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第1章
第7話 卒業パーティー会場にて 3
しおりを挟む誘ってくる能天気男子生徒に、快く答える振りをして、そのまま私に断りの返事を私にさせようとする二人。
マリエール!イリア貴女たち狡いわ!!
「それは、構いま……ねぇパトリシアどうかしら?」
何その間は、しかもどう?とはなに?私に聞くな!判断は任せるよ的に振って来るなマリエール!断るに決まってるわよね。
仕方なく、男子の前に押し出される形で生徒の前に立つと申し訳無さげに口を開く。
二人恨むわよ。
「えっと、どうしましょう。私達余り殿方とお話しをした事があまりありませんのよ? ですから、私達とお話ししても楽しくはありませんわよ?」
「…そ、それでしたら。お三人ともに式典後の、ダンスにお誘いしたい!」
「はぁ、 ダンスですの?」
「ええ、後程また改めてお誘いしたく」
なんて、無謀な強硬突破だ(笑)
私には形だけでも婚約者が居るのに、なんてチャレンジャーだな。おい!
それに確か…そうイリアとマリエールには婚約者がいたはずですわね?
するとそこに突然黒い影が。
私達を男子生徒から隠す様に間に目の前に立つ影二つが…。あぁ~ビックリした…………心臓に悪い。
え、えっ、な、なに?
誰かしら?
黒い影……えっ、二人?
パニックになり掛ける。
が、自分に言い聞かす。
落ち着けわたし、仮にもお嬢様。
ここで、声は挙げられない。
深呼吸して考える、目の前に立つ二人の影の目線を下から上に動かし冷静に判断私の知り合いでは無い。ならば…
あ!もしかしてこの二人は、マリエールとイリアの知り合いかしら?
ああ…もしかしてこの人達にエスコートをして頂いたのね。
ふ、ふん………悔しくないし!
悔しがって居ると、二人のうちの一人の男性がナンパして来た男子生徒に向かって、なにやら牽制…いや威嚇かな?をし始めた。
「そこ迄にして貰おうか。貴様ら…私達の婚約者に何を不敬な誘いをしているのか。さっさと何処かへ散れ馬鹿者どもが!」
「「「ひっ!」」」
「あら、誰かと思ったら…マクシミリアンでしたの?」
「まぁ、ルベルトも居たわぁ~」
「「お二人共、ありがとうございます」わぁ~」
この二人の登場で、私達に声を掛けてきた男子生徒は、「ひっ」と一言発しただけでその場をフェードアウトして行った。(笑)
御愁傷様でしたわね?
ですが、忘れた頃に来られても絶対にお相手は致しませんわね。
さようなら~と心で手を振った。
そして、式はまだ始まらない。
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