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我が家で、そして……
第12話
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アンソニー・プラロース公爵子息を屋敷に迎えシェルはアンソニーと会話をするのだが……中々会話が進まない。
こ、困ったわ会話が進まないし、彼方から話をしてこないのだけれど…一体この方はなにをしに来たのかしら?
でも、お出ししたお茶は気に入っくれた様で取り敢えずは良かったけれど…さて、これからどうしたら?
出来れば向こうから話を進めてくれればそれで話しは進むし、早めにお帰り頂けるかも。
「あ、あの…プラロース様?」
「ん…何かな?」
「その、先日はお手紙を頂きありがとう存じますわ」
「…そうだった…済まない。これでも緊張してるんだ。そうだね、ちゃんと話をしないといけないな」
「そ、そうなのですね? 頂いたお手紙ではその……」
「ああ、それはちゃんと私から言わせてくれないか?」
そう言いアンソニー様は、ソファーから立ち上がると私の横に座り、そっとアンソニー様の手が伸びて、私の手を取ると私の目を見つめてこう言った。
「あ、あのプラロース様?な、なにを…」
(「ひぃー」ど、どうして私の隣に座るの?なんで私の手を握るのかしら?)
お願いですから手を離して下さいませ。
「辺境公爵令嬢シェル・ガルズ様、どうかこの私アンソニー・プラロースと、結婚を前提にお付き合い願いたい。先ずは婚約と言う形を取りたいのだが、どうだろうか?」
やっぱりそうですのね…手紙にはそう印してあったのでまさかとは思って居たのですが……そうですか。
でも…私がこの方と…つ、付き合うとか婚約ですの?!
「あの手紙の事は本当でしたの?」
「ああ、私は嘘は書いてないですよ」
「で、ですが急に付き合うとか、婚約と言われてましても。その私は、先日″あの″婚約者から婚約破棄をされたばかり。ですので…その自分でいうのも…その…」
……自分で傷物とはいいたくない!
「貴女の言いたい事はわかって居ります。ですが、私は貴女の婚約者だった者等、全く気にしませんよ。寧ろあいつとの婚約が破棄されて喜んでるのですから!っとこれは不敬な事を言いましたね? お詫びします」
「………い、いえ。そんな事はございませんが。その……なぜ私なのでしょうか? その…プラロース様の様な素敵な方でしたら、他にもっと条件の良いご令嬢が多くいらっしゃると思いますが」
「ハハハ、そんな事はありませんよ。確かに見目麗しいご令嬢は居ましたね。学園でも私に近づいて来るご令嬢は居たようですが…どの方も私の好みではなかったのでね、すべてお断りさせてもらっていたのですよ」
「そ、そうでしたか。あの…私は学園には通って居りましたが。その…余りにも多忙な日々だった為、私が学園での行事に参加する事は叶わず、友人以外の生徒のお顔が……その、申し訳なく」
「ハハハ、それは存じてますよ。私が貴女と同じクラスだったのも存じて無いようでしたのでね」
「そ!それは重ね重ね申し訳なく……」
不覚ですわ、なんでクラスの生徒の顔も知らないのよ私は!
あ~返して私の青春。
学園の催しには一切参加出来なかったし、クラスメイトの顔を覚えもしなかった私が悪いのだけれど…
王子と側近の三バカと、友人三人の顔しか覚えてないとか…どんだけよ!私は……
今の私は多分青い顔をしている…それに…アンソニー様の顔を真面に見れないから目を反らしてるし。
「あ~その″シェルさん″と、呼んでも良いかな?ガルズ殿だと少し…ね?」
「あっ、は、はいどうぞシェルとお呼び下さいませ」
「フフフ、ありがとう。それではシェルさんで。それと私の事はアンソニーと、呼んでくれないかな?」
「そ、そんな!」
「別に構わない。その方が私は嬉しいよ?さぁ呼んでくれ、アンソニーと」
っと言ってパチリとウィンクしてくるよこの人!!
「っ…………!」
む、無理無理無理ぃ~~!!
