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父と精霊の名の元に
ルサールカ②〜父と精霊の名の元に⑦
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ルドルフ・R・ベル。
州警察本部刑事部所属。過去、妻と生まれたばかりの息子が事件の犠牲となっている。
その乳児誘拐殺人事件は「フェアリー事件」と呼ばれている。
過激な宗教団体が、「精霊」もしくは「妖精」の生まれ変わりだと言って新生児から一歳までの赤子を誘拐した事件だ。彼らは赤子から「精霊」ないし「妖精」を取り出そうとした、と供述したそうだ。
何を取り出そうとしたのかは不明だが、見つかった赤子の多くが体のどこかを取り出されていた。誘拐事件の中では凶悪で残忍性が極めて強く、また、誘拐されたのが赤子だった事もあり、生存者がいなかった。
本来、事件関係者が捜査に加わる事はないが、彼は無断で独自捜査を行い、一人で宗教団体の本拠地を見つけた。流石に一人で潜入する事はできず、組織に報告。その後、事件は後味の悪い結末を迎えた。
それが、調べてわかった彼の過去だった。
私はデスクの前で頭を抱えた。自分が軽々しく「父さん」と呼んでしまった事を恥じる。
これぐらいの事は彼の経歴を調べればすぐにわかった事だった。自分の事で手一杯で、こんな基本的な事を怠ってしまった。
自分の歳を知った時、「父さん」と呼んだ時、彼が何故あんな顔をしたのか知った。
なんて愚かな事をしてしまったのだろう?彼は一度も、最愛の息子にそう呼んでもらえていなかったのだ。
そう呼ばれた時、彼は何を思ったのだろう?どんな思いだったのだろう?
けれど同時に、申し訳ないが私は無意識で彼の中に「父さん」というものを見ていた。
それはおそらく、予備知識なく彼を「父さん」と呼べてしまったからだ。
この件を知っていたら、私はあんなに躊躇なく彼をそう呼べなかっただろう。そして呼んだとしても、その事に配慮する事で、彼の中に「父親」を見る事はなかっただろう。
ずっと心の中にあった家族の理想像。その両親の顔はいつでもモヤがかかっていたが、父親はどこが彼に似た顔立ちが薄っすら見えるようになった。
本当の両親の事は、はっきりとは覚えていない。
ただおそらく、私の場合は誘拐されたのではなく売られたのだ。そう、親に売られたのだ。
それは事件名からも推測できる。
私が実験動物になった事件は小児買収実験事件、別名「ハーメルン事件」。
実験動物だった時の記憶が強すぎて、それを無意識に忘れようとしている事から前の記憶も共に忘却され、とてもあやふやだ。だから本当のところはわからない。
覚えているのは、玄関の手すりが木製で白いペンキ塗りで、それを剥がして遊んだ事。お気に入りだった青い毛布、トイレのタイルがひび割れていたその形。はっきり思い出せるのはそれぐらいだ。後はぼんやりしている。
連れて行かれる時も、とても静かだった事を薄っすら覚えている。
両親に言われ、玄関に座っていた。迎えの車が来たらそれに乗りなさいと言われていた。知らないおじさんの車に乗って家を振り返ろうとしたら止められ、怖くなってずっと膝の上の自分の手を見ていた気がする。
ただ、それが本当の記憶かと聞かれるとわからない。
テレビか映画で見たものを自分の記憶のように覚えているだけかもしれない。正直、その辺りの事はわからないし、あまり思い出したくもない。
それから数年なのか数カ月なのか、私は実験動物として檻の中で過ごした。
はじめはたくさんの子がいて、同じ部屋で皆いっしょに過ごしていた。薬の時間、診察の時間、治療の時間。そういうものがあった。
だが次第に一人、また一人と数が減っていく。
そして十数人になると、私達は一人一人牢屋を与えられた。その頃には自分たちは実験動物なのだと理解していた。
