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南国へ国外逃亡できたよ
楽しい婚約パーティー
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婚約パーティーで、久しぶりに見たマーフィー卿とガザフィー男爵令嬢は、とっても微妙だった。
予想はしていたが、全く幸せそうじゃなかった。
マーフィー卿は、あのキラキラがなくなっていた。少し痩せたかな?何をするにも、余裕があった人だったのに。まあ、好きでもない上に、アバズレとか悪女とか噂のある人と結婚しなきゃいけないなんて、本当の人生の墓場だけど、頑張って欲しい。だってパパになるんだからね。
ガザフィー男爵令嬢は、何だあのドレス?伯母様はよく許したよね?侯爵夫人になるのに、どっかの愛妾が着るような、大胆すぎるドレスだった。
妊娠しているから、エンパイアラインのドレスかと思っていたけど、普通にプリンセスラインの真っ赤でド派手で、胸元が大きく開いたドレスだった。お腹だって少し目立ってきたのに、無理して着てたのかな?
メイクも、濃いというかキツめのメイクで、白雪姫の継母みたいだった。元は綺麗な感じの令嬢だと思ってたけど、あのドレスにキツいメイクに、更に元カノの私の存在が許せないのか、刺すような視線を向けてくるから、余計に白雪姫の継母にしか見えない。
しかも、マーフィー卿と盛っていた時に、好き好き言ってたから、好きな人と結婚出来るなんて、嬉しいはずなのに、あまり幸せオーラは感じないし。
あー、妊娠中だから精神的に不安定なのかな?
でも2人のことを私が心配してもねぇ。私は私で大変だから、構ってられないわね。
カーティス様にエスコートされ、ホールに入る私達。中には沢山のゲストが来ていて、騒ついている。
「マリア嬢、あそこに両親がいるから君を紹介したいのだが、大丈夫か?」
ここまでお世話になって、嫌とは言えない…。
「はい。挨拶させて頂きます。」
カーティス様の両親は、公爵夫妻だけあって貫禄があった。カーティス様は、宰相のお父様に似ているのね。
「父上・母上、こちらがマリア・コリンズ伯爵令嬢です。いつも一緒に勉強している、私の友人です。」
宰相様と奥様だからね。きちんとカーテシーをして挨拶をする私。
「マリア・コリンズと申します。カーティス様には、いつも学園でお世話になっております。どうぞよろしくお願い致します。」
「まあ!素敵な御令嬢ね。一緒に勉強しているんですってね!今度は家に来て勉強してもらったらいいわね。ぜひ、遊びに来てくださらない?ねぇ、あなた?」
カーティス様のお母様は、勢いのあるマダムのようだ。
「そうだな!コリンズ嬢、優秀だって噂は聞いてるよ。息子と仲良さそうだし、ぜひ家に遊びに来て欲しい。」
グイグイくる人達らしい。
「ありがとうございます。機会があれば。」
「いきなり遊びに来いとか言われて、マリア嬢が困っているではありませんか。挨拶も済んだので、失礼します。」
カーティス様が上手く話を終わらせてくれた。
そして、パーティーが始まるらしく、今日の主役2人のダンスが始まるようだ。
この中で2人だけで踊るのは、緊張するだろうね。2人とも、表情がない。
…うーん。ハッキリ言って、ダンスも微妙だった。マーフィー卿は、さすが金持ち伯爵家の出身で、元近衛だけあって、綺麗に踊れているんだけど、ガザフィー男爵令嬢は緊張しているのか、踊り慣れてないのか、動きがぎこちないし、足も踏みまくってるし、本人の焦りが表情に出てしまっていたと思う。
それを見ていた、招待客のマダム達が冷ややかに笑ってるし。伯母様はダンスレッスンしてあげなかったのかな?でも、妊娠中だから、無理はさせられなかったのかもしれない。
一緒に踊っているマーフィー卿は、焦るガザフィー男爵令嬢に声を掛けるわけでもなく、ひたすら無表情。
ダンスを終えると、ガザフィー男爵令嬢は悔しそうな顔をしていた。そのメイクで、そんな表情をしたら、ますます白雪姫の継母だから!
