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お茶会 1
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あと3ヶ月で2度目の結婚記念日を迎える、見た目小娘、中身はアラフォーおばちゃんのエレノアです。
2度目の結婚記念日を迎えたら、すぐに教会に白い結婚を申請しに行く予定だから、その日だけは何の予定も入れないようにしよう。
引っ越しも、少しずつ計画的にやるんだー!
そんな私は、今日は王妃殿下主催の茶会に招待されて、王宮にやって来ている。
王妃殿下の茶会は、大抵は伯爵家以上の夫人や令嬢を中心に招待されているので、着ていくドレスにアクセサリー、メイクと髪型など、服装に気を抜けないから大変なのだ。
今朝は早起きして、メイド達にせっせと磨かれてやって来た私は少し眠い…。
あくびを堪えながら茶会をする部屋に案内されると、まだ誰も来ていないのか部屋は無人だった…。
よく見るとテーブルの椅子は3脚しかない。
3人だけの茶会ってこと?
王妃殿下と誰が来るの?怖いんだけどー!
1人、心の中で叫んでいると、ドアがノックされる。
サッと姿勢を正し、すぐにカーテシーが出来るように体勢を整える鬼嫁。
そんな中、部屋に入って来た人物を見て、溜め息が出そうになるのを何とか我慢した。
「久しぶりだな、エレノア!」
「ご無沙汰しております、王子殿下。」
「元気そうで何よりだ。」
何でアンタが来るのよ?
あ…、あの時のお礼を伝えた方がいいよね…
「王子殿下。エイベル伯爵令嬢の件では、ご心配をおかけしまして申し訳ありませんでした。
殿下が私の友人と言って下さり、色々ご配慮して下さいましたことに感謝を申し上げますわ。」
「気にするな。あの女以外のことでも、何かあれば私に何でも相談して欲しい。」
言ったな…?何かあったら、遠慮の知らないおばちゃんらしく、王族のチカラに頼るからね。
「ぜひ頼りにさせて頂きますわ。」
「……っ!エレノアが笑い掛けてくれた!」
「嬉しければ、私だって笑いますわよ。」
ふふ!自然に笑顔になっちゃうわ。この王子殿下相手に、笑顔が出てくるなんて初めてかもね。
国最強の権力を持つ王家の息子とは、これからも表面上は仲良くさせてもらうことに決めた!
なんか、殿下の顔が赤くなってない?
どうせ優秀な侍医がいるんだろうから、鬼嫁は余計な心配はしないけどね。
この王子殿下は、小学生男子のような子供っぽい絡みをしてくるのが大嫌いだったけど、最近は少しだけ大人になってきたのかしら?前よりはマシになったような気がするな…。
そんなやり取りをしていたら、王妃殿下が来たようだ…
「エレノア、来てくれてありがとう。
今日は私達だけだから、堅苦しくしないで楽にしてちょうだい。早く座りなさいな。」
「王妃殿下。本日はご招待して頂きまして、ありがとうございます。
失礼致します。」
王妃殿下が部屋に来ると、すぐに沢山のスイーツが運ばれてくる。
王宮のスイーツのレベルはすごいからね。これを食べれるから、王妃殿下のお茶会は嫌いではないんだよねぇ。
「エレノア。遠慮しないで沢山食べていきなさい。」
王妃殿下はいつも沢山食べていけと言ってくれる。
同級生の家に行った時に、その家のママがごはん食べて行きなよって気さくに言ってくれる感じに似ているんだよねー。
嬉しくて、つい食べ過ぎちゃうんだよ。
「はい。頂きます。」
「エレノア、私が取り分けてやろう。何が食べたい?」
な、なんと…。王子殿下が取り分けてくれるって言ったの?
鬼嫁は驚き過ぎて、窓の外の天気を思わずチラ見してしまった。
ふぅー。嵐もきてないし普通にいい天気だ。この国に活火山はないと思うし、地震も聞いたことはないから大丈夫だよね。
「…エレノア?」
「あ…、王子殿下に取っていただくなんて、恐れ多いですわ。」
「気にするな。
確かエレノアは…、アップルパイとショコラと、ロールケーキが好きだったよな?」
「…はい。」
何で知ってるのー?
「ほら、いっぱい食べろ!」
ささっとお皿に取ってくれた王子殿下に、驚く鬼嫁。
「ありがとうございます…。」
大嫌いだったクラスの男子が、同窓会で再会したら、すっかり落ち着いて別人のようになっていた時のあの感覚に近いな…。
殿下の変化には驚きだけど、スイーツは美味しいから満足ね。
「エレノアにやたら絡んでいた、エイベルの小娘のことなんだけど…。」
王妃殿下、今サラッと〝エイベルの小娘〟って言ってたよね?
私も小娘なんだけど…
「はい。エイベル伯爵令嬢でしょうか?」
「あまりに酷いから、しばらく社交は禁止していたのだけどね…、婚約が決まったらしいわよ。」
「ゲホッ、ゲホッ…。ゲホッ。し、失礼しました。」
あのいけ好かない女が婚約したと聞いて、あまりにも驚いた鬼嫁は、むせてしまった。
2度目の結婚記念日を迎えたら、すぐに教会に白い結婚を申請しに行く予定だから、その日だけは何の予定も入れないようにしよう。
引っ越しも、少しずつ計画的にやるんだー!
