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雲の上は、いつも晴れだった。 ~エピソード0~

~エピソード0~ エピローグ

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 わたくしは、初めに明滅を始めた蕾から誕生したNoelノエルにフリューゲルと、次いで成長した蕾から誕生したNoelノエルにアーラという名を授けました。

 Noelノエルに抱かれて気持ち良さそうに眠る二人の赤ん坊は、自分たちが、静かな庭園ガーデンを騒がしたとは夢にも思っていないことでしょう。

 今はまだ、健やかに眠りについている彼らに、いつの日か今日の出来事を語って聞かせる日が来ることでしょう。

 その時が来るまでにわたくしは、彼らの誕生の直前に聞いたあの言葉の真意を汲み取ることができるでしょうか。

 わたくしはあのお声の主は、大樹『リン・カ・ネーション』であったのだろうと密かに考えております。

 大樹様リン・カ・ネーションのお心を知ることなど、天使エンジェルズの位にあるわたくしでは、到底及ばない事であることは、承知の上です。

 しかし、少しでも大樹様リン・カ・ネーションのお心に添えるよう、その時が来るまで、お言葉の真意を求め続けることを、司祭としての新たな職務として心得ました。

 双子Noelノエルのフリューゲルとアーラについては、常とは違うように思われますので、これからも特筆すべきことがあれば、ここに記していきたいと思います。



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スピンオフ『天使の筆録 ~雲の上は、いつも晴れだった。 エピソード0~』、完結しました☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

次話より、いよいよ本編スタートです。

是非ともお付き合いください。
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