そして今はカーティス様とダンスをしている私。この人もダンスは上手い。まさか睨まれたりしていた人と、ダンスを一緒に踊れるくらいになるとはね。
「学園で殿下と踊る姿を見ていたから知ってはいたが、君はダンスが上手だな。」
「カーティス様もお上手ですね。踊りやすいですわ。そして、今日はありがとうございました。色々と気遣って頂いて嬉しかったです。感謝してますわ。」
「それは良かった。君は堂々としていれば、何の問題も無いな。みんな君の味方だろうし。それと、伝えたかったんだが、君が早期の卒業を目指しているって聞いて、私も刺激を受けたんだ。だから、私も早期の卒業を目指したいと思った。これからも、一緒に勉強させてくれないか?」
「勿論ですわ。仲間がいるのは大歓迎ですから。」
2人で楽しく会話しているうちに、曲が終わった。その後、なぜかカーティス様のお父様からダンスに誘われ、踊る私。割と気さくなお父様なのね。きっとこれも気遣いなのかもしれない。可哀想なマリアさんが、1人寂しく壁の花にならないようにと。
そして、カーティス様とスイーツを食べている私。公爵令息が側にいるからか、誰にも絡まれない。スイーツに集中出来て最高ね。カーティス様も、スイーツは好きらしく、今度は美味しいケーキの店にでも行こうかと話になる。気分転換になりそうだから、いいかもね。
モリモリ食べていると、メイドの1人と目が合う。あれっ、あのお姉さんは、私が侯爵家にお泊まりに来ていた時にお世話になっていたメイドさんだわ。久しぶりの意味を込めてニコッと微笑むと、そのメイドさんは挨拶に来てくれた。
「お嬢様、お元気そうで良かったですわ。」
「私は元気ですわ。きちんとお礼も言えずにごめんなさい。あの時はお世話になりました。」
「いえ、こちらこそお嬢様に出会えて良かったです。どうか、これからもお元気で…」
「えっ?その頬の腫れはどうなさったの?」
近くで見ると、頬が腫れていることに気付く。
「…何でもありません。」
言えないのね。可哀想に…
「少し、失礼するわね。」
メイドの頬に手をかざす。一瞬で綺麗になった。
「えっ?お嬢様?」
「これで大丈夫ね。お仕事頑張って下さい。」
「…ありがとうございました。」
メイドは仕事に戻って行った。
「君は治癒魔法も出来るのか?」
カーティス様が驚いている。
「秘密ですわよ!」
「…分かっている。これはあまり言わない方がいいだろうな。」
2人でスイーツを引き続き食べていると、マーフィー卿とガザフィー男爵令嬢がやって来た。挨拶回りのようね。
ガザフィー男爵令嬢は、マーフィー卿に腕を絡めている。ほう、仲良しアピールか。
「パーティーは楽しめてますか?」
ガザフィー男爵令嬢は機嫌が治ったようだ。なぜか強気な口調に挑発するような目。そして反対に、死んだような目のマーフィー卿。
「勿論ですわ。素敵なパーティーですわね。」
和かに答える私。そして、カーティス様は黒い笑みを見せる。
「2人はとても仲良しですね。侯爵家のパーティーでそんな風に腕を絡めるような人を初めて見ました。マリア嬢もそう思うだろう?素敵な2人を見ているだけで、こっちまで幸せな気分になれるよ。本当におめでとうございます。」
それって、パーティーで腕を絡めるなんて、下品だって遠回しに言ってるよね?私の笑いのツボを刺激するようなこと言うのやめてー!
「カーティス様、素敵な2人が羨ましいのは分かりますが、程々になさいませ。」
「ああ、失礼!余りにも2人が仲がよろしいので、つい嫉妬してしまったようだ。」
2人で和かに話していると、
「何なのよ!何で、アンタはそんな風に笑ってられるのよ!今日は私が主役のはずなのに!…何でアンタばっかり…!」
えっ!ガザフィー男爵令嬢が急に怒りだした?
