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第85話 属性付与2
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俺はいきなりソフィちゃんの杖に魔法を付与する『属性付与』をする事になった。
しかし魔力を込めると言われても、どの程度魔力を込めていいのか要領が分からない。
ガガンさん曰く、魔力を込め始めて限界が近くなると、耳鳴りの様な音が聞こえて来るらしい。
それを超えると魔石、魔導石が割れてしまうらしいので注意が必要だ。
「耳鳴り……か。やってみるしかないか。」
実際、やってみない事には感覚が掴めない。
しかし魔石がわれてしまっては使い物にならなくなってしまう。
結構繊細な作業みたいだな。
俺はガガンさんがアイルの剣の時と同じ様に、ソフィちゃんの杖を手に取り、手を翳して魔力を込め………
………。
………………。
え~っと……
「……ソフィちゃんはどんな魔法が使いたいんだっけ?お姉ちゃんと同じ?」
「私はねぇ~!『泥沼魔法』!!」
「ほう。『泥沼魔法』か。山脈脈動と同じく、土魔法第2位階魔法。流石ソフィじゃな。ええ所に目を付けとるのぉ。」
「………それって、どーいった魔法なの?」
「えっとねぇ~、地面を泥沼にして相手の動きを封じる魔法なんだよぉお!!」
何か……こういっちゃなんだけど、随分、地味な魔法だな……。
「パンツ、今、地味な魔法と思ったでしょ。」
ギクッ!アイル……やっぱり俺の心が読めるのか!?
俺が邪な事を考えるたびに鉄拳を食らわせてくるし……!?
「どうやら図星みたいだね。でもそう思うのも仕方ないよ。実際、地味な魔法だし。」
何だ、心を読んだ訳じゃなかったんだな。
「何でその地味な魔法を付与したいんだ?」
「相手の動きを封じる魔法、これは魔法使いにとっては非常に有効な魔法なんだよ。」
「どう有効なんだ?」
「そんなの簡単よ。相手の動きを封じれるんだよ?その間に強力な魔法を叩き込める猶予が出来る。しかもこの魔導石付の杖なら詠唱なしで発動させられるからこれは凄い補助魔法になるよ!」
「そうそう!流石お姉ちゃん!!それだけじゃなくて、逃げる時にも時間稼ぎに使えるから有効なんだよぉ!」
成る程、そう言う事か。
キラーアントを一掃した時に使った魔法、『広範囲炎突風』も詠唱時間と集中力が必要で発動までに5分程度必要だったな。『泥沼魔法』で相手を動けなくし、戦うにしろ逃げるにしろ有効な魔法って事か。
ソフィちゃん、考えてるなぁ。
しかしイメージはどうすればいいんだろ?
泥沼って言うぐらいだから地面を泥状にして相手の足を止める魔法って事は分かるんだが……。
試しにぐちゃぐちゃのドロドロになる様に『底なし沼』をイメージして付与するか。
俺は底なし沼を強くイメージし始めると手の平が金色の光を帯び始めた。
後は、この杖の先にある魔道石に向けて魔力を込めるだけか……。
俺は先程ガガンさんがアイルの剣に土魔法属性付与をした様にソフィちゃんがリクエストした『泥沼魔法』イメージしながらソフィちゃんの杖に手を翳し光魔法を発動する。
すると5秒程でガガンさんが言っていた通り、耳鳴りの様な『キーン』と言う音がして来た。
どうやらもう魔導石が限界の様だ。
俺は魔力を込めるのを止める。
「パンツ、どうしたの?止めちゃって。何か問題発生?」
俺が直ぐに魔力を注ぐ事を止めた為、アイルが心配そうに声を掛けてくる。
「ん?いや、多分、もう魔導石の限界っぽかったから止めただけだよ。」
「な、なんじゃとぉ!?もう魔力を込め終わったじゃとお!?そんなバカな!!ワシでも20分程かけて魔力を丁寧に練りながら丹精込めて、誠心誠意、アイルの事の幸せを祈り、アイルとの出会いから今まで育てて来た中思い出を思い返しながら涙目になりつつ魔力を込めたんじゃぞ!?」
前半の『魔力を丁寧に練りながら丹精込めて』まではまぁ分かるけど、後半、ガガンさんの気持ちの問題だよね……。
「でも、ガガンさんが仰る様に耳鳴りっぽい感じがしたので……。」
「それが本当なら……パンツ君、君はとんでもない魔法使いじゃ……。」
俺はステータス画面を開き、魔法が正しく付与されたか、杖を鑑定する。
そこには『底無沼魔法属性付与』の一文が記述されていた。
=======================================
※魔導石付の魔法杖
・打撃効果+100
・魔力効果+250
・底無沼魔法属性付与
=======================================
あれ?ソフィちゃんの言っていた『泥沼魔法』ではないが、いいのかな?