たまに夜、皆が寝静まってから誰かが連れて行かれる。真夜中に連れ出された子は帰ってこない。
けれどもう、誰もそれに抵抗する力も思考も残っていなかった。ただ、次は自分なのではないかと怯える日々。
そしてドモヴォーイに出会う。
暫くは混乱・錯乱して入院していたが、症状が落ち着くと孤児院に移された。
後は孤児院にいるだけで、普通の子どもと同じだ。学校に行き、進路を決め、社会に出る。
その節目にはいつもドモヴォーイがいた。
私の神。
救いの主。
「……………………。」
私はまともに読む事ができなかった、自分の過去の事件の資料を手に取った。
私は彼に、ドモヴォーイからもらった資料に自分で調べた部分を足して渡した。他の事件と違い自分の事件は、調べるにしても精神負担が大きく、できるだけ触れずに情報を集める為、彼にわかる部分を補足してもらう事にしたのだ。そして自分の事件がどれかわからなくなるよう、似たような事件についてもいくつか調べを進め、同封した。
その中にはあの「フェアリー事件」も含まれていた。
あの事件は、まだ未解決の部分が残っている。
突然現れた過激宗教団体はどこから来たのか?あそこにいた者たちだけで全員なのか?赤子の体は本当に全部揃っているのか?もし足りない部分があるなら、それはどこに行ったのか?
突然現れた悪魔たちは、あっけない最後を迎えた。
けれどそれが、単に別の組織に乗せられ利用されていただけの奴らだったとしたら?もしそんな裏で糸を引いていた組織があったなら、それは何なのか?
私が彼に渡した事件は全てそういうものだ。
突如として現れ、子どもを使って実験などをする。彼の息子さんが死んだ「フェアリー事件」も、私が実験動物になった「ハーメルン事件」も、前身団体などの痕跡なく、突如として現れた組織や宗教団体が、それなりの財力で子どもを拐ったり買ったりして集め、常識的には理解できない実験などを行うものだ。
そして「ルサルカ」。
ルサルカは麻薬だが、子どもを集めるための撒き餌だ。薬をばら撒いて、買いにくる子ども、中毒になった子どもを拐うのだ。いや、拐うというより、自発的にそこに誘い込むのだろう。
そう、似ているのだ。
まだその全容は見えてはいないが、私は同じものなのではないかと思っている。同じもの、つまり、裏で糸を引いている何かが同じということ。
全ての事件は、裏でつながるのではないかと思えるのだ。
彼が奥さんと息子を失った「フェアリー事件」も。私が実験動物になった「ハーメルン事件」も……。
ドモヴォーイは何も言わなかった。
でもだから「神」は私と彼を会わせた。同類の事件の中で特に大きかった「フェアリー事件」と「ハーメルン事件」に関わっている、彼と私を。
「神」は全ての事件の繋がりであり、その根本にあるものを追っている。
私はそう思った。
その為に「私達」がいる。
だから「神」は私達を保護した。
そういう事なのだと思った。
だからといって「私の神」に対する信仰心が揺らいだ訳ではない。
私はあの時、ドモヴォーイに救われた。
どんな理由であろうともそれは変わらない。
彼が私の「神」なのだ。
その駒になることを私は自ら志願した。彼はいつでも、他の道もあると示してくれた。
けれど私は選んだ。
自分の意志で彼の「駒」である事を選んだ。だから、迷う気持ちはない。
おそらくこれも彼の「選別」の一つなのだ。
その事に気づけるか。気づいてなお、彼の「駒」である事を選ぶか。
日曜礼拝の時、ドモヴォーイは全て勘付いていただろう。そして私に触れ、言ったのだ。
『神のご加護があらんことを』
と……。
それは、彼の「真の駒」になった証だ。
ここから先は、全てをドモヴォーイに指示してもらい、その通りに動けばいいという事ではない。彼の戦力として、その剣となり、道を切り開かなければならない。彼が進むべき道なき道を、駒となった者が切り開いていくのだ。その為に死す事となろうとも。
