2 / 8
下着泥棒にご注意!(2)
しおりを挟む
私は下着泥棒をしている。それがいけないこと、犯罪であることは頭の片隅で理解しているのだが、どうにも止められない。洗い立てのパンティが風に揺れているのを見ると、どうしても手に取りたくなってしまうのだ。
私が初めて人の下着をとったのは、小学生の頃だった。友人の家へ遊びに行ったときだ。友人がトイレか何かで部屋におらず、私が一人きりになる時間があった。手持無沙汰にぐるりと彼女の部屋を見回していると、箪笥の引き出しに挟まれた布が目に留まった。興味本位で引き出してみると、それは彼女のパンツだった。思いもよらぬものを引き当ててしまったと、パンツを手に慌てふためいていると、友人が部屋へと戻ってきた。まさか、パンツを持っているところを見られるわけにもいかず、私は慌てて彼女のパンツをポケットへと押し込んだ。
その後、パンツをポケットに忍ばせていることで気が気ではなく、遊びに集中できなかった私は、彼女との会話もそこそこに、早々に友人宅を後にした。自宅に帰るまで、ふっくらと膨らんだポケットをぎゅっと握りしめていたことを覚えている。
下着という人には見せない羞恥な部分を覗いてしまったという興奮と、してはいけないことをしてしまったという後ろめたさから、私の心臓はものすごい速さで鳴っていた。
昂った気持ちのまま、自室でぼんやりとしていると、母に夕飯だと呼ばれた。私はポケットからパンツを取り出し、母に見つからないようベッドと布団の間に押し込んだ。
気もそぞろに夕飯を食べ、お風呂に入り、すっかり寝る支度を整えて自室へ戻ってきた時には、幾分か気持ちが落ち着いていた。布団の下から友人のパンツを取り出し、どうやって返したものかと思案しているうちにあろうことか私は眠りに落ちてしまった。
明くる日、微かに香る花のような匂いに鼻をくすぐられ、いつになく心地よい気持ちで目を覚ました。うっすらと目を開けて思う。何かがいつもと違う。まだ覚め切らない頭で考える。
うーんと拳をこめかみに当てた時にパサリと私の顔に布が当たった。無意識のままに布を握りしめていたことに気がつく。ふわりと花の香りが鼻を掠めた。一体なんだと腕を上げ、布を顔から離す。薄らと開けた寝ぼけ眼の焦点を懸命に合わせた途端、私はばっと目を見開き飛び起きた。友人のパンツを握りしめたまま私は眠りこけていたのだ。
昨日の興奮と後悔が蘇り、寝起きの心臓がまた早鐘のように鳴り出した。
私が初めて人の下着をとったのは、小学生の頃だった。友人の家へ遊びに行ったときだ。友人がトイレか何かで部屋におらず、私が一人きりになる時間があった。手持無沙汰にぐるりと彼女の部屋を見回していると、箪笥の引き出しに挟まれた布が目に留まった。興味本位で引き出してみると、それは彼女のパンツだった。思いもよらぬものを引き当ててしまったと、パンツを手に慌てふためいていると、友人が部屋へと戻ってきた。まさか、パンツを持っているところを見られるわけにもいかず、私は慌てて彼女のパンツをポケットへと押し込んだ。
その後、パンツをポケットに忍ばせていることで気が気ではなく、遊びに集中できなかった私は、彼女との会話もそこそこに、早々に友人宅を後にした。自宅に帰るまで、ふっくらと膨らんだポケットをぎゅっと握りしめていたことを覚えている。
下着という人には見せない羞恥な部分を覗いてしまったという興奮と、してはいけないことをしてしまったという後ろめたさから、私の心臓はものすごい速さで鳴っていた。
昂った気持ちのまま、自室でぼんやりとしていると、母に夕飯だと呼ばれた。私はポケットからパンツを取り出し、母に見つからないようベッドと布団の間に押し込んだ。
気もそぞろに夕飯を食べ、お風呂に入り、すっかり寝る支度を整えて自室へ戻ってきた時には、幾分か気持ちが落ち着いていた。布団の下から友人のパンツを取り出し、どうやって返したものかと思案しているうちにあろうことか私は眠りに落ちてしまった。
明くる日、微かに香る花のような匂いに鼻をくすぐられ、いつになく心地よい気持ちで目を覚ました。うっすらと目を開けて思う。何かがいつもと違う。まだ覚め切らない頭で考える。
うーんと拳をこめかみに当てた時にパサリと私の顔に布が当たった。無意識のままに布を握りしめていたことに気がつく。ふわりと花の香りが鼻を掠めた。一体なんだと腕を上げ、布を顔から離す。薄らと開けた寝ぼけ眼の焦点を懸命に合わせた途端、私はばっと目を見開き飛び起きた。友人のパンツを握りしめたまま私は眠りこけていたのだ。
昨日の興奮と後悔が蘇り、寝起きの心臓がまた早鐘のように鳴り出した。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる