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5.南海の秘宝
63.後始末……豪遊したのは誰ですか?
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「「クロエ!」」
「クロエちゃん、意識が戻ったのね。良かったわ……」
イリスさんとユイに左右から抱き着かれ、目を白黒させている僕に向かって、アレクシアさんがほっとした表情をしています。
周囲を見回すと、ここは艦中央の機密区画ですのようですね。そうであれば、僕はよほど危険な状態にあったのでしょう。ここは、非常用脱出区画で、この艦が沈む場合に全員をアレキサンドリアへの帰還を行う部屋なんですよね。
当然一方通行なんて、アレクシアさん達には許可してもらえず、アレキサンドリア側からこちらに来られるメンバーは限定させてもらう事を条件に、委員会にも秘密で装備されたのでした。
周囲を見渡すと、リリーさんだけではなく、エリックさんやオスカー副長の他に7人の美人さんもいらっしゃいます。これは相当な迷惑をかけた可能性がありますね。おっと、身体にかかっているシーツをとる前に、ちゃんと服を着ていることを確認します。大丈夫のようですね、ちゃんと薄い物ではありますが、着ています。
「どうやら、みなさんにご迷惑をかけてしまったようですね。申し訳ありませんでした。そして、治療に協力していただいたようでありがとうございます」
多少ふらつきながらもベッドから降りた僕は、集まってくださった皆さんに一礼します。こちらの美人さん方はどなたなのかをユイにたずねると、レギニータと同じ人魚族の皆さんで、治療のために『蒼海の宝珠』を貸していただいたとのことでした。あらためてお礼を言うと、中でも年長に見える美人さんが、手を振りながら僕の謝意を受け取りました。
「なに、これは取引なんだから気にすることはないよ。まずはあたしらも報酬の一つは受け取った。残り一つは、気長にやってもらえればいいよ」
そういうと、人魚族の皆さんをつれて、ユイの案内で艦を下りていきました。まあ、部屋を立ち去る前に、オスカーさんとエリックさんに何か声をかけて、二人が全力で拒否していたのは見えましたが、僕は忘れてあげる事にします。なにせ、オスカーさんを見るリリーさんとイリスさんの視線が、絶対零度まで下がっていましたからね……
アレクシアさん達も、夜更かしはお肌に悪いからと、早々に帰って行ってしまいました。オスカーさんは、かなり寂しそうですが、仕方ありませんね。結局リリーさんとは会話の一つもできなかったようですし。
静かになった非常用脱出区画から、一般区画に戻る最中に、イリスさんに言われて、艦とのダメージ共有を解除します。
「被害体感システム解除」
『了解しました。クロエとの被害連携を解除します』
艦内放送のスピーカーから、声が聞こえてきます。
「ねぇ、この声っていうか、貴女に応答してるものいったいなんなの?」
イリスさんも疑問に思っているようですね。ユイもそういえばと、こちらをじっと見つめます。オスカーさん? 後ろをついてきていますが、何かぶつぶついってますよ。忘れてあげた方が良いでしょう。
「ん~、なんていえばいいんでしょうか」
ちょっと考えてしまいます。実のところ、何がどうなっているかはよくわかっていないんですよね。
「多分、この艦自体の意識体というか、そういったものだと思うよ。この艦はある意味魔力の塊だから、それを糧に宿った精霊みたいなものかなぁ」
「ちょっと、それって人型をとって艦内を徘徊したりしていないでしょうね?」
「イリスさん、それってもしかして艦内で噂になっている……」
ん? なにか問題があったのでしょうか?