「おい!落ち着け。」
無言だったマーフィー卿が、ガザフィー男爵令嬢を睨みつけて声を掛けるが……、パシャっと水の音がする。
ガザフィー男爵令嬢は、近くにあったグラスのジュースを私にかけようとするが、ジュースは跳ね返ってしまい、ガザフィー男爵令嬢にかかってしまった。
「何で私にジュースが…!アンタ、何をしたの?」
ガザフィー男爵令嬢の声がホールに響く。うわー、目立ってるわー。
予想はしていたが、全く幸せそうじゃなかった。
マーフィー卿は、あのキラキラがなくなっていた。少し痩せたかな?何をするにも、余裕があった人だったのに。まあ、好きでもない上に、アバズレとか悪女とか噂のある人と結婚しなきゃいけないなんて、本当の人生の墓場だけど、頑張って欲しい。だってパパになるんだからね。
ガザフィー男爵令嬢は、何だあのドレス?伯母様はよく許したよね?侯爵夫人になるのに、どっかの愛妾が着るような、大胆すぎるドレスだった。
妊娠しているから、エンパイアラインのドレスかと思っていたけど、普通にプリンセスラインの真っ赤でド派手で、胸元が大きく開いたドレスだった。お腹だって少し目立ってきたのに、無理して着てたのかな?
メイクも、濃いというかキツめのメイクで、白雪姫の継母みたいだった。元は綺麗な感じの令嬢だと思ってたけど、あのドレスにキツいメイクに、更に元カノの私の存在が許せないのか、刺すような視線を向けてくるから、余計に白雪姫の継母にしか見えない。
しかも、マーフィー卿と盛っていた時に、好き好き言ってたから、好きな人と結婚出来るなんて、嬉しいはずなのに、あまり幸せオーラは感じないし。
あー、妊娠中だから精神的に不安定なのかな?
でも2人のことを私が心配してもねぇ。私は私で大変だから、構ってられないわね。
カーティス様にエスコートされ、ホールに入る私達。中には沢山のゲストが来ていて、騒ついている。
「マリア嬢、あそこに両親がいるから君を紹介したいのだが、大丈夫か?」
ここまでお世話になって、嫌とは言えない…。
「はい。挨拶させて頂きます。」
カーティス様の両親は、公爵夫妻だけあって貫禄があった。カーティス様は、宰相のお父様に似ているのね。
「父上・母上、こちらがマリア・コリンズ伯爵令嬢です。いつも一緒に勉強している、私の友人です。」
宰相様と奥様だからね。きちんとカーテシーをして挨拶をする私。
「マリア・コリンズと申します。カーティス様には、いつも学園でお世話になっております。どうぞよろしくお願い致します。」
「まあ!素敵な御令嬢ね。一緒に勉強しているんですってね!今度は家に来て勉強してもらったらいいわね。ぜひ、遊びに来てくださらない?ねぇ、あなた?」
カーティス様のお母様は、勢いのあるマダムのようだ。
「そうだな!コリンズ嬢、優秀だって噂は聞いてるよ。息子と仲良さそうだし、ぜひ家に遊びに来て欲しい。」
グイグイくる人達らしい。
「ありがとうございます。機会があれば。」
「いきなり遊びに来いとか言われて、マリア嬢が困っているではありませんか。挨拶も済んだので、失礼します。」
カーティス様が上手く話を終わらせてくれた。
そして、パーティーが始まるらしく、今日の主役2人のダンスが始まるようだ。
この中で2人だけで踊るのは、緊張するだろうね。2人とも、表情がない。
…うーん。ハッキリ言って、ダンスも微妙だった。マーフィー卿は、さすが金持ち伯爵家の出身で、元近衛だけあって、綺麗に踊れているんだけど、ガザフィー男爵令嬢は緊張しているのか、踊り慣れてないのか、動きがぎこちないし、足も踏みまくってるし、本人の焦りが表情に出てしまっていたと思う。
それを見ていた、招待客のマダム達が冷ややかに笑ってるし。伯母様はダンスレッスンしてあげなかったのかな?でも、妊娠中だから、無理はさせられなかったのかもしれない。
一緒に踊っているマーフィー卿は、焦るガザフィー男爵令嬢に声を掛けるわけでもなく、ひたすら無表情。
ダンスを終えると、ガザフィー男爵令嬢は悔しそうな顔をしていた。そのメイクで、そんな表情をしたら、ますます白雪姫の継母だから!