そして今夜、私はその一歩を踏み出す。
通りにあの時の売人がいた。私の顔を見ると、クイッと首を傾け、ついて来いと指示してくる。
私はその後を距離を開けてついて行った。
州警察本部刑事部所属。過去、妻と生まれたばかりの息子が事件の犠牲となっている。
その乳児誘拐殺人事件は「フェアリー事件」と呼ばれている。
過激な宗教団体が、「精霊」もしくは「妖精」の生まれ変わりだと言って新生児から一歳までの赤子を誘拐した事件だ。彼らは赤子から「精霊」ないし「妖精」を取り出そうとした、と供述したそうだ。
何を取り出そうとしたのかは不明だが、見つかった赤子の多くが体のどこかを取り出されていた。誘拐事件の中では凶悪で残忍性が極めて強く、また、誘拐されたのが赤子だった事もあり、生存者がいなかった。
本来、事件関係者が捜査に加わる事はないが、彼は無断で独自捜査を行い、一人で宗教団体の本拠地を見つけた。流石に一人で潜入する事はできず、組織に報告。その後、事件は後味の悪い結末を迎えた。
それが、調べてわかった彼の過去だった。
私はデスクの前で頭を抱えた。自分が軽々しく「父さん」と呼んでしまった事を恥じる。
これぐらいの事は彼の経歴を調べればすぐにわかった事だった。自分の事で手一杯で、こんな基本的な事を怠ってしまった。
自分の歳を知った時、「父さん」と呼んだ時、彼が何故あんな顔をしたのか知った。
なんて愚かな事をしてしまったのだろう?彼は一度も、最愛の息子にそう呼んでもらえていなかったのだ。
そう呼ばれた時、彼は何を思ったのだろう?どんな思いだったのだろう?
けれど同時に、申し訳ないが私は無意識で彼の中に「父さん」というものを見ていた。
それはおそらく、予備知識なく彼を「父さん」と呼べてしまったからだ。
この件を知っていたら、私はあんなに躊躇なく彼をそう呼べなかっただろう。そして呼んだとしても、その事に配慮する事で、彼の中に「父親」を見る事はなかっただろう。
ずっと心の中にあった家族の理想像。その両親の顔はいつでもモヤがかかっていたが、父親はどこが彼に似た顔立ちが薄っすら見えるようになった。
本当の両親の事は、はっきりとは覚えていない。
ただおそらく、私の場合は誘拐されたのではなく売られたのだ。そう、親に売られたのだ。
それは事件名からも推測できる。
私が実験動物になった事件は小児買収実験事件、別名「ハーメルン事件」。
実験動物だった時の記憶が強すぎて、それを無意識に忘れようとしている事から前の記憶も共に忘却され、とてもあやふやだ。だから本当のところはわからない。
覚えているのは、玄関の手すりが木製で白いペンキ塗りで、それを剥がして遊んだ事。お気に入りだった青い毛布、トイレのタイルがひび割れていたその形。はっきり思い出せるのはそれぐらいだ。後はぼんやりしている。
連れて行かれる時も、とても静かだった事を薄っすら覚えている。
両親に言われ、玄関に座っていた。迎えの車が来たらそれに乗りなさいと言われていた。知らないおじさんの車に乗って家を振り返ろうとしたら止められ、怖くなってずっと膝の上の自分の手を見ていた気がする。
ただ、それが本当の記憶かと聞かれるとわからない。
テレビか映画で見たものを自分の記憶のように覚えているだけかもしれない。正直、その辺りの事はわからないし、あまり思い出したくもない。
それから数年なのか数カ月なのか、私は実験動物として檻の中で過ごした。
はじめはたくさんの子がいて、同じ部屋で皆いっしょに過ごしていた。薬の時間、診察の時間、治療の時間。そういうものがあった。
だが次第に一人、また一人と数が減っていく。
そして十数人になると、私達は一人一人牢屋を与えられた。その頃には自分たちは実験動物なのだと理解していた。
たまに夜、皆が寝静まってから誰かが連れて行かれる。真夜中に連れ出された子は帰ってこない。
けれどもう、誰もそれに抵抗する力も思考も残っていなかった。ただ、次は自分なのではないかと怯える日々。