ど、どうしたらいいのよ!この展開は。
想定外よ…本当に慣れて無いのよ。
あの馬鹿王子とは殆ど話せてなかったからこんなの全然慣れてないわよ!
だ、誰が助けてぇ~!!
だ、駄目だ顔が赤くなるのが分かる……どうしたらいいの?と顔を反らして俯いた。
こ、困ったわ会話が進まないし、彼方から話をしてこないのだけれど…一体この方はなにをしに来たのかしら?
でも、お出ししたお茶は気に入っくれた様で取り敢えずは良かったけれど…さて、これからどうしたら?
出来れば向こうから話を進めてくれればそれで話しは進むし、早めにお帰り頂けるかも。
「あ、あの…プラロース様?」
「ん…何かな?」
「その、先日はお手紙を頂きありがとう存じますわ」
「…そうだった…済まない。これでも緊張してるんだ。そうだね、ちゃんと話をしないといけないな」
「そ、そうなのですね? 頂いたお手紙ではその……」
「ああ、それはちゃんと私から言わせてくれないか?」
そう言いアンソニー様は、ソファーから立ち上がると私の横に座り、そっとアンソニー様の手が伸びて、私の手を取ると私の目を見つめてこう言った。
「あ、あのプラロース様?な、なにを…」
(「ひぃー」ど、どうして私の隣に座るの?なんで私の手を握るのかしら?)
お願いですから手を離して下さいませ。
「辺境公爵令嬢シェル・ガルズ様、どうかこの私アンソニー・プラロースと、結婚を前提にお付き合い願いたい。先ずは婚約と言う形を取りたいのだが、どうだろうか?」
やっぱりそうですのね…手紙にはそう印してあったのでまさかとは思って居たのですが……そうですか。
でも…私がこの方と…つ、付き合うとか婚約ですの?!
「あの手紙の事は本当でしたの?」
「ああ、私は嘘は書いてないですよ」
「で、ですが急に付き合うとか、婚約と言われてましても。その私は、先日″あの″婚約者から婚約破棄をされたばかり。ですので…その自分でいうのも…その…」
……自分で傷物とはいいたくない!
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「………い、いえ。そんな事はございませんが。その……なぜ私なのでしょうか? その…プラロース様の様な素敵な方でしたら、他にもっと条件の良いご令嬢が多くいらっしゃると思いますが」
「ハハハ、そんな事はありませんよ。確かに見目麗しいご令嬢は居ましたね。学園でも私に近づいて来るご令嬢は居たようですが…どの方も私の好みではなかったのでね、すべてお断りさせてもらっていたのですよ」
「そ、そうでしたか。あの…私は学園には通って居りましたが。その…余りにも多忙な日々だった為、私が学園での行事に参加する事は叶わず、友人以外の生徒のお顔が……その、申し訳なく」
「ハハハ、それは存じてますよ。私が貴女と同じクラスだったのも存じて無いようでしたのでね」
「そ!それは重ね重ね申し訳なく……」
不覚ですわ、なんでクラスの生徒の顔も知らないのよ私は!
あ~返して私の青春。
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王子と側近の三バカと、友人三人の顔しか覚えてないとか…どんだけよ!私は……
今の私は多分青い顔をしている…それに…アンソニー様の顔を真面に見れないから目を反らしてるし。
「あ~その″シェルさん″と、呼んでも良いかな?ガルズ殿だと少し…ね?」
「あっ、は、はいどうぞシェルとお呼び下さいませ」
「フフフ、ありがとう。それではシェルさんで。それと私の事はアンソニーと、呼んでくれないかな?」
「そ、そんな!」
「別に構わない。その方が私は嬉しいよ?さぁ呼んでくれ、アンソニーと」
っと言ってパチリとウィンクしてくるよこの人!!
「っ…………!」
む、無理無理無理ぃ~~!!
ど、どうしたらいいのよ!この展開は。
想定外よ…本当に慣れて無いのよ。
あの馬鹿王子とは殆ど話せてなかったからこんなの全然慣れてないわよ!
だ、誰が助けてぇ~!!
だ、駄目だ顔が赤くなるのが分かる……どうしたらいいの?と顔を反らして俯いた。
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