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第4章 

第9話 ~ パトリシアざまぁ出来た?前編 ~

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 渡された大銀貨を眺めて、国王が残念そうにマルコシアスに訪ねる。

「マルコシアスこれは、二人分か?」

「ヒヒヒ、そうで御座いますよ。ヒヒヒッ、なにぶん魅力も、価値も御座いませんよ。奥に居られるご令嬢ならば、そうですね・・・白金貨を数枚出しても、売れますがね。ヒヒヒッ」

 何とも・・・・・いつの間に気が付いたのか・・・。てか、気分が悪いわよ!

「そ、そんなに差があるのか・・・・」
「ヒヒヒッ、そんなにで・・御座いますよ。では、陛下。私共はこれにて失礼しますよ?ヒヒヒッ。おい!こいつらを連れていきなさい!ヒヒヒッ」

 一連の動きを見ていて、出るならここよね?良くわからないけれど?兄達の了解は得ているので結界を解く。
 そして玉座の後ろから出て、連れていかれそうな二人を止める。

 さて、始めましょうか?・・・・私のざまぁを・・・。

「ちょっと、お待ちに成って下さらないかしら?私にも一言、言わせて頂いても宜しくて?」

 パトリシアの登場で場が凍る。

 すると奴隷商人が、ピタリと止まり振り返り凍った場の空気を粉砕する。

「おやぁ~これは、これは?何方かとおもえば・・・・悲劇のヒロイン様では、御座いませんかな?」

 すると今度はクレールが、パトリシアを庇うようにマルコシアスの前に出る。

「マルコシアスと言ったか?お前馬鹿にするなよ?仮にも公爵家のご令嬢だぞ」
「おやおや、殿下まで・・この美貌に骨抜きですかな?」
「ぶ、無礼な!」

 面倒なのが出て来たと、パトリシアはクレールを邪魔に思う。今更何を思って私の前に出てくるのか?さっぱり分からないが、邪魔である事は確かだ・・・・退いてくれないかなぁ~。
(仕方ない此処は納めるか、面倒臭いな!)

「クレール殿下。庇って下さり、有り難う御座います。ですが今の私の立場は噂の的・・悲劇の公爵令嬢なのでしょう。ですが私が望んだ訳では御座いませんし、その様な汚名は返上したいですわね。それにしてもこのような、下賎の方に言われると少し辛いですわね?」

 嫌みが効いたのかな?殿下がその場から一歩下がってくれたので、後は無視ですよ!

「ヒヒヒ、私目を下賎と申しますか?ヒヒヒ。まぁ、お綺麗な場所でお育ちに成られれば、そうで御座いますかな。ヒヒヒ、それで?私共をお止めに成り。如何しましたかな?ヒヒヒ」
「ええ、少し時間を頂きたくて、良いかしら?マルコシアスさん?」

 マルコシアスは、パトリシアの度胸に少し目を開き驚くが関心もした。

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