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閑話 ギルバート
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夕食後、義両親と私で話をする事になった。
「ノアは、あまり経営者には向いていないと思うんだ。少し夢見がちで世間知らずだし。
私達が一人娘だからと、好きにやらせてしまっていたら、自由奔放に育ってしまったしな。」
「そうなのよね。根は優しい子ではあると思うのだけどね。
最近はロマンス小説にハマっているみたいで、いつか素敵な王子様が迎えに来てくれるはずだから、この家は継げないって言っていたわ。」
「……え?」
子供じゃあるまいし、王子様だって…?次兄は才女だって話していたはずだけど…。
「だからギルバートに跡継ぎとして、後継者教育を受けてもらいたいんだが頼めるか?
家庭教師達が、君は冷静沈着で優秀で努力家だと褒めていた。私達に力を貸して欲しい。」
「精進致します。よろしくお願いします。」
次の日から家庭教師を沢山つけられて勉強する日々が始まる。後継者教育と来年度は貴族学園に入学するので、それに向けての勉強だった。勉強自体は好きだったし、義両親は優しい人達だったから何の不満もなかった。
義姉だけは、生徒会の仕事が忙しく、疲れて帰ってくるようで、食事の時以外はあまり顔を合わせる機会はなかったように思う。
そして15歳になった私は貴族学園に入学する。
「ギル、帰りは私は遅いから別になるけど、朝は一緒に学園に行きましょうね!」
「はい。義姉さん、よろしくお願いします。」
一緒に行こうと誘ってくれたことは嬉しかった。多分、私は嫌われてはいないのだと思う。
しかし、義姉が一緒に行こうと私を誘ってきた理由を、学園に着いてから知ることになる。
義姉と一緒の馬車に乗り学園に向かう。
馬車を降りた先にいたのは、この学園で知らない人はいないであろう人物だった。
どうしてこんな高貴な方がここにいるんだ?
「エレノア、偶然だな。せっかくここで会ったのだから、教室までエスコートしてやってもいいぞ。」
「王子殿下、ご機嫌よう。
せっかくの王子殿下のお誘いですが、可愛い義弟が入学してきまして、一緒に登校する約束をしておりましたの。ですからエスコートは、今日からは仲良しの義弟にお願いすることにしますわ。
王子殿下はぜひ、殿下をお慕いしている御令嬢方をエスコートして差し上げて下さいませ。
オホホ…。では殿下、また後ほど教室で。」
義姉は私の腕を引き歩き出す。
王子殿下の誘いを断っていいのか?
「義姉さん!いいのですか?王子殿下の誘いを断ってしまって?」
「大丈夫よ。私、初対面の貴方に絶対に仲良くしようって言ったでしょ?私達は仲良し姉弟なのだから、朝のエスコートはギルがするのよ。」
「……もしかして義姉さん、殿下の誘いを断る為に、私を利用したのでしょうか?」
「……うっ。バレちゃった?ごめん。」
「それくらいはいいですけど、不敬にならないようにして下さいね。」
分かりやすい人だと思った。
義姉は、放課後の生徒会の仕事に行きたくないからと、私の誕生日まで利用する。
「ギル、明日のギルの誕生日は放課後に私と出掛けましょう。美味しいスイーツのお店に行ってお祝いして、ギルの欲しいものを買いに行くのよ。」
「義姉さん…、生徒会をサボりたいからと、私の誕生日を理由にしていませんか?」
「…だって、どうしても行きたいお店があったの。
お願い!義弟の誕生日だって言えば生徒会の仕事は休めそうなのよ。あの悪魔は家族仲良しらしいから、家族の誕生日の日に生徒会を休むことだけは、認めてくれるのよ。」
「悪魔って言ってはダメですよ!
ハァー。分かりました。明日は義姉さんに付き合いますよ。」
「ギル、ありがとう!」
義姉とは、次の日に人気のカフェに行き、ケーキを食べた後、買い物に行った。
「ギル、誕生日おめでとう!」
カフェでお茶をしていた時に、義姉からプレゼントを渡される。
姉の鞄に入っていたということは、事前に用意してくれていたのだろう。
「あ、ありがとうございます。」
こんな風に自分の誕生日を祝ってもらえたのは、初めてのことだった。
義姉はそれから毎年、こうやって私の誕生日を祝ってくれるようになる。
義姉に振り回される毎日を送っていたら、私達は学園でも仲良し姉弟として認識されていた。
そんな私を見て面白くなさそうにする者達がいた。
一つ上の学年に在籍していた子爵家の次兄と、次兄の友人達だ。義姉の同級生になるのだが、クラスは違うようで、義姉との接点は全くない者達。
大したことない子爵家の妾腹だった私が、今では富豪のベネット家の跡継ぎとして、義姉と仲良くし、豪華な馬車に乗り、最高級品の物を身につけて学園に来ている姿が気に食わないのだろう。
ある日、いつものように義姉と登校した時だった。
「ギルバート、久しぶりだな。元気そうで何よりだよ。」
次兄が友人2人を伴って、私に話しかけて来たのだ。
いつもは私を見かけても遠くから睨みつけるだけの次兄が、こうやって近づいて来るなんて、嫌な予感しかしない。
「……おはようございます。」
「実の兄と久しぶりに話したのに、それだけか?
相変わらず無愛想な弟だ。
ベネット伯爵令嬢。初めまして。私はギルバートの兄のジェイク・ベインと申します。」
…義姉に近づきたいってことか。
「エレノア・ベネットですわ。どうぞよろしくお願い致します。」
「ベネット伯爵令嬢、ギルバートは見ての通り、無愛想で何を考えているのか分からない奴ですし、卑しい愛人の子です。
ギルバートのことで何か問題がありましたら、私に話して下さい。何でも相談に乗りますので。」
こんな場で義姉にそんな話をするなんて…
しかし義姉は予想外の反応をする。
「あら…、私の前では無愛想ではないですし、見ての通り、とっても可愛い義弟ですから何の問題もないですわよ。
両親もこんな私より、ギルを可愛がるくらい信頼していますし。
しかし…、子爵家の貴方から心配されるほど、ベネット家はそんなに脆弱に見えるのかしら?」
私を庇ってくれるのは有難いが、こんな人前で可愛い義弟とか言わないで欲しい。
「…ギルバート。さすが愛人の子なだけあって、異性を誑かすことは得意なようだな。
ベネット伯爵令嬢、コイツの見た目に騙されてはいけませんよ……」
次兄がまた義姉に何かを言おうとした時だった。
背後から低い声が聞こえてくるのである。
「おい!私がエレノアの代わりに話を聞いてやろう。」
振り向いた先にいたのは、義姉が悪魔と呼んでいる、この学園で最も身分の高いあのお方がいた。
「ノアは、あまり経営者には向いていないと思うんだ。少し夢見がちで世間知らずだし。
私達が一人娘だからと、好きにやらせてしまっていたら、自由奔放に育ってしまったしな。」
「そうなのよね。根は優しい子ではあると思うのだけどね。
最近はロマンス小説にハマっているみたいで、いつか素敵な王子様が迎えに来てくれるはずだから、この家は継げないって言っていたわ。」
「……え?」
子供じゃあるまいし、王子様だって…?次兄は才女だって話していたはずだけど…。
「だからギルバートに跡継ぎとして、後継者教育を受けてもらいたいんだが頼めるか?
家庭教師達が、君は冷静沈着で優秀で努力家だと褒めていた。私達に力を貸して欲しい。」
「精進致します。よろしくお願いします。」
次の日から家庭教師を沢山つけられて勉強する日々が始まる。後継者教育と来年度は貴族学園に入学するので、それに向けての勉強だった。勉強自体は好きだったし、義両親は優しい人達だったから何の不満もなかった。
義姉だけは、生徒会の仕事が忙しく、疲れて帰ってくるようで、食事の時以外はあまり顔を合わせる機会はなかったように思う。
そして15歳になった私は貴族学園に入学する。
「ギル、帰りは私は遅いから別になるけど、朝は一緒に学園に行きましょうね!」
「はい。義姉さん、よろしくお願いします。」
一緒に行こうと誘ってくれたことは嬉しかった。多分、私は嫌われてはいないのだと思う。
しかし、義姉が一緒に行こうと私を誘ってきた理由を、学園に着いてから知ることになる。
義姉と一緒の馬車に乗り学園に向かう。
馬車を降りた先にいたのは、この学園で知らない人はいないであろう人物だった。
どうしてこんな高貴な方がここにいるんだ?
「エレノア、偶然だな。せっかくここで会ったのだから、教室までエスコートしてやってもいいぞ。」
「王子殿下、ご機嫌よう。
せっかくの王子殿下のお誘いですが、可愛い義弟が入学してきまして、一緒に登校する約束をしておりましたの。ですからエスコートは、今日からは仲良しの義弟にお願いすることにしますわ。
王子殿下はぜひ、殿下をお慕いしている御令嬢方をエスコートして差し上げて下さいませ。
オホホ…。では殿下、また後ほど教室で。」
義姉は私の腕を引き歩き出す。
王子殿下の誘いを断っていいのか?
「義姉さん!いいのですか?王子殿下の誘いを断ってしまって?」
「大丈夫よ。私、初対面の貴方に絶対に仲良くしようって言ったでしょ?私達は仲良し姉弟なのだから、朝のエスコートはギルがするのよ。」
「……もしかして義姉さん、殿下の誘いを断る為に、私を利用したのでしょうか?」
「……うっ。バレちゃった?ごめん。」
「それくらいはいいですけど、不敬にならないようにして下さいね。」
分かりやすい人だと思った。
義姉は、放課後の生徒会の仕事に行きたくないからと、私の誕生日まで利用する。
「ギル、明日のギルの誕生日は放課後に私と出掛けましょう。美味しいスイーツのお店に行ってお祝いして、ギルの欲しいものを買いに行くのよ。」
「義姉さん…、生徒会をサボりたいからと、私の誕生日を理由にしていませんか?」
「…だって、どうしても行きたいお店があったの。
お願い!義弟の誕生日だって言えば生徒会の仕事は休めそうなのよ。あの悪魔は家族仲良しらしいから、家族の誕生日の日に生徒会を休むことだけは、認めてくれるのよ。」
「悪魔って言ってはダメですよ!
ハァー。分かりました。明日は義姉さんに付き合いますよ。」
「ギル、ありがとう!」
義姉とは、次の日に人気のカフェに行き、ケーキを食べた後、買い物に行った。
「ギル、誕生日おめでとう!」
カフェでお茶をしていた時に、義姉からプレゼントを渡される。
姉の鞄に入っていたということは、事前に用意してくれていたのだろう。
「あ、ありがとうございます。」
こんな風に自分の誕生日を祝ってもらえたのは、初めてのことだった。
義姉はそれから毎年、こうやって私の誕生日を祝ってくれるようになる。
義姉に振り回される毎日を送っていたら、私達は学園でも仲良し姉弟として認識されていた。
そんな私を見て面白くなさそうにする者達がいた。
一つ上の学年に在籍していた子爵家の次兄と、次兄の友人達だ。義姉の同級生になるのだが、クラスは違うようで、義姉との接点は全くない者達。
大したことない子爵家の妾腹だった私が、今では富豪のベネット家の跡継ぎとして、義姉と仲良くし、豪華な馬車に乗り、最高級品の物を身につけて学園に来ている姿が気に食わないのだろう。
ある日、いつものように義姉と登校した時だった。
「ギルバート、久しぶりだな。元気そうで何よりだよ。」
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いつもは私を見かけても遠くから睨みつけるだけの次兄が、こうやって近づいて来るなんて、嫌な予感しかしない。
「……おはようございます。」
「実の兄と久しぶりに話したのに、それだけか?
相変わらず無愛想な弟だ。
ベネット伯爵令嬢。初めまして。私はギルバートの兄のジェイク・ベインと申します。」
…義姉に近づきたいってことか。
「エレノア・ベネットですわ。どうぞよろしくお願い致します。」
「ベネット伯爵令嬢、ギルバートは見ての通り、無愛想で何を考えているのか分からない奴ですし、卑しい愛人の子です。
ギルバートのことで何か問題がありましたら、私に話して下さい。何でも相談に乗りますので。」
こんな場で義姉にそんな話をするなんて…
しかし義姉は予想外の反応をする。
「あら…、私の前では無愛想ではないですし、見ての通り、とっても可愛い義弟ですから何の問題もないですわよ。
両親もこんな私より、ギルを可愛がるくらい信頼していますし。
しかし…、子爵家の貴方から心配されるほど、ベネット家はそんなに脆弱に見えるのかしら?」
私を庇ってくれるのは有難いが、こんな人前で可愛い義弟とか言わないで欲しい。
「…ギルバート。さすが愛人の子なだけあって、異性を誑かすことは得意なようだな。
ベネット伯爵令嬢、コイツの見た目に騙されてはいけませんよ……」
次兄がまた義姉に何かを言おうとした時だった。
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