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部屋には、雄の匂いが充満している。
冷たいはずの部屋の空気が、どことなくねっとりとした湿度を纏っているような感覚のなか、ユルティナは、蕩けきった表情のカルロに微笑みかけた。
「そろそろ、貰っちゃうわよ?」
「ぁ……なに、を」
汗と唾液でぐちゃぐちゃになった顔からは、護衛としての精悍さは微塵も感じられなかった。
繰り返し慾望を弾けさせた男の目はとろんとしており、とてもリラックスしているようにも見える。
ユルティナはカルロの様子に満足げに頷く。
そして、するりとドレスの裾に手を突っ込んで、ドロワーズ越しに自らの秘部に触れた。
ぐちゅり、と水気を多分に含んだドロワーズが音を立てる。
しとどに濡れてすっかり敏感になったそこは、早く気持ちよくなりたいとじんじんと痺れていた。
「ここ、に……カルロのものを、貰うの」
「ぁっ、お、お嬢様、の」
「ん、触る?」
カルロが瞳を興奮に滾らせて、迷いなく頷いた。
彼の手を導こうとして、ユルティナはカルロの腕を縛っていることを思い出す。
このあとの行為が無事に終わるために縛ったのに、それより前に外すなんて意味がない。
だが、期待と興奮を隠しもしないカルロを前にやっぱり無理と言うには気が引けた。
(そうだわ)
必ずしも手で触れる必要は無い。
ユルティナはさっとドロワーズを脱ぎ捨てると、ドレスをたくしあげた。
カルロからだけ、秘所が丸見えになるように。
わざととはいえ、さすがに恥ずかしくて全身がより火照ってしまう。ちらりとカルロを見れば、彼の視線はユルティナの無垢な秘所に釘づけとなっていた。
(……好き)
真っ直ぐにユルティナだけを見る瞳が、情欲にギラギラとするところが。しっとり汗ばんだ大きな体躯が、浅い呼吸で上下するところが。ごくりと生唾を混み込んだときに動く喉のセクシーなでっぱりが。
何度目かの欲望を吐き出したばかりの、カルロの大切な部分にゆっくりと腰を下ろす。固くなりつつあった肉棒の裏側に己の襞を擦り付けて行く。
「あっ、お嬢様!」
肉茎がぐぐっと膨らみ、襞を押し上げる。
「あ……っ!」
触れ合った部分がにゅるりと擦れて、肉棒がユルティナの花弁に潜んでいた快楽の膨らみをぐにっと押し潰した。
目の前がチカチカするような快感に太ももを震わせたユルティナは、たくし上げたままのドレスを落としそうになって口に銜える。
両手をカルロの胸につき、体重をかけながら腰をゆっくりと前後に滑らせた。
「お嬢様ッ、こ、擦れて……そんな、直接、当た……っ」
「んッ、ふッ」
「あっ、あっ!」
カルロがゆるゆると腰を動かし始めたのを感じて、そっと身体を離した。
「あ、なん、で」
「ナカに欲しいから、少し、我慢してね……?」
咥えていたドレスの裾がひらりと落ちるが、構わなかった。
もっと快楽を貪りたいと、欲望のまま腰を動かしたいと、カルロの表情と膨らんだ象徴が語っている。
しかし、カルロはユルティナの言葉にハッとしたように頷くと、とても嬉しそうに微笑んだ。
(可愛いなぁ、もう)
ユルティナはカルロの額に、頬に、唇にキスをした。
自らの秘所が受け入れの準備が出来ていることを確認してから、彼の昂りをしっかりと宛てがう。
「あの、お嬢様」
「ん?」
「俺も、その初めてなんです。どうしたらいいか、わからなくて。お嬢様が、痛みのないようにするには――」
「ありがとう、大丈夫。任せて」
ずっと胸の奥にあった、ユルティナ自身気づかなかった緊張の塊がスッと溶けて、胸に熱となって広がっていく。
前世で経験したことがあるからこそ、破瓜の痛みを警戒していたし、耐えられるか不安があったのだ。
けれど、カルロを愛しいと思う気持ちが溢れてきて、耐え切れるという自信に繋がった。
カルロを異性として意識してからそれほど経っていないが、彼が護衛として傍につくようになってから数えれば、何年も経っているのである。
それこそ、まだ少女だった頃から傍で守ってくれていた人なのだ。
どうやら、ユルティナ自らが考えていたよりも、遥かにカルロに惚れてしまっているらしい。
(結婚を即決したくらいだものね。……仕方ないわ、カルロはかっこいいもの)
なぜ今まで気づかなかったのだと思うほどに、カルロは素敵な人だ。しかもかっこいいだけでなく可愛いところまで気づいてしまったのだから、もはや最強ではないか。
(あ、はいり、そ)
つぷ、と先端が襞を割って蜜窟を進んでくる。
ユルティナは、ゆっくりと腰を下ろす。呼吸を整え、力を抜きながら、痛みが少ないだろう角度に体勢を変えながら。
(痛い、けど)
我慢できる痛みだ。
カルロはされるままだが、荒い呼吸や上気した頬、ユルティナのナカでぐぐっと膨らむ昂りから、彼の興奮が伝わってくる。
ゆっくりと最奥まで挿入すると、ほっと息をついた。
とても大きくて熱く硬いが、何度も果てたあとなので最初ほどガチガチではない。それでもかなり大きくて内臓を圧迫してくるが、しとどに濡れたユルティナの蜜窟が柔らかく包み込むことはできる。
「気持ちよく、なって?」
ユルティナは、ゆっくりと腰を動かす。
徐々に余裕ができて、次第に速度を早めた。
「あッ、は……ッ、あぁッ」
カルロが漏らす声が、限界が近いと告げている。
――もっと繋がりたい。
ユルティナは、結合部分がじゅぶじゅぶと水音を響かせるほど激しく腰を振り、肉棒の先端が蜜壷をごつごつと押し上げる感覚に恍惚とした笑みを浮かべた。
「お嬢様ッ」
「きて。このまま、出してッ」
「あ、ああッ、あ、あああ――ッ!」
吐き出される熱を出し体内で受け止めながら、ユルティナもまた、ぷるりと身体を震わせながら達した。
冷たいはずの部屋の空気が、どことなくねっとりとした湿度を纏っているような感覚のなか、ユルティナは、蕩けきった表情のカルロに微笑みかけた。
「そろそろ、貰っちゃうわよ?」
「ぁ……なに、を」
汗と唾液でぐちゃぐちゃになった顔からは、護衛としての精悍さは微塵も感じられなかった。
繰り返し慾望を弾けさせた男の目はとろんとしており、とてもリラックスしているようにも見える。
ユルティナはカルロの様子に満足げに頷く。
そして、するりとドレスの裾に手を突っ込んで、ドロワーズ越しに自らの秘部に触れた。
ぐちゅり、と水気を多分に含んだドロワーズが音を立てる。
しとどに濡れてすっかり敏感になったそこは、早く気持ちよくなりたいとじんじんと痺れていた。
「ここ、に……カルロのものを、貰うの」
「ぁっ、お、お嬢様、の」
「ん、触る?」
カルロが瞳を興奮に滾らせて、迷いなく頷いた。
彼の手を導こうとして、ユルティナはカルロの腕を縛っていることを思い出す。
このあとの行為が無事に終わるために縛ったのに、それより前に外すなんて意味がない。
だが、期待と興奮を隠しもしないカルロを前にやっぱり無理と言うには気が引けた。
(そうだわ)
必ずしも手で触れる必要は無い。
ユルティナはさっとドロワーズを脱ぎ捨てると、ドレスをたくしあげた。
カルロからだけ、秘所が丸見えになるように。
わざととはいえ、さすがに恥ずかしくて全身がより火照ってしまう。ちらりとカルロを見れば、彼の視線はユルティナの無垢な秘所に釘づけとなっていた。
(……好き)
真っ直ぐにユルティナだけを見る瞳が、情欲にギラギラとするところが。しっとり汗ばんだ大きな体躯が、浅い呼吸で上下するところが。ごくりと生唾を混み込んだときに動く喉のセクシーなでっぱりが。
何度目かの欲望を吐き出したばかりの、カルロの大切な部分にゆっくりと腰を下ろす。固くなりつつあった肉棒の裏側に己の襞を擦り付けて行く。
