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大公
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「こちらの部屋でお待ち下さい。」
白亜の城のような、豪邸中の豪邸に私はお邪魔している。そう、ここはシスティーナ王国の王族の別荘らしい。
私の住む別荘から見えていた豪邸は、この別荘だったようだ。
ハァー。早く帰りたいなぁ。
先日、システィーナ王国から私宛に、この別荘に招待したいと手紙が届いたのだ。大公直筆の手紙には、娘を助けてくれたお礼がしたいと書いてあった。正直なところ、お気持ちだけで…と言って遠慮したかったのだが、少し前に国王陛下から、よろしくと書かれた手紙が届いていたので、断れなかった。
昨日、お母様セレクトのドレスが急遽届けられ、朝からメイドに磨かれた私は、それだけで何となく疲れてしまった。
テンションがひたすら下がる私。
コンコン…
来たかな?慌てて立ち上がる私。
やはり、あの時の美丈夫パパだわ。金持ちだと思ったら、大公様だったのね。
「私はアルバート・エヴァンだ。今日は突然呼び出して申し訳ない。」
「ソフィア・クラークと申します。本日は、ご招待ありがとうございます。」
「ああ。国王陛下から君がクラーク侯爵令嬢だと聞いている。先日は、娘を助けてくれてありがとう。君のおかげで、娘はすっかり元気になった。」
「当然のことをしたまででございます。公女様がお元気になられまして、大変嬉しく思います。」
「それで…、君に何かお礼をしたいのだが。何がいいだろうか?」
金持ちだけあって、ストレートに何が欲しいのかを聞いてくるのね。しかし、私はあまり高貴な人達とは関わりたくない。
「大公様。偶然通りかかって、偶然、私の治癒魔法の効果があっただけなのです。大公様のお気持ちだけ頂きますわ。」
「えっ?あんなすごい治癒魔法なら、我が国ならば、かなりの高額だ。だから何か欲しいものがあれば、ぜひ言って欲しいのだが。」
お礼を断るのも難しいのか。
「でしたら…。もし私が路頭に迷うことになったら、大公様の国で治癒魔法の仕事を紹介して頂けますでしょうか?」
海外で働くのもいいよね!まあ、半分は冗談だけどねー。
「ふっ…。路頭に迷う予定でもあるのか?そうなる前に、娘の命の恩人である君のことは、大公家で保護してやろう。でも、何か君に贈りたい。何か私の方で探しておく。」
その時、ガチャっと突然扉が開く。
「お父様!!」
ハァー!かわい子ちゃんが来たわ!
「アンリ!お客様の前だ。礼儀正しくしなさい。
クラーク侯爵令嬢、娘が失礼した。」
「いえ。可愛い公女様にお会い出来て嬉しく思いますわ。」
公女様は、クリクリの目で私をジーッと見ている。
何なの!外国の子供服のモデル以上の可愛さだよ!
「アンリ・エヴァンと申します。」
かわいいカーテシーだわ!
「ソフィア・クラークと申します。公女様、お元気そうで何よりです。」
「アンリ、こちらのクラーク侯爵令嬢が、アンリを助けてくれた方だよ。お礼を言いなさい。」
「…ありがとうございました。」
うっ!可愛すぎる。
公女様の可愛さに癒されながら、食事をご馳走になった後に、私は無事に解放されたのだった。
白亜の城のような、豪邸中の豪邸に私はお邪魔している。そう、ここはシスティーナ王国の王族の別荘らしい。
私の住む別荘から見えていた豪邸は、この別荘だったようだ。
ハァー。早く帰りたいなぁ。
先日、システィーナ王国から私宛に、この別荘に招待したいと手紙が届いたのだ。大公直筆の手紙には、娘を助けてくれたお礼がしたいと書いてあった。正直なところ、お気持ちだけで…と言って遠慮したかったのだが、少し前に国王陛下から、よろしくと書かれた手紙が届いていたので、断れなかった。
昨日、お母様セレクトのドレスが急遽届けられ、朝からメイドに磨かれた私は、それだけで何となく疲れてしまった。
テンションがひたすら下がる私。
コンコン…
来たかな?慌てて立ち上がる私。
やはり、あの時の美丈夫パパだわ。金持ちだと思ったら、大公様だったのね。
「私はアルバート・エヴァンだ。今日は突然呼び出して申し訳ない。」
「ソフィア・クラークと申します。本日は、ご招待ありがとうございます。」
「ああ。国王陛下から君がクラーク侯爵令嬢だと聞いている。先日は、娘を助けてくれてありがとう。君のおかげで、娘はすっかり元気になった。」
「当然のことをしたまででございます。公女様がお元気になられまして、大変嬉しく思います。」
「それで…、君に何かお礼をしたいのだが。何がいいだろうか?」
金持ちだけあって、ストレートに何が欲しいのかを聞いてくるのね。しかし、私はあまり高貴な人達とは関わりたくない。
「大公様。偶然通りかかって、偶然、私の治癒魔法の効果があっただけなのです。大公様のお気持ちだけ頂きますわ。」
「えっ?あんなすごい治癒魔法なら、我が国ならば、かなりの高額だ。だから何か欲しいものがあれば、ぜひ言って欲しいのだが。」
お礼を断るのも難しいのか。
「でしたら…。もし私が路頭に迷うことになったら、大公様の国で治癒魔法の仕事を紹介して頂けますでしょうか?」
海外で働くのもいいよね!まあ、半分は冗談だけどねー。
「ふっ…。路頭に迷う予定でもあるのか?そうなる前に、娘の命の恩人である君のことは、大公家で保護してやろう。でも、何か君に贈りたい。何か私の方で探しておく。」
その時、ガチャっと突然扉が開く。
「お父様!!」
ハァー!かわい子ちゃんが来たわ!
「アンリ!お客様の前だ。礼儀正しくしなさい。
クラーク侯爵令嬢、娘が失礼した。」
「いえ。可愛い公女様にお会い出来て嬉しく思いますわ。」
公女様は、クリクリの目で私をジーッと見ている。
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「ソフィア・クラークと申します。公女様、お元気そうで何よりです。」
「アンリ、こちらのクラーク侯爵令嬢が、アンリを助けてくれた方だよ。お礼を言いなさい。」
「…ありがとうございました。」
うっ!可愛すぎる。
公女様の可愛さに癒されながら、食事をご馳走になった後に、私は無事に解放されたのだった。
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