「……いいわ。あれじゃないなら怖がる必要は、ありませんわ」
「そうですか? 知らない物のおなかの中にいるような気がしません?」
あ~、この艦自体が精霊みたいなものとすれば、艦内はそのおなかの中ともいえるかもしれません。
「気にしなくて大丈夫ですよ。彼女は僕達の味方です。意識体としては、まだ生まれたばかりで幼いですが、僕とつながっていた分、良識とかそういったものは育っていますから」
イリスさんに張られた右頬をさすりながら、僕がそういうと二人はがく然としています。
「クロエと同じ良識とか、安心できるわけないじゃない!!」
「あ~、クロエ艦長が倒れた後で、魔導砲を操作して海賊船を攻撃したのは……」
『……本艦の行動履歴にはそのような事実はありません……』
ん? 艦内放送の声を聴いてイリスさんとユイが固まっていますよ。とりあえず、状況を確認したいところですが、オスカー副長も含めて三人は眠ってもらった方が良いですね。深夜をだいぶ過ぎましたし……
「あぁ、そういえば忘れるとこでしたわ」
そう言って僕を見るイリスさんの表情は、心なしか楽しそうに見えます。
「そういえばそうでしたね。クロエ艦長? お休みの間の艦長決裁の書類は、全て艦長の私室に置いてありますので、朝までに処理をお願いしますね」
「あと、アレクシア様と母様からも、報告書?てん末書?を提出するようにって言ってたわよ? エリックさんに製造をお願いした、『蒼海の宝珠』を守るための魔道具なんかの材料費は、貴女の資産から出しておいたからって言ってたわよ?」
……呆然とした僕を通路に残し、オスカーさんを含めた三人はそれぞれの私室へと帰っていきました。その後、艦長室に入った僕の目に入ったのは、高く積み上げられた書類の山でした。幸いな事に、一つだけでしたが……
「うぅ、なにこれ。星降りの館宿泊費? テネリB&B宿泊費と飲食代? 二泊分とかはまぁ良いとして、バーのエール代とかワイン代なんて却下に決まってるでしょ。誰ですか、娼館の費用まで出すわけないでしょ! 馬鹿ですか!! 却下、却下に決まっています。
イリスさん達が決めた宿とは別に、個人で部屋を借りた費用まで混じってるじゃありませんか。これでは適当にサインするわけにはいきませんよ。むう、これ朝までに処理するのか……エマ? ジェシー? 手伝ってくれない?」
……返事がありませんね。屍ではないでしょうから、意図的に無視されてしまっているようです。たっぷり眠ったせいか、全く眠くありませんし、シャワーを浴びた後で、あきらめてお仕事をするとしましょう。
シャワーを浴びているときに、右足の痛みが少しあったので見てみると、何かにつかまれたような指?のような跡がうっすらと付いていました。目が覚める前の事は、なぜかきれいに覚えていないので、ちょっと悩みましたが、気にしても仕方ないと放置します。
そしてその跡は、翌朝着替える時に再度確認してみると、何も残っていなかったので気にしない事にしたのでした。
「クロエちゃん、意識が戻ったのね。良かったわ……」
イリスさんとユイに左右から抱き着かれ、目を白黒させている僕に向かって、アレクシアさんがほっとした表情をしています。
周囲を見回すと、ここは艦中央の機密区画ですのようですね。そうであれば、僕はよほど危険な状態にあったのでしょう。ここは、非常用脱出区画で、この艦が沈む場合に全員をアレキサンドリアへの帰還を行う部屋なんですよね。
当然一方通行なんて、アレクシアさん達には許可してもらえず、アレキサンドリア側からこちらに来られるメンバーは限定させてもらう事を条件に、委員会にも秘密で装備されたのでした。
周囲を見渡すと、リリーさんだけではなく、エリックさんやオスカー副長の他に7人の美人さんもいらっしゃいます。これは相当な迷惑をかけた可能性がありますね。おっと、身体にかかっているシーツをとる前に、ちゃんと服を着ていることを確認します。大丈夫のようですね、ちゃんと薄い物ではありますが、着ています。
「どうやら、みなさんにご迷惑をかけてしまったようですね。申し訳ありませんでした。そして、治療に協力していただいたようでありがとうございます」
多少ふらつきながらもベッドから降りた僕は、集まってくださった皆さんに一礼します。こちらの美人さん方はどなたなのかをユイにたずねると、レギニータと同じ人魚族の皆さんで、治療のために『蒼海の宝珠』を貸していただいたとのことでした。あらためてお礼を言うと、中でも年長に見える美人さんが、手を振りながら僕の謝意を受け取りました。
「なに、これは取引なんだから気にすることはないよ。まずはあたしらも報酬の一つは受け取った。残り一つは、気長にやってもらえればいいよ」
