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第76話 再訪2
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俺達は空間移動を潜りルク・スエルへ降り立った。
出てきたのは『ゆっくりしていっ亭』の厩の傍だ。
忙しい朝を過ぎてる為、人通りも疎らで、どうやら人目にもつかなかった様で安心した。
「「「「おおおおぉおおおおお!!すごぉおおおい!!!」」」」
到着するなり4人は驚嘆の声をあげる。
「パンツ君!凄いのぉ!!冥魔法って便利じゃのぉお!どれ、久しぶりにステフの恐ろしい顔でも拝みに行くか!!母さん!行くぞぃ!」
ガガンさんとコフィさんは二人で『ゆっくりしていっ亭』に入って行ってしまった。
恐ろしい顔って……ガガンさんもソコソコ怖い顔だけどな。
「アイルとソフィちゃんはどうする?」
「私はギルドに行って調査隊の事をギルマスに報告しないと。」
おぉ、そう言えばそうだった。
ギルド職員の調査隊員として働く事になるんだったな。
「私は図書館に行ってくるぅ!!」
ソフィちゃんはそう言うや図書館の方へ飛ぶように走って行ってしまった。
ソフィちゃん、ほんと魔法好きなんだなぁ。
俺はアイルに付いて行くか。
俺達は二人で途中、買い食いをしながらギルドを目指す。
暫くすると見慣れた4階建ての豪奢な建物、ギルドの建物が見えて来た。
相変わらず荘厳な佇まいだな。
朝のラッシュの時間帯を過ぎているからなのか、冒険者の姿も疎(まばら)らだ。
「あっ!パンツくんだぁ!!」
ギルドに入るなり声をかけて来たのは、褐色肌の金髪爆乳受付お姉さん、プラーニャさんだ。
相変わらず見事な『oppai』をお持ちで。有難う御座います。
「あれ?メリッサ村に帰ったんじゃなかったの?」
「………………。」
俺は沈黙してしまう。
……ですよねぇー。
すっかりルク・スエルとメリッサ村の旅程(馬車で5日間)の事を失念していた。
俺達がメリッサ村についてまだ1日しか経っていない。
空間移動の事は最大シークレッツにする筈なのにもうバレそうになっている……。
「あぁー!それはねぇ、パンツの冥まぁぶぐうぐぐ……!!」
アイルの軽いお口がまた暴走しそうなので咄嗟に口を塞いで奥に引きずり移動する。
「アイル!俺、言ったよね!?目立ちたくないって!」
「?そんな事、言ったっけ?」
「言ったよ!」
やっぱり適当に相槌打ってやがったか。
この口軽獣耳おっぱいさんめ。
ボコッ!!
「なんか変な事考えてたでしょ!!」
ほんと怖いこの子(アイル)!!
心の中マジで読んでるんじゃねーのかぁ!?
「でもどうするの?何か良い言い訳でもあるの?」
俺がアイルの軽いお口に心の中で悪態をついた直後に即、シバかれた後、ルク・スエルーメリッサ村の旅程(馬車で5日間)を誤魔化す言い訳を考える。
「…………実はお土産を選んでいて、まだ帰ってなかったって事にしよう。今日帰るって事にすればいい!」
「……えぇ?お土産選ぶのに6日もかけるって、ちょっとありえなくない?」
「そっか………じゃあ途中でモンスターと戦闘になって旅に必要な食糧が少なくなってしまったので引き返して来たって事にしよう!」
実際、モンスターと遭遇したしな!うん!そうしよう!
アイルも腕を組んで難しい顔をしている。
確かに苦しい言い訳だが、空間移動を使える事は、ばれる訳にはいかないのだ。
俺はアイルに手を合わせてお願いする。
「頼む!アイル!!俺の言う事に合わせてくれないか?」
「………まぁいいけどさ。」
「どうしたの?パンツ君。急にアイルちゃんを引き摺って行っちゃって。」
俺がアイルをいきなり奥に引きずって行ったので、褐色肌爆乳受付嬢のプラーニャさんが再び尋ねて来る。
「ん、おほん。……実は街を出発した3日目の夜にモンスターと遭遇してしまって森の中を逃げ回ってたら迷って食料が足りなくなって引き返して来たんですよねぇーあはははは。」
「え!?そうだったの!?それは大変だったね!ちなみにそのモンスターはどうしたの?街道沿いに現れる様なモンスターなら緊急討伐依頼を出さないと!」
「えぇ!?あ、ああ!そ、そうだ!あの、あれです!俺達を護衛してくれた『太陽の風』の皆さんが討伐してくれたのでもう大丈夫ですよ!!うん!」
「え?そうなの?なーんだ。それでモンスターはなんだった?」
「ブラッドボアでした。な!アイル!」
「うん!しかも魔導石持ちだったよ!」
「魔導石持ち!?それはかなり苦戦したんじゃない?」
「「えーと……そーでしたねー。」」
俺とアイルはお互いの顔を見合わせて『太陽の風』がブラッドボアを溺死させて、あっさり倒した事を思い出しながら答える。
「所でギルマスはいますか?」
俺は即座に話題を転換する。
ふふ。出来るおっさんの会話術だぜ。
