くないと思うのだけれど?
「で、殿下いくら何でもそれは、他国の名も知れない者に気を緩め過ぎです」
「煩いぞ!私に逆らうのか?ケレス!」
「しかし、殿下・・・・」
「あの、クレマンド殿下。失礼ながら申し上げますが。私達はいつ迄待たねば、ならないのでしょうか?」
「つ!貴様!女の分際で・・・・」
「ケレス!!やめろ。そうだったな、すまん。ほらケレスお前のせいで、パトリシア嬢が困っている!」
ち、ちょっとやめて下さいませ!ほら、またケレス様とやらが私を睨んでますわよ!私は、悪く無いですからね!!だから王族等厄介な人達とは係わりたくなかったのに・・・・。
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