そういうと、人魚族の皆さんをつれて、ユイの案内で艦を下りていきました。まあ、部屋を立ち去る前に、オスカーさんとエリックさんに何か声をかけて、二人が全力で拒否していたのは見えましたが、僕は忘れてあげる事にします。なにせ、オスカーさんを見るリリーさんとイリスさんの視線が、絶対零度まで下がっていましたからね……
アレクシアさん達も、夜更かしはお肌に悪いからと、早々に帰って行ってしまいました。オスカーさんは、かなり寂しそうですが、仕方ありませんね。結局リリーさんとは会話の一つもできなかったようですし。
静かになった非常用脱出区画から、一般区画に戻る最中に、イリスさんに言われて、艦とのダメージ共有を解除します。
「被害体感システム解除」
『了解しました。クロエとの被害連携を解除します』
艦内放送のスピーカーから、声が聞こえてきます。
「ねぇ、この声っていうか、貴女に応答してるものいったいなんなの?」
イリスさんも疑問に思っているようですね。ユイもそういえばと、こちらをじっと見つめます。オスカーさん? 後ろをついてきていますが、何かぶつぶついってますよ。忘れてあげた方が良いでしょう。
「ん~、なんていえばいいんでしょうか」
ちょっと考えてしまいます。実のところ、何がどうなっているかはよくわかっていないんですよね。
「多分、この艦自体の意識体というか、そういったものだと思うよ。この艦はある意味魔力の塊だから、それを糧に宿った精霊みたいなものかなぁ」
「ちょっと、それって人型をとって艦内を徘徊したりしていないでしょうね?」
「イリスさん、それってもしかして艦内で噂になっている……」
ん? なにか問題があったのでしょうか?
「……いいわ。あれじゃないなら怖がる必要は、ありませんわ」
「そうですか? 知らない物のおなかの中にいるような気がしません?」
あ~、この艦自体が精霊みたいなものとすれば、艦内はそのおなかの中ともいえるかもしれません。
「気にしなくて大丈夫ですよ。彼女は僕達の味方です。意識体としては、まだ生まれたばかりで幼いですが、僕とつながっていた分、良識とかそういったものは育っていますから」
イリスさんに張られた右頬をさすりながら、僕がそういうと二人はがく然としています。
「クロエと同じ良識とか、安心できるわけないじゃない!!」
「あ~、クロエ艦長が倒れた後で、魔導砲を操作して海賊船を攻撃したのは……」
『……本艦の行動履歴にはそのような事実はありません……』
ん? 艦内放送の声を聴いてイリスさんとユイが固まっていますよ。とりあえず、状況を確認したいところですが、オスカー副長も含めて三人は眠ってもらった方が良いですね。深夜をだいぶ過ぎましたし……
「あぁ、そういえば忘れるとこでしたわ」
そう言って僕を見るイリスさんの表情は、心なしか楽しそうに見えます。
「そういえばそうでしたね。クロエ艦長? お休みの間の艦長決裁の書類は、全て艦長の私室に置いてありますので、朝までに処理をお願いしますね」
「あと、アレクシア様と母様からも、報告書?てん末書?を提出するようにって言ってたわよ? エリックさんに製造をお願いした、『蒼海の宝珠』を守るための魔道具なんかの材料費は、貴女の資産から出しておいたからって言ってたわよ?」
……呆然とした僕を通路に残し、オスカーさんを含めた三人はそれぞれの私室へと帰っていきました。その後、艦長室に入った僕の目に入ったのは、高く積み上げられた書類の山でした。幸いな事に、一つだけでしたが……
「うぅ、なにこれ。星降りの館宿泊費? テネリB&B宿泊費と飲食代? 二泊分とかはまぁ良いとして、バーのエール代とかワイン代なんて却下に決まってるでしょ。誰ですか、娼館の費用まで出すわけないでしょ! 馬鹿ですか!! 却下、却下に決まっています。
イリスさん達が決めた宿とは別に、個人で部屋を借りた費用まで混じってるじゃありませんか。これでは適当にサインするわけにはいきませんよ。むう、これ朝までに処理するのか……エマ? ジェシー? 手伝ってくれない?」
……返事がありませんね。屍ではないでしょうから、意図的に無視されてしまっているようです。たっぷり眠ったせいか、全く眠くありませんし、シャワーを浴びた後で、あきらめてお仕事をするとしましょう。
シャワーを浴びているときに、右足の痛みが少しあったので見てみると、何かにつかまれたような指?のような跡がうっすらと付いていました。目が覚める前の事は、なぜかきれいに覚えていないので、ちょっと悩みましたが、気にしても仕方ないと放置します。
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