そして今はカーティス様とダンスをしている私。この人もダンスは上手い。まさか睨まれたりしていた人と、ダンスを一緒に踊れるくらいになるとはね。
「学園で殿下と踊る姿を見ていたから知ってはいたが、君はダンスが上手だな。」
「カーティス様もお上手ですね。踊りやすいですわ。そして、今日はありがとうございました。色々と気遣って頂いて嬉しかったです。感謝してますわ。」
「それは良かった。君は堂々としていれば、何の問題も無いな。みんな君の味方だろうし。それと、伝えたかったんだが、君が早期の卒業を目指しているって聞いて、私も刺激を受けたんだ。だから、私も早期の卒業を目指したいと思った。これからも、一緒に勉強させてくれないか?」
「勿論ですわ。仲間がいるのは大歓迎ですから。」
2人で楽しく会話しているうちに、曲が終わった。その後、なぜかカーティス様のお父様からダンスに誘われ、踊る私。割と気さくなお父様なのね。きっとこれも気遣いなのかもしれない。可哀想なマリアさんが、1人寂しく壁の花にならないようにと。
そして、カーティス様とスイーツを食べている私。公爵令息が側にいるからか、誰にも絡まれない。スイーツに集中出来て最高ね。カーティス様も、スイーツは好きらしく、今度は美味しいケーキの店にでも行こうかと話になる。気分転換になりそうだから、いいかもね。
モリモリ食べていると、メイドの1人と目が合う。あれっ、あのお姉さんは、私が侯爵家にお泊まりに来ていた時にお世話になっていたメイドさんだわ。久しぶりの意味を込めてニコッと微笑むと、そのメイドさんは挨拶に来てくれた。
「お嬢様、お元気そうで良かったですわ。」
「私は元気ですわ。きちんとお礼も言えずにごめんなさい。あの時はお世話になりました。」
「いえ、こちらこそお嬢様に出会えて良かったです。どうか、これからもお元気で…」
「えっ?その頬の腫れはどうなさったの?」
近くで見ると、頬が腫れていることに気付く。
「…何でもありません。」
言えないのね。可哀想に…
「少し、失礼するわね。」
メイドの頬に手をかざす。一瞬で綺麗になった。
「えっ?お嬢様?」
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「…ありがとうございました。」
メイドは仕事に戻って行った。
「君は治癒魔法も出来るのか?」
カーティス様が驚いている。
「秘密ですわよ!」
「…分かっている。これはあまり言わない方がいいだろうな。」
2人でスイーツを引き続き食べていると、マーフィー卿とガザフィー男爵令嬢がやって来た。挨拶回りのようね。
ガザフィー男爵令嬢は、マーフィー卿に腕を絡めている。ほう、仲良しアピールか。
「パーティーは楽しめてますか?」
ガザフィー男爵令嬢は機嫌が治ったようだ。なぜか強気な口調に挑発するような目。そして反対に、死んだような目のマーフィー卿。
「勿論ですわ。素敵なパーティーですわね。」
和かに答える私。そして、カーティス様は黒い笑みを見せる。
「2人はとても仲良しですね。侯爵家のパーティーでそんな風に腕を絡めるような人を初めて見ました。マリア嬢もそう思うだろう?素敵な2人を見ているだけで、こっちまで幸せな気分になれるよ。本当におめでとうございます。」
それって、パーティーで腕を絡めるなんