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第91話 呼ばれた理由2

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「私は女神よ!!!」

………。
…………………。

「…………はぁ。」
「はぁっ………て、もっと驚いても良くない?」


俺はメリッサ村の前の草原で寝落ち仕掛けていた筈なのにいきなり暴力振るわれるし自分で女神なんて言っちゃうなんて……なんて痛い人なんだ。


「これ、夢でしょ?」
「うーん。はっきり言うね。これは夢ではない!そしてここは天界!神が住まう世界!!!」
「……………って言う夢なんですよね?で、どこまでが夢?俺が車を運転中に光に包まれてから、あの草原で居眠りしかけて今現在、あなたに会うまでが夢?」
「だから夢じゃないって!!あんたは地球の日本から私が召喚したの!この世界の調整役コンコードの為にね!!」
「?……すみません。何を仰っているのかさっぱりわからないです。」


何だいきなり。
世界の調整役コンコードって何だ。


「まだ信じてないわね。分かった。あなたの前の世界での人生を教えてあげる。
あなたの本当の名前は神代 ゆかり38歳。
両親とは既に死別していて結婚はしていない。
仕事は地方の運送会社の輸出入を担当している業務に就いていた。
そして美少女ゲームが大好きな少しロリコン気味のむっつりすけべなおっさんでしょ。
ちなみに女性の経験人数は6人て所ね。プレイ内容も言ってあげようか?あんた結構ねっとり攻めるタイプだねぇ。ほほぉう中々テクニシャン……」
「いや!ごめんさない!!女神様!!信じるからヤメテ!!」
「あっそう?信じてくれた?まぁ兎に角、あなたは残業を終えて帰宅していた所を私があの世界に召喚したの。おまけのチート能力を付与してね!テヘ!!」


可愛らしく自分をげんこつする仕草をしているがリアクションが古い。
夢にしては俺の人生を事細かに述べすぎだな。
本当に夢ではないのか?やっぱり。
しかし召喚てまたベタな事を。
ラノベか。いつの間にか俺にラノベ展開来てたのかこれ!?


「俺を召喚したんですか?」
「そ!!召喚だけチャチャッとやっちゃったんだけどさぁ、召喚中に別件の急用が入っちゃって!説明するのを忘れ……遅れただけだからメンゴメンゴ。ね!許して!テヘペロ」


これ本当に神様なの?
随分とノリが軽い。
と言うか、説明するの忘れただろ絶対。


「あのー、女神様?召喚とかって普通、召喚される時に神様とご対面してから召喚した経緯説明とかするもんじゃないですか?」
「だよねー。だから今、説明に来てるでしょ?許してー。」


言葉では謝罪をしているが、言葉に心が籠っていない棒読みだ……。
反省してないだろ。


「だって私、神様だし!!そのお詫びって訳でもないけど、破格のチート能力を授けてから放り出……………召喚してあげたのよ?逆に感謝して欲しいね!!」


今、放り出したって言おうとしたよね。この女神様。


「破格のチート能力って、そもそも何の能力を付けたんですか?いきなり異世界に来て人外の能力身についてるしでこちとら怖かったんですよ!」
「でも便利だったでしょー?魔法は使いたい放題だし素手でも敵なし!しかも若返って不老ふすぃ(不老不死)のオマケつきだよ!!」
「へー…………ってえ!?不老ふすぃ(不老不死)って、死なない上に歳取らないって事!?」
「読んで字の如く!!しかもあなたを補助するための天の声付き!!あなたが新しい力を手に入れたり気付いた時には教えてくれる便利機能だよぉ!!凄くない!!ね、凄くなぁーい!!」


急に一昔前のギャルっぽくなりやがった。
天の声って、ちょいちょい序盤で俺の頭の中で聞こえたあれか。


「ちなみに天の声は私のLive音声です!!」
「Live音声だったの!?」
「それっぽく演じたからね……(^―^* )フフ♪女優を舐めない事ね。他の仕事でフォロー出来ない時はスルーしちゃうけどメンゴメンゴ。ペロペロ!」


女優じゃなくて女神でしょあなた……。
それにフォロー出来ない時はスルーって、それって単にほったらかしって事なんじゃ……。
どうりで『天の声』がする時としない時がある訳だ。
『鑑定』が使える様になった時には何のアナウンスも無かったしな……。
その機能いらなくない?
ま、いいか。話を戻そう。


「それで女神様は私にどんなチート能力を授けたのですか?」
「さっき言ったでしょ?魔法使い放題で身体能力も桁外れ!!
既に薄々分かっていると思うけど……本気は出さない方がいいわよ。本気出したらあなたを召喚した星なんて簡単に破壊できちゃうぐらいだから。」
「何それ怖い!!!」
「大丈夫大丈夫。その気にならなければ問題ないし一般人として生活できるよ。でも、はっきり言って、やりすぎちゃったかなぁと思ってるよ。今は。本当に………すまないと思っているっ!!!」


何、急に深刻そうな顔して後悔してんだよ……。
後半、ジャッ○・バウアーかよ。しかも物真似の方。
似てねぇし古ぃよ!!


「じゃあやり直せば……」
「出来ないの。一度設定しちゃったらもう無理なんだ。」
「え?という事は俺、死ぬまでずっとこんな厄介な力を持って生活しないといけないんですか!?」
「まぁ……そうね。死ぬまでって言っても、不老不死だから死なないけどね!プウクスクス!」


おもしろくねぇよ。
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