「あっ、お嬢様!」
肉茎がぐぐっと膨らみ、襞を押し上げる。
「あ……っ!」
触れ合った部分がにゅるりと擦れて、肉棒がユルティナの花弁に潜んでいた快楽の膨らみをぐにっと押し潰した。
目の前がチカチカするような快感に太ももを震わせたユルティナは、たくし上げたままのドレスを落としそうになって口に銜える。
両手をカルロの胸につき、体重をかけながら腰をゆっくりと前後に滑らせた。
「お嬢様ッ、こ、擦れて……そんな、直接、当た……っ」
「んッ、ふッ」
「あっ、あっ!」
カルロがゆるゆると腰を動かし始めたのを感じて、そっと身体を離した。
「あ、なん、で」
「ナカに欲しいから、少し、我慢してね……?」
咥えていたドレスの裾がひらりと落ちるが、構わなかった。
もっと快楽を貪りたいと、欲望のまま腰を動かしたいと、カルロの表情と膨らんだ象徴が語っている。
しかし、カルロはユルティナの言葉にハッとしたように頷くと、とても嬉しそうに微笑んだ。
(可愛いなぁ、もう)
ユルティナはカルロの額に、頬に、唇にキスをした。
自らの秘所が受け入れの準備が出来ていることを確認してから、彼の昂りをしっかりと宛てがう。
「あの、お嬢様」
「ん?」
「俺も、その初めてなんです。どうしたらいいか、わからなくて。お嬢様が、痛みのないようにするには――」
「ありがとう、大丈夫。任せて」
ずっと胸の奥にあった、ユルティナ自身気づかなかった緊張の塊がスッと溶けて、胸に熱となって広がっていく。
前世で経験したことがあるからこそ、破瓜の痛みを警戒していたし、耐えられるか不安があったのだ。
けれど、カルロを愛しいと思う気持ちが溢れてきて、耐え切れるという自信に繋がった。
カルロを異性として意識してからそれほど経っていないが、彼が護衛として傍につくようになってから数えれば、何年も経っているのである。
それこそ、まだ少女だった頃から傍で守ってくれていた人なのだ。
どうやら、ユルティナ自らが考えていたよりも、遥かにカルロに惚れてしまっているらしい。
(結婚を即決したくらいだものね。……仕方ないわ、カルロはかっこいいもの)
なぜ今まで気づかなかったのだと思うほどに、カルロは素敵な人だ。しかもかっこいいだけでなく可愛いところまで気づいてしまったのだから、もはや最強ではないか。
(あ、はいり、そ)
つぷ、と先端が襞を割って蜜窟を進んでくる。
ユルティナは、ゆっくりと腰を下ろす。呼吸を整え、力を抜きながら、痛みが少ないだろう角度に体勢を変えながら。
(痛い、けど)
我慢できる痛みだ。
カルロはされるままだが、荒い呼吸や上気した頬、ユルティナのナカでぐぐっと膨らむ昂りから、彼の興奮が伝わってくる。
ゆっくりと最奥まで挿入すると、ほっと息をついた。
とても大きくて熱く硬いが、何度も果てたあとなので最初ほどガチガチではない。それでもかなり大きくて内臓を圧迫してくるが、しとどに濡れたユルティナの蜜窟が柔らかく包み込むことはできる。
「気持ちよく、なって?」
ユルティナは、ゆっくりと腰を動かす。
徐々に余裕ができて、次第に速度を早めた。
「あッ、は……ッ、あぁッ」
カルロが漏らす声が、限界が近いと告げている。
――もっと繋がりたい。
ユルティナは、結合部分がじゅぶじゅぶと水音を響かせるほど激しく腰を振り、肉棒の先端が蜜壷をごつごつと押し上げる感覚に恍惚とした笑みを浮かべた。
「お嬢様ッ」
「きて。このまま、出してッ」
「あ、ああッ、あ、あああ――ッ!」
吐き出される熱を出し体内で受け止めながら、ユルティナもまた、ぷるりと身体を震わせながら達した。
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