そしてドモヴォーイに出会う。
暫くは混乱・錯乱して入院していたが、症状が落ち着くと孤児院に移された。
後は孤児院にいるだけで、普通の子どもと同じだ。学校に行き、進路を決め、社会に出る。
その節目にはいつもドモヴォーイがいた。
私の神。
救いの主。
「……………………。」
私はまともに読む事ができなかった、自分の過去の事件の資料を手に取った。
私は彼に、ドモヴォーイからもらった資料に自分で調べた部分を足して渡した。他の事件と違い自分の事件は、調べるにしても精神負担が大きく、できるだけ触れずに情報を集める為、彼にわかる部分を補足してもらう事にしたのだ。そして自分の事件がどれかわからなくなるよう、似たような事件についてもいくつか調べを進め、同封した。
その中にはあの「フェアリー事件」も含まれていた。
あの事件は、まだ未解決の部分が残っている。
突然現れた過激宗教団体はどこから来たのか?あそこにいた者たちだけで全員なのか?赤子の体は本当に全部揃っているのか?もし足りない部分があるなら、それはどこに行ったのか?
突然現れた悪魔たちは、あっけない最後を迎えた。
けれどそれが、単に別の組織に乗せられ利用されていただけの奴らだったとしたら?もしそんな裏で糸を引いていた組織があったなら、それは何なのか?
私が彼に渡した事件は全てそういうものだ。
突如として現れ、子どもを使って実験などをする。彼の息子さんが死んだ「フェアリー事件」も、私が実験動物になった「ハーメルン事件」も、前身団体などの痕跡なく、突如として現れた組織や宗教団体が、それなりの財力で子どもを拐ったり買ったりして集め、常識的には理解できない実験などを行うものだ。
そして「ルサルカ」。
ルサルカは麻薬だが、子どもを集めるための撒き餌だ。薬をばら撒いて、買いにくる子ども、中毒になった子どもを拐うのだ。いや、拐うというより、自発的にそこに誘い込むのだろう。
そう、似ているのだ。
まだその全容は見えてはいないが、私は同じものなのではないかと思っている。同じもの、つまり、裏で糸を引いている何かが同じということ。
全ての事件は、裏でつながるのではないかと思えるのだ。
彼が奥さんと息子を失った「フェアリー事件」も。私が実験動物になった「ハーメルン事件」も……。
ドモヴォーイは何も言わなかった。
でもだから「神」は私と彼を会わせた。同類の事件の中で特に大きかった「フェアリー事件」と「ハーメルン事件」に関わっている、彼と私を。
「神」は全ての事件の繋がりであり、その根本にあるものを追っている。
私はそう思った。
その為に「私達」がいる。
だから「神」は私達を保護した。
そういう事なのだと思った。
だからといって「私の神」に対する信仰心が揺らいだ訳ではない。
私はあの時、ドモヴォーイに救われた。
どんな理由であろうともそれは変わらない。
彼が私の「神」なのだ。
その駒になることを私は自ら志願した。彼はいつでも、他の道もあると示してくれた。
けれど私は選んだ。
自分の意志で彼の「駒」である事を選んだ。だから、迷う気持ちはない。
おそらくこれも彼の「選別」の一つなのだ。
その事に気づけるか。気づいてなお、彼の「駒」である事を選ぶか。
日曜礼拝の時、ドモヴォーイは全て勘付いていただろう。そして私に触れ、言ったのだ。
『神のご加護があらんことを』
と……。
それは、彼の「真の駒」になった証だ。
ここから先は、全てをドモヴォーイに指示してもらい、その通りに動けばいいという事ではない。彼の戦力として、その剣となり、道を切り開かなければならない。彼が進むべき道なき道を、駒となった者が切り開いていくのだ。その為に死す事となろうとも。
そして今夜、私はその一歩を踏み出す。
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