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2.いつか醒める夢
22.夏至祭➀
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季節も過ぎて、そろそろ暑くなりだした初夏の朝の事です。僕はトーストに野菜と燻製肉の薄いスライス、そしてマスタードを少量いれた自家製のマヨネーズで朝食を摂っていました。開け放たれた窓からは、初夏の海が煌いているのが見えています。そんな心地よい朝を、けたたましい悲鳴が打ち壊しました。僕は悲鳴のした方向、アレクシアさんの執務室を、トーストを齧りながら見ています。
「クッ、クロエちゃん。大変な事が起きたわ!」
執務室から、リビングのドアを壊す様な勢いで入ってきたアレクシアさんを、僕はジト目で見ます。勿論、トーストは食べ続けています。
「それで、いったい何が起きたと言うんです?」
僕の問いに、アレクシアさんは絶望的な顔をして答えました。
「……私のお気に入りの服が……着れないのよぉ! 夏至祭も近いのに!」
なるほど。先ほどの悲鳴は、その為ですか。でも、僕は同情しませんからね?
「自業自得です、諦めて下さい。」
僕の冷たい声が響きます。アレクシアさんは、僕から黙って視線を逸らせました。
「僕が気付かないとでも思ったんですか? あんなに言ったのに、マヨネーズやドレッシングを大量消費しているでしょう。ちゃんと裏にシリアル№入れてるんですからね?」
そう、今僕が食べているトーストに使っているマヨネーズや、目の前の野菜サラダに使用しているドレッシングは、生卵を使用しているので僕しか作れません。まあ、チャレンジするのは自由ですが、殺菌・滅菌出来なければサルモネラ菌の一斉攻撃を受けること間違いなしです。
「……な、なんのことかしら。」
しらを切りますか。そうですか。
「一食スプーン一杯までって言いましたよね。なんで昨日封をきったマヨネーズの瓶が、同じように減っていて、シリアル番号が進んでいるんです? しかも2つも?」
そう、余りにもひと月の消費量が激しいので、管理していると朝は普通なのに、翌朝までに激減しているのです。そして、エマ、ジェシーの話では最近アレクシアさんは日中も健康的に野菜サラダを食しているとか。時々リリーさんもいるそうですね? 既にマヨラーの域に到達してますよ、本当に。
「う、煩いわね。いい? これは四季といい、マヨネーズやドレッシングといい、全部クロエちゃんの所為なんだからね! ちゃんと責任とってよ!!」
うわぁ、逆切れされましたよ。そう言いながら、目の前で大量のドレッシングをサラダに掛けようとしています。少しも反省していませんね?
「『いと尊き食の神よ、愚かな迷い子に大いなる罰を与えん、ハバネロ降臨!』」
僕は小声で詠唱し、そそくさと学院に登校します。ドアを閉めた途端、アレクシアさんの悲鳴が聞こえましたが、エマもジェシーもいるから問題ないですよね。
*****
こちらに歩いてくるイリスを途中で捕まえて、2層に降りる階段でユイとユーリアちゃんを待っています。イリスからは何をやったのよと視線を感じますが、黙秘しますよ。さすがにアレクシアさんといえど、あの状態から直ぐには回復は出来ないはず。少量とは言え、カプサイシンの純結晶を混ぜ込みましたからね。完食すればダイエットにも効果があるかもしれません。
4人で揃って今日も登校しますが、ふと気づいた事があります。そういえば、何時の頃からかユーリアちゃんが、僕の隣に並ばなくなりましたね。入学当時は張り付かれて困ったくらいでしたが、最近は一歩ひいた後ろを歩いています。
僕はあることに気付いて、立ち止まりました。イリスとユイは怪訝な顔をして僕を見ています。
「ユーリアちゃん? ちょっと僕と並んでみてくれる?」
そう言ってユーリアちゃんの目を僕は見ようとしましたが、すいっと視線を外されてしまいます。
「クロエ? 気がついてなかったの?」
「仕方ないですよ。ユーリアちゃんはエルフ族なんですから……」
無理やりユーリアちゃんと並んで、視線を合わせようとする僕は、ユーリアちゃんを見上げる姿勢になっています。まさか、並ばれたどころか越された?!
