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閑話 エドワーズ公爵 4
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ダイアナの命を狙った、エマ・ヒューズを鉱山送りにしたということをレイモンドに事後報告する。
レイモンドは、エマ・ヒューズを消してくれて嬉しいと言いつつ、そこまでする程ダイアナが好きなら、早く囲った方がいいだろうと言う。今回は大したことのない子爵家だから良かったけど、高位の貴族令息や令嬢と何かあったら、今回のように簡単には片付けられないだろうと。
ダイアナの事が騎士達の間でかなり有名になりつつあり、またエマ・ヒューズみたいな令嬢が絡んでくる可能性もあるからとも言われる。
その事は私も考えていた。しかし、ただ囲っただけだと愛人と思われてしまう。大切なダイアナを愛人だなんて言われたくない。
そう思った私は、領地の両親に手紙を書くことにした。私の腕を治してくれたダイアナのことが好きで、結婚したいと思っていること。訳ありの元貴族令嬢で見た目だけでなく、所作やマナー、性格まで素晴らしい女性だということ。美しい彼女を狙う貴族が多く、危険なので、すぐに保護したいことを書いておく。
両親からの返信の手紙は、早馬ですぐに届けられた。正直、早すぎて驚いたが…。
手紙には、ダイアナをすぐに公爵家で保護するようにと書いてあった。私の腕を治せるくらい、凄い治癒魔法を使いこなせる女性なら、分家に養子に入ってもらってから婚約すればいいと。私の命を助けてくれた人なのだから歓迎したい。恋愛や結婚を諦めていた私から、こんな報告が聞けて嬉しいとまで書いてあった。
両親が理解してくれたことを知った私は、すぐにダイアナと店の女将や店主に、ダイアナが店にいるのは危険だから後見人になって守りたいと伝える。店主も女将もすぐに頷いてくれたから良かった。ダイアナはあまり乗り気には見えなかったが、ダイアナの親代わりから了承を得ているから、強引に話を進める。
公爵家で大切にして、甘やかして過ごせばダイアナもそのうち分かってくれる日が来るだろう。
ダイアナを迎える準備を急いで行う。部屋はメイド長達に、令嬢が過ごしやすい部屋に模様替えをするように頼むと、みんな喜んでやってくれた。ドレスやアクセサリーは直ぐに邸に業者を呼び、ダイアナを思いながら一つ一つ私が選ぶ。さり気なく、私の目の色の物を選んだことは秘密だ。
大切な人の為にプレゼントを選ぶのは、こんなに楽しいことなのだな…。
ダイアナをお忍び用の馬車で迎えに行くと、ダイアナは公爵邸に住むとは思っていなかったようで驚いていた。これからはずっとここに住む予定なのだから、早く慣れて欲しいと思う。
しかし、ダイアナは公爵邸で住み込みで働くつもりだったようだ。働き者のダイアナらしいとは思うが、使用人には絶対にしない。私に囲われて、だんだん私無しではいられなくしてやるつもりでいるのだから。
メイド達に磨かれたダイアナは、とにかく美しかった。…ああ、早く自分の思いを伝えたい。でも、まだ新しい生活を始めるダイアナに負担には思われたくない。気持ちを伝えるのはもう少し待とう。
この時の判断を後で後悔することになるとは…。
家令とメイド長、ダイアナの専属メイドと、私の最側近にだけは事情を話しておいた。いずれは結婚したいことや、両親にも許可を取ってあることも。幼馴染や兄弟のような、付き合いの長い家令とメイド長はとにかく喜んでくれた。魔物の呪いで人生を悲観していた私をよく知る2人は、呪いを解いてくれたダイアナを好意的に受け止めてくれたようだった。
また、物欲が無く、メイドや使用人にも親切に接するダイアナは、すぐに邸の使用人達から好かれるようになる。一部の者たちを除いては。
公爵邸の使用人ともなると、実家が爵位持ちという者が多い。そんな者達の中には、身分がハッキリしないダイアナを下に見て、よく思わない者もいるのは知っていた。
しかし、ダイアナの周りにはメイド長を筆頭に、ダイアナを好意的に見てくれる者だけを配置して様子を見ることにしていたのだ。邸の主人である私が大切にする人に対して、雇われた者達はどうすべきなのか。例えダイアナをよく思わなかったとしても、どうあるべきなのか、考えれば分かることだろうと。
しかし、その考えが甘かったことに、後日気がつく事になる。
レイモンドは、エマ・ヒューズを消してくれて嬉しいと言いつつ、そこまでする程ダイアナが好きなら、早く囲った方がいいだろうと言う。今回は大したことのない子爵家だから良かったけど、高位の貴族令息や令嬢と何かあったら、今回のように簡単には片付けられないだろうと。
ダイアナの事が騎士達の間でかなり有名になりつつあり、またエマ・ヒューズみたいな令嬢が絡んでくる可能性もあるからとも言われる。
その事は私も考えていた。しかし、ただ囲っただけだと愛人と思われてしまう。大切なダイアナを愛人だなんて言われたくない。
そう思った私は、領地の両親に手紙を書くことにした。私の腕を治してくれたダイアナのことが好きで、結婚したいと思っていること。訳ありの元貴族令嬢で見た目だけでなく、所作やマナー、性格まで素晴らしい女性だということ。美しい彼女を狙う貴族が多く、危険なので、すぐに保護したいことを書いておく。
両親からの返信の手紙は、早馬ですぐに届けられた。正直、早すぎて驚いたが…。
手紙には、ダイアナをすぐに公爵家で保護するようにと書いてあった。私の腕を治せるくらい、凄い治癒魔法を使いこなせる女性なら、分家に養子に入ってもらってから婚約すればいいと。私の命を助けてくれた人なのだから歓迎したい。恋愛や結婚を諦めていた私から、こんな報告が聞けて嬉しいとまで書いてあった。
両親が理解してくれたことを知った私は、すぐにダイアナと店の女将や店主に、ダイアナが店にいるのは危険だから後見人になって守りたいと伝える。店主も女将もすぐに頷いてくれたから良かった。ダイアナはあまり乗り気には見えなかったが、ダイアナの親代わりから了承を得ているから、強引に話を進める。
公爵家で大切にして、甘やかして過ごせばダイアナもそのうち分かってくれる日が来るだろう。
ダイアナを迎える準備を急いで行う。部屋はメイド長達に、令嬢が過ごしやすい部屋に模様替えをするように頼むと、みんな喜んでやってくれた。ドレスやアクセサリーは直ぐに邸に業者を呼び、ダイアナを思いながら一つ一つ私が選ぶ。さり気なく、私の目の色の物を選んだことは秘密だ。
大切な人の為にプレゼントを選ぶのは、こんなに楽しいことなのだな…。
ダイアナをお忍び用の馬車で迎えに行くと、ダイアナは公爵邸に住むとは思っていなかったようで驚いていた。これからはずっとここに住む予定なのだから、早く慣れて欲しいと思う。
しかし、ダイアナは公爵邸で住み込みで働くつもりだったようだ。働き者のダイアナらしいとは思うが、使用人には絶対にしない。私に囲われて、だんだん私無しではいられなくしてやるつもりでいるのだから。
メイド達に磨かれたダイアナは、とにかく美しかった。…ああ、早く自分の思いを伝えたい。でも、まだ新しい生活を始めるダイアナに負担には思われたくない。気持ちを伝えるのはもう少し待とう。
この時の判断を後で後悔することになるとは…。
家令とメイド長、ダイアナの専属メイドと、私の最側近にだけは事情を話しておいた。いずれは結婚したいことや、両親にも許可を取ってあることも。幼馴染や兄弟のような、付き合いの長い家令とメイド長はとにかく喜んでくれた。魔物の呪いで人生を悲観していた私をよく知る2人は、呪いを解いてくれたダイアナを好意的に受け止めてくれたようだった。
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しかし、ダイアナの周りにはメイド長を筆頭に、ダイアナを好意的に見てくれる者だけを配置して様子を見ることにしていたのだ。邸の主人である私が大切にする人に対して、雇われた者達はどうすべきなのか。例えダイアナをよく思わなかったとしても、どうあるべきなのか、考えれば分かることだろうと。
しかし、その考えが甘かったことに、後日気がつく事になる。
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