出来てないけど。
何とか誤魔化して俺達はギルマスの部屋へ案内された。
部屋に入ると目に隈が浮かんでいるギルマスのレトがいた……。
出てきたのは『ゆっくりしていっ亭』の厩の傍だ。
忙しい朝を過ぎてる為、人通りも疎らで、どうやら人目にもつかなかった様で安心した。
「「「「おおおおぉおおおおお!!すごぉおおおい!!!」」」」
到着するなり4人は驚嘆の声をあげる。
「パンツ君!凄いのぉ!!冥魔法って便利じゃのぉお!どれ、久しぶりにステフの恐ろしい顔でも拝みに行くか!!母さん!行くぞぃ!」
ガガンさんとコフィさんは二人で『ゆっくりしていっ亭』に入って行ってしまった。
恐ろしい顔って……ガガンさんもソコソコ怖い顔だけどな。
「アイルとソフィちゃんはどうする?」
「私はギルドに行って調査隊の事をギルマスに報告しないと。」
おぉ、そう言えばそうだった。
ギルド職員の調査隊員として働く事になるんだったな。
「私は図書館に行ってくるぅ!!」
ソフィちゃんはそう言うや図書館の方へ飛ぶように走って行ってしまった。
ソフィちゃん、ほんと魔法好きなんだなぁ。
俺はアイルに付いて行くか。
俺達は二人で途中、買い食いをしながらギルドを目指す。
暫くすると見慣れた4階建ての豪奢な建物、ギルドの建物が見えて来た。
相変わらず荘厳な佇まいだな。
朝のラッシュの時間帯を過ぎているからなのか、冒険者の姿も疎(まばら)らだ。
「あっ!パンツくんだぁ!!」
ギルドに入るなり声をかけて来たのは、褐色肌の金髪爆乳受付お姉さん、プラーニャさんだ。
相変わらず見事な『oppai』をお持ちで。有難う御座います。
「あれ?メリッサ村に帰ったんじゃなかったの?」
「………………。」
俺は沈黙してしまう。
……ですよねぇー。
すっかりルク・スエルとメリッサ村の旅程(馬車で5日間)の事を失念していた。
俺達がメリッサ村についてまだ1日しか経っていない。
空間移動の事は最大シークレッツにする筈なのにもうバレそうになっている……。
「あぁー!それはねぇ、パンツの冥まぁぶぐうぐぐ……!!」
アイルの軽いお口がまた暴走しそうなので咄嗟に口を塞いで奥に引きずり移動する。
「アイル!俺、言ったよね!?目立ちたくないって!」
「?そんな事、言ったっけ?」
「言ったよ!」
やっぱり適当に相槌打ってやがったか。
この口軽獣耳おっぱいさんめ。
ボコッ!!
「なんか変な事考えてたでしょ!!」
ほんと怖いこの子(アイル)!!
心の中マジで読んでるんじゃねーのかぁ!?
「でもどうするの?何か良い言い訳でもあるの?」
俺がアイルの軽いお口に心の中で悪態をついた直後に即、シバかれた後、ルク・スエルーメリッサ村の旅程(馬車で5日間)を誤魔化す言い訳を考える。
「…………実はお土産を選んでいて、まだ帰ってなかったって事にしよう。今日帰るって事にすればいい!」
「……えぇ?お土産選ぶのに6日もかけるって、ちょっとありえなくない?」
「そっか………じゃあ途中でモンスターと戦闘になって旅に必要な食糧が少なくなってしまったので引き返して来たって事にしよう!」
実際、モンスターと遭遇したしな!うん!そうしよう!
アイルも腕を組んで難しい顔をしている。
確かに苦しい言い訳だが、空間移動を使える事は、ばれる訳にはいかないのだ。
俺はアイルに手を合わせてお願いする。
「頼む!アイル!!俺の言う事に合わせてくれないか?」
「………まぁいいけどさ。」
「どうしたの?パンツ君。急にアイルちゃんを引き摺って行っちゃって。」
俺がアイルをいきなり奥に引きずって行ったので、褐色肌爆乳受付嬢のプラーニャさんが再び尋ねて来る。
「ん、おほん。……実は街を出発した3日目の夜にモンスターと遭遇してしまって森の中を逃げ回ってたら迷って食料が足りなくなって引き返して来たんですよねぇーあはははは。」
「え!?そうだったの!?それは大変だったね!ちなみにそのモンスターはどうしたの?街道沿いに現れる様なモンスターなら緊急討伐依頼を出さないと!」
「えぇ!?あ、ああ!そ、そうだ!あの、あれです!俺達を護衛してくれた『太陽の風』の皆さんが討伐してくれたのでもう大丈夫ですよ!!うん!」
「え?そうなの?なーんだ。それでモンスターはなんだった?」
「ブラッドボアでした。な!アイル!」
「うん!しかも魔導石持ちだったよ!」
「魔導石持ち!?それはかなり苦戦したんじゃない?」
「「えーと……そーでしたねー。」」
俺とアイルはお互いの顔を見合わせて『太陽の風』がブラッドボアを溺死させて、あっさり倒した事を思い出しながら答える。
「所でギルマスはいますか?」
俺は即座に話題を転換する。
ふふ。出来るおっさんの会話術だぜ。
出来てないけど。
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