ぐぅ、イリスは相変わらずえぐりますね。ユイの言うとおり、確かにユーリアちゃんは高身長のエルフ族ですよ? 8歳になったばかりですが。一方の僕は、精確な誕生日が不明の為、アレクシアさんに拾われた日が誕生日の扱いで、まもなく10歳のはずです。
くっ、こんなとこで種族差のヒエラルキーを味わうとは、思わなかったですよ。僕の身長はようやく130cm。それに対して。ユーリアちゃんは135cm近くあります。
「身長だけじゃないだろ。胸だって金床と……」
「煩いですよ、ユアン。我汝を破砕する(微弱)」
背後を歩いていて聞こえたのか、ユアンの余計な発言に対して、氷結魔法で、彼の身体の一部の周囲を凍らせた後、前蹴りで氷を粉砕します。直後に蛙が潰れるような声がしましたが気にしないことにします。
「ふん、子孫が残せる程度には加減しておきましたよ! 口は災いの元と思い知って下さい!」
周囲を歩いていた男子は青ざめた表情で、股間を押さえて悶絶しているユアンを見ていますが、僕は放置して歩き出します。
「クロエさん……少しは気にしてたんですね。」
何気にユイ、酷いです。それにイリスさんも、多分ユイより身長も胸囲も大きくなりますから、明日は我が身ですよ。ユーリアちゃんはおずおずと付いて来ます。
「ユーリアちゃん、身体的なものは仕方ないから、気にしなくていいんだよ? それに、僕はまだ10歳なんですから、きっと、多分いろいろと大きくなりますし……」
僕はつとめて平静を装いますが、余りうまく言った様子はありませんね。ユイやイリスさんの視線が生暖かいです。むぅ、身長伸ばすには、カルシウムとビタミン、後は運動でしたっけ。アレクシアさんに協力するしかないかなぁ。
*****
これからの季節で運動というと、熱中症が怖いのでやはり無難なのは水泳なのですが、1つ大きな問題があります。
地球でもそうでしたが、宗教上や社会観念の問題で、女性が無闇に肌を露出してはいけないという問題です。
アレキサンドリアは、アイオライトでは男女間に極端な差別はありませんが、露出の多い服装で、女性が被害を受けた場合はどうしても女性が悪い事になってしまいます。下層街では他国の人も多い為、スカート丈は長い事が推奨されているのもその為ですね。
学院では女子の制服はスカートですが、踝~膝下までのスカートが選べます。でも踵までのスカートが標準的です(大人の女性も居る為で、本人達からは生脚はきついとのことです)。
東西両岸の他種族も含めて、女性で短いスカートを着用している方は、冒険者とか一部の方だけで、短パンっぽいズボンの上に着用するだけですね。その場合でも、ロングブーツとかで素足は見えません。
そしてスカートが短いと、下着であるズロースが見えてしまう事が問題になります。その為膝下5cmのスカートを着用しているのは僕だけです。さすがに、踝まであると動きにくいんですよ。一度、前世の女性用下着(ショーツとか。上はまだ不要です)を作ろうかと思わなくもなかったのですが、いろいろな面での防御力不足と、精神的に大きな抵抗感に邪魔をされて、実現には至ってません。あ、話がそれましたね。
プールはやはり殿方の目に触れるような、屋外は駄目ですね。屋内に作るしかありませんが、結構な場所をとりますし、給水・排水の問題もあります。結局アレクシアさんに相談するしかないのですが、今回はアレクシアさんも人知れずダイエットしたいのでしょうから、そのほうが良いのでしょうね。
自宅に戻ってから、アレクシアさんが部屋にいるかを確認すると、しっかり居ましたね。
「アレクシアさん、ダイエットの件ですが……」
僕が声をかけると、ギロリと睨まれます。むぅ、今朝の事を恨んでいますね。
「今朝の様に、辛い物を食べ続けるのも1つの手段ですが、他には運動をする方法しかありません。ただ、場所がかなりの広さを必要とするのと、給水・排水が必要になりますし、殺菌とかもする必要があります。どちらを選択します?」
アレクシアさんは考え込みましたが、今朝の体験を思い出したのか首を振りました。
「場所と給水・排水が必要って事は、泳げというの? それはそれで、大変じゃない。場所もそうだし、人に見られるのじゃ困るわね。」
そこで、僕は説明しました。水路をある程度の水温に調整した水を流す事で、水中を歩くだけで水圧と抵抗で運動になる事。場所は歩くだけではすぐに飽きてしまうので、50m位のレーンが複数必要になる事を。
「温水にすれば通年で使えるというわけね。季節を選ばないのはいいわね。場所は、鍛冶工房の下層に私が使える空間に空きが合ったと思うわ。」
「それと、疲れて溺れたりもないとは言えないので、万が一の場合に備えて、使用時にはエマかジェシーのどちらかが居る必要があるのです。男性が立ち入り出来ないようにする必要もありますし。」
アレクシアさんも、殿方には見せるわけにはいかないのは納得してくれます。ダイエットの為だけにしては、かなり大規模な施設になりますよね。
「仕方ないか。他にも水魔法とかの習熟とかで使えるでしょうし。」
「でも、いいんですか? うちだけの施設を作るのに場所使ったり、鍛冶工房の排熱利用したりして。」
僕がそういうと、アレクシアさんが補足します。
「そうなのよ。で、クロエちゃんには新年祭の時のお酒入りのチョコレート? あれを作って欲しいのよね。なぜかエリックがご執心なのよ。それがあれば大丈夫よ。」
はぁ、ワイアット達にやったウイスキーボ○ボ○ですか……。仕方ありませんね。僕の身長とアレクシアさんのお腹の贅肉の為にも、作りましょうか。
「クッ、クロエちゃん。大変な事が起きたわ!」
執務室から、リビングのドアを壊す様な勢いで入ってきたアレクシアさんを、僕はジト目で見ます。勿論、トーストは食べ続けています。
「それで、いったい何が起きたと言うんです?」
僕の問いに、アレクシアさんは絶望的な顔をして答えました。
「……私のお気に入りの服が……着れないのよぉ! 夏至祭も近いのに!」
なるほど。先ほどの悲鳴は、その為ですか。でも、僕は同情しませんからね?
