雨に濡れた犬の匂い(SS短文集)

ねぎ(ポン酢)

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何があんみつを決めるのか?

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和喫茶に入ったら、ちょっと贅沢をしたくなる。抹茶パフェもいいが、王道はやはりあんみつだろう。

注文を済ませ、窓の外を眺める。
生憎の雨。
でもそれもまた乙というもの。

雨の雫は透明な寒天に似て、音もなく弾ける。

そしてふと思った。
何がどうなると「あんみつ」なのだろう?

あんみつというからには餡は必須。
「みつ」は黒蜜。
あのとろりとして濃密な甘さ。
どこか苦味を微かに感じる奥深い甘さ。
うん、黒蜜は必須だ。

だが、餡と黒蜜では「あんみつ」にはならない。

あんみつといえば、やはり寒天だろう。
寒天に黒蜜をかけて頂く。

寒天に赤えんどう豆。
だがそれに黒蜜をかけたら「豆かん」である。

ならフルーツ?
豆かんにフルーツを添えたものは「みつ豆」だ。

あ!
みつ豆に餡を乗せて「あんみつ」!

さらにそこに「アイス」を乗せると……。


「お待たせしました!クリームあんみつです!」
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