しかし魔力を込めると言われても、どの程度魔力を込めていいのか要領が分からない。
ガガンさん曰く、魔力を込め始めて限界が近くなると、耳鳴りの様な音が聞こえて来るらしい。
それを超えると魔石、魔導石が割れてしまうらしいので注意が必要だ。
「耳鳴り……か。やってみるしかないか。」
実際、やってみない事には感覚が掴めない。
しかし魔石がわれてしまっては使い物にならなくなってしまう。
結構繊細な作業みたいだな。
俺はガガンさんがアイルの剣の時と同じ様に、ソフィちゃんの杖を手に取り、手を翳して魔力を込め………
………。
………………。
え~っと……
「……ソフィちゃんはどんな魔法が使いたいんだっけ?お姉ちゃんと同じ?」
「私はねぇ~!『泥沼魔法』!!」
「ほう。『泥沼魔法』か。山脈脈動と同じく、土魔法第2位階魔法。流石ソフィじゃな。ええ所に目を付けとるのぉ。」
「………それって、どーいった魔法なの?」
「えっとねぇ~、地面を泥沼にして相手の動きを封じる魔法なんだよぉお!!」
何か……こういっちゃなんだけど、随分、地味な魔法だな……。
「パンツ、今、地味な魔法と思ったでしょ。」
ギクッ!アイル……やっぱり俺の心が読めるのか!?
俺が邪な事を考えるたびに鉄拳を食らわせてくるし……!?
「どうやら図星みたいだね。でもそう思うのも仕方ないよ。実際、地味な魔法だし。」
何だ、心を読んだ訳じゃなかったんだな。
「何でその地味な魔法を付与したいんだ?」
「相手の動きを封じる魔法、これは魔法使いにとっては非常に有効な魔法なんだよ。」
「どう有効なんだ?」
「そんなの簡単よ。相手の動きを封じれるんだよ?その間に強力な魔法を叩き込める猶予が出来る。しかもこの魔導石付の杖なら詠唱なしで発動させられるからこれは凄い補助魔法になるよ!」
「そうそう!流石お姉ちゃん!!それだけじゃなくて、逃げる時にも時間稼ぎに使えるから有効なんだよぉ!」
成る程、そう言う事か。
キラーアントを一掃した時に使った魔法、『広範囲炎突風』も詠唱時間と集中力が必要で発動までに5分程度必要だったな。『泥沼魔法』で相手を動けなくし、戦うにしろ逃げるにしろ有効な魔法って事か。
ソフィちゃん、考えてるなぁ。
しかしイメージはどうすればいいんだろ?
泥沼って言うぐらいだから地面を泥状にして相手の足を止める魔法って事は分かるんだが……。
試しにぐちゃぐちゃのドロドロになる様に『底なし沼』をイメージして付与するか。
俺は底なし沼を強くイメージし始めると手の平が金色の光を帯び始めた。
後は、この杖の先にある魔道石に向けて魔力を込めるだけか……。
俺は先程ガガンさんがアイルの剣に土魔法属性付与をした様にソフィちゃんがリクエストした『泥沼魔法』イメージしながらソフィちゃんの杖に手を翳し光魔法を発動する。
すると5秒程でガガンさんが言っていた通り、耳鳴りの様な『キーン』と言う音がして来た。
どうやらもう魔導石が限界の様だ。
俺は魔力を込めるのを止める。
「パンツ、どうしたの?止めちゃって。何か問題発生?」
俺が直ぐに魔力を注ぐ事を止めた為、アイルが心配そうに声を掛けてくる。
「ん?いや、多分、もう魔導石の限界っぽかったから止めただけだよ。」
「な、なんじゃとぉ!?もう魔力を込め終わったじゃとお!?そんなバカな!!ワシでも20分程かけて魔力を丁寧に練りながら丹精込めて、誠心誠意、アイルの事の幸せを祈り、アイルとの出会いから今まで育てて来た中思い出を思い返しながら涙目になりつつ魔力を込めたんじゃぞ!?」
前半の『魔力を丁寧に練りながら丹精込めて』まではまぁ分かるけど、後半、ガガンさんの気持ちの問題だよね……。
「でも、ガガンさんが仰る様に耳鳴りっぽい感じがしたので……。」
「それが本当なら……パンツ君、君はとんでもない魔法使いじゃ……。」
俺はステータス画面を開き、魔法が正しく付与されたか、杖を鑑定する。
そこには『底無沼魔法属性付与』の一文が記述されていた。
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※魔導石付の魔法杖
・打撃効果+100
・魔力効果+250
・底無沼魔法属性付与
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あれ?ソフィちゃんの言っていた『泥沼魔法』ではないが、いいのかな?
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