「自業自得です、諦めて下さい。」
僕の冷たい声が響きます。アレクシアさんは、僕から黙って視線を逸らせました。
「僕が気付かないとでも思ったんですか? あんなに言ったのに、マヨネーズやドレッシングを大量消費しているでしょう。ちゃんと裏にシリアル№入れてるんですからね?」
そう、今僕が食べているトーストに使っているマヨネーズや、目の前の野菜サラダに使用しているドレッシングは、生卵を使用しているので僕しか作れません。まあ、チャレンジするのは自由ですが、殺菌・滅菌出来なければサルモネラ菌の一斉攻撃を受けること間違いなしです。
「……な、なんのことかしら。」
しらを切りますか。そうですか。
「一食スプーン一杯までって言いましたよね。なんで昨日封をきったマヨネーズの瓶が、同じように減っていて、シリアル番号が進んでいるんです? しかも2つも?」
そう、余りにもひと月の消費量が激しいので、管理していると朝は普通なのに、翌朝までに激減しているのです。そして、エマ、ジェシーの話では最近アレクシアさんは日中も健康的に野菜サラダを食しているとか。時々リリーさんもいるそうですね? 既にマヨラーの域に到達してますよ、本当に。
「う、煩いわね。いい? これは四季といい、マヨネーズやドレッシングといい、全部クロエちゃんの所為なんだからね! ちゃんと責任とってよ!!」
うわぁ、逆切れされましたよ。そう言いながら、目の前で大量のドレッシングをサラダに掛けようとしています。少しも反省していませんね?
「『いと尊き食の神よ、愚かな迷い子に大いなる罰を与えん、ハバネロ降臨!』」
僕は小声で詠唱し、そそくさと学院に登校します。ドアを閉めた途端、アレクシアさんの悲鳴が聞こえましたが、エマもジェシーもいるから問題ないですよね。
*****
こちらに歩いてくるイリスを途中で捕まえて、2層に降りる階段でユイとユーリアちゃんを待っています。イリスからは何をやったのよと視線を感じますが、黙秘しますよ。さすがにアレクシアさんといえど、あの状態から直ぐには回復は出来ないはず。少量とは言え、カプサイシンの純結晶を混ぜ込みましたからね。完食すればダイエットにも効果があるかもしれません。
4人で揃って今日も登校しますが、ふと気づいた事があります。そういえば、何時の頃からかユーリアちゃんが、僕の隣に並ばなくなりましたね。入学当時は張り付かれて困ったくらいでしたが、最近は一歩ひいた後ろを歩いています。
僕はあることに気付いて、立ち止まりました。イリスとユイは怪訝な顔をして僕を見ています。
「ユーリアちゃん? ちょっと僕と並んでみてくれる?」
そう言ってユーリアちゃんの目を僕は見ようとしましたが、すいっと視線を外されてしまいます。
「クロエ? 気がついてなかったの?」
「仕方ないですよ。ユーリアちゃんはエルフ族なんですから……」
無理やりユーリアちゃんと並んで、視線を合わせようとする僕は、ユーリアちゃんを見上げる姿勢になっています。まさか、並ばれたどころか越された?!
ぐぅ、イリスは相変わらずえぐりますね。ユイの言うとおり、確かにユーリアちゃんは高身長のエルフ族ですよ? 8歳になったばかりですが。一方の僕は、精確な誕生日が不明の為、アレクシアさんに拾われた日が誕生日の扱いで、まもなく10歳のはずです。
くっ、こんなとこで種族差のヒエラルキーを味わうとは、思わなかったですよ。僕の身長はようやく130cm。それに対して。ユーリアちゃんは135cm近くあります。
「身長だけじゃないだろ。胸だって金床と……」
「煩いですよ、ユアン。我汝を破砕する(微弱)」
背後を歩いていて聞こえたのか、ユアンの余計な発言に対して、氷結魔法で、彼の身体の一部の周囲を凍らせた後、前蹴りで氷を粉砕します。直後に蛙が潰れるような声がしましたが気にしないことにします。
「ふん、子孫が残せる程度には加減しておきましたよ! 口は災いの元と思い知って下さい!」
周囲を歩いていた男子は青ざめた表情で、股間を押さえて悶絶しているユアンを見ていますが、僕は放置して歩き出します。
「クロエさん……少しは気にしてたんですね。」
何気にユイ、酷いです。それにイリスさんも、多分ユイより身長も胸囲も大きくなりますから、明日は我が身ですよ。ユーリアちゃんはおずおずと付いて来ます。
「ユーリアちゃん、身体的なものは仕方ないから、気にしなくていいんだよ? それに、僕はまだ10歳なんですから、きっと、多分いろいろと大きくなりますし……」
僕はつとめて平静を装いますが、余りうまく言った様子はありませんね。ユイやイリスさんの視線が生暖かいです。むぅ、身長伸ばすには、カルシウムとビタミン、後は運動でしたっけ。アレクシアさんに協力するしかないかなぁ。
*****
これからの季節で運動というと、熱中症が怖いのでやはり無難なのは水泳なのですが、1つ大きな問題があります。
地球でもそうでしたが、宗教上や社会観念の問題で、女性が無闇に肌を露出してはいけないという問題です。
アレキサンドリアは、アイオライトでは男女間に極端な差別はありませんが、露出の多い服装で、女性が被害を受けた場合はどうしても女性が悪い事になってしまいます。下層街では他国の人も多い為、スカート丈は長い事が推奨されているのもその為ですね。
学院では女子の制服はスカートですが、踝~膝下までのスカートが選べます。でも踵までのスカートが標準的です(大人の女性も居る為で、本人達からは生脚はきついとのことです)。
東西両岸の他種族も含めて、女性で短いスカートを着用している方は、冒険者とか一部の方だけで、短パンっぽいズボンの上に着用するだけですね。その場合でも、ロングブーツとかで素足は見えません。
そしてスカートが短いと、下着であるズロースが見えてしまう事が問題になります。その為膝下5cmのスカートを着用しているのは僕だけです。さすがに、踝まであると動きにくいんですよ。一度、前世の女性用下着(ショーツとか。上はまだ不要です)を作ろうかと思わなくもなかったのですが、いろいろな面での防御力不足と、精神的に大きな抵抗感に邪魔をされて、実現には至ってません。あ、話がそれましたね。
プールはやはり殿方の目に触れるような、屋外は駄目ですね。屋内に作るしかありませんが、結構な場所をとりますし、給水・排水の問題もあります。結局アレクシアさんに相談するしかないのですが、今回はアレクシアさんも人知れずダイエットしたいのでしょうから、そのほうが良いのでしょうね。
自宅に戻ってから、アレクシアさんが部屋にいるかを確認すると、しっかり居ましたね。
「アレクシアさん、ダイエットの件ですが……」
僕が声をかけると、ギロリと睨まれます。むぅ、今朝の事を恨んでいますね。
「今朝の様に、辛い物を食べ続けるのも1つの手段ですが、他には運動をする方法しかありません。ただ、場所がかなりの広さを必要とするのと、給水・排水が必要になりますし、殺菌とかもする必要があります。どちらを選択します?」
アレクシアさんは考え込みましたが、今朝の体験を思い出したのか首を振りました。
「場所と給水・排水が必要って事は、泳げというの? それはそれで、大変じゃない。場所もそうだし、人に見られるのじゃ困るわね。」
そこで、僕は説明しました。水路をある程度の水温に調整した水を流す事で、水中を歩くだけで水圧と抵抗で運動になる事。場所は歩くだけではすぐに飽きてしまうので、50m位のレーンが複数必要になる事を。
「温水にすれば通年で使えるというわけね。季節を選ばないのはいいわね。場所は、鍛冶工房の下層に私が使える空間に空きが合ったと思うわ。」
「それと、疲れて溺れたりもないとは言えないので、万が一の場合に備えて、使用時にはエマかジェシーのどちらかが居る必要があるのです。男性が立ち入り出来ないようにする必要もありますし。」
アレクシアさんも、殿方には見せるわけにはいかないのは納得してくれます。ダイエットの為だけにしては、かなり大規模な施設になりますよね。
「仕方ないか。他にも水魔法とかの習熟とかで使えるでしょうし。」
「でも、いいんですか? うちだけの施設を作るのに場所使ったり、鍛冶工房の排熱利用したりして。」
僕がそういうと、アレクシアさんが補足します。
「そうなのよ。で、クロエちゃんには新年祭の時のお酒入りのチョコレート? あれを作って欲しいのよね。なぜかエリックがご執心なのよ。それがあれば大丈夫よ。」
はぁ、ワイアット達にやったウイスキーボ○ボ○ですか……。仕方ありませんね。僕の身長とアレクシアさんのお腹の贅肉の為にも、作りましょうか。
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