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許しませんわよ!

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 食費を沢山かけているのに、奥様の私に残飯料理を出し続けた料理人達!執事はクビとか言ってるけど、クビだけで済まされないよね。食費を誤魔化して横領でもしているって、普通は思うわよね。

「執事!横領は立派な犯罪よ!警備隊に連絡してちょうだい!」

「奥様、それは…」

「呼べないの?そもそも、料理人がまともな仕事をしないのは、誰の責任なの?」

「お、奥様!申し訳ありません。これはメイド長から命令されてやりました。」

 料理長が必死な顔だ!つーか、メイド長って言った?やっぱり、あの女!

「メイド長に命令されて、残飯を出したの?横領したの?」

「…はい。」

 でも、コイツら使用人には見せしめが必要だからね。

「執事!警備隊!呼べ、今すぐだ!」

「…はい。」

「料理長、詳しく調べるのは警備隊にお願いするから、全部正直に話して来なさい。あなたが利用されただけだと判断したら、また雇ってあげてもいいからね。」

 真っ青な料理長は警備隊に連行されて行った。執事も詳しく説明させるために同行させた。

 残りの料理人達はどうする?

「あなた達はこの後どうする?辞めたい?」

「私は料理長に、逆らえなくて…。辞めたくないです。お願いします。」

「私も、続けたいです。お許しを!」

「そう!じゃあ、毒とか入れないでね。何かあればクビだからね。」

「「はい!」」

「それと、あの女を監視しなさい!私の料理に細工したり、何か言ってくるような事があったら、すぐに報告しなさい。何かいい情報をくれたら、ご褒美があるかもしれないからね!分かった?上手くやってね!失敗したら…分かってるわね?」

 若い料理人達を睨みつける私。もうすっかり悪女。

「は、はい。」

「分かりました。」


 こんなことをしていたら、メイド長は孤立したようだった。


 料理長は横領で牢屋に入って行った。メイド長の命令と訴えたが、口頭での指示だったらしく、証拠が無かった為、メイド長は逮捕されなかった。しかし、警備隊に事情聴取されたことで、みんなに疑いの目で見られるようになり、肩身の狭い思いをしているようで静かだ。
 そんなメイド長の指示を、他のメイド達が聞くはずもなく、何かあれば私に直接指示を求めるように話しているので、メイド長はいない扱いになってきた。
 ちょっとした虐めっぽくなってきたが、元々はメイド長が私の虐めの首謀者っぽいから、仕返しよ!

 メイド長がなぜ奥様虐めをしていたのかは分からないけど、裏に何かあるのかも知れない。だから、他の使用人に監視は続けてもらおう。

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