そんな私は、今日は王妃殿下主催の茶会に招待されて、王宮にやって来ている。
王妃殿下の茶会は、大抵は伯爵家以上の夫人や令嬢を中心に招待されているので、着ていくドレスにアクセサリー、メイクと髪型など、服装に気を抜けないから大変なのだ。
今朝は早起きして、メイド達にせっせと磨かれてやって来た私は少し眠い…。
あくびを堪えながら茶会をする部屋に案内されると、まだ誰も来ていないのか部屋は無人だった…。
よく見るとテーブルの椅子は3脚しかない。
3人だけの茶会ってこと?
王妃殿下と誰が来るの?怖いんだけどー!
1人、心の中で叫んでいると、ドアがノックされる。
サッと姿勢を正し、すぐにカーテシーが出来るように体勢を整える鬼嫁。
そんな中、部屋に入って来た人物を見て、溜め息が出そうになるのを何とか我慢した。
「久しぶりだな、エレノア!」
「ご無沙汰しております、王子殿下。」
「元気そうで何よりだ。」
何でアンタが来るのよ?
あ…、あの時のお礼を伝えた方がいいよね…
「王子殿下。エイベル伯爵令嬢の件では、ご心配をおかけしまして申し訳ありませんでした。
殿下が私の友人と言って下さり、色々ご配慮して下さいましたことに感謝を申し上げますわ。」
「気にするな。あの女以外のことでも、何かあれば私に何でも相談して欲しい。」
言ったな…?何かあったら、遠慮の知らないおばちゃんらしく、王族のチカラに頼るからね。
「ぜひ頼りにさせて頂きますわ。」
「……っ!エレノアが笑い掛けてくれた!」
「嬉しければ、私だって笑いますわよ。」
ふふ!自然に笑顔になっちゃうわ。この王子殿下相手に、笑顔が出てくるなんて初めてかもね。
国最強の権力を持つ王家の息子とは、これからも表面上は仲良くさせてもらうことに決めた!
なんか、殿下の顔が赤くなってない?
どうせ優秀な侍医がいるんだろうから、鬼嫁は余計な心配はしないけどね。
この王子殿下は、小学生男子のような子供っぽい絡みをしてくるのが大嫌いだったけど、最近は少しだけ大人になってきたのかしら?前よりはマシになったような気がするな…。
そんなやり取りをしていたら、王妃殿下が来たようだ…
「エレノア、来てくれてありがとう。
今日は私達だけだから、堅苦しくしないで楽にしてちょうだい。早く座りなさいな。」
「王妃殿下。本日はご招待して頂きまして、ありがとうございます。
失礼致します。」
王妃殿下が部屋に来ると、すぐに沢山のスイーツが運ばれてくる。
王宮のスイーツのレベルはすごいからね。これを食べれるから、王妃殿下のお茶会は嫌いではないんだよねぇ。
「エレノア。遠慮しないで沢山食べていきなさい。」
王妃殿下はいつも沢山食べていけと言ってくれる。
同級生の家に行った時に、その家のママがごはん食べて行きなよって気さくに言ってくれる感じに似ているんだよねー。
嬉しくて、つい食べ過ぎちゃうんだよ。
「はい。頂きます。」
「エレノア、私が取り分けてやろう。何が食べたい?」
な、なんと…。王子殿下が取り分けてくれるって言ったの?
鬼嫁は驚き過ぎて、窓の外の天気を思わずチラ見してしまった。
ふぅー。嵐もきてないし普通にいい天気だ。この国に活火山はないと思うし、地震も聞いたことはないから大丈夫だよね。
「…エレノア?」
「あ…、王子殿下に取っていただくなんて、恐れ多いですわ。」
「気にするな。
確かエレノアは…、アップルパイとショコラと、ロールケーキが好きだったよな?」
「…はい。」
何で知ってるのー?
「ほら、いっぱい食べろ!」
ささっとお皿に取ってくれた王子殿下に、驚く鬼嫁。
「ありがとうございます…。」
大嫌いだったクラスの男子が、同窓会で再会したら、すっかり落ち着いて別人のようになっていた時のあの感覚に近いな…。
殿下の変化には驚きだけど、スイーツは美味しいから満足ね。
「エレノアにやたら絡んでいた、エイベルの小娘のことなんだけど…。」
王妃殿下、今サラッと〝エイベルの小娘〟って言ってたよね?
私も小娘なんだけど…
「はい。エイベル伯爵令嬢でしょうか?」
「あまりに酷いから、しばらく社交は禁止していたのだけどね…、婚約が決まったらしいわよ。」
「ゲホッ、ゲホッ…。ゲホッ。し、失礼しました。」
あのいけ好かない女が婚約したと聞いて、あまりにも驚いた鬼嫁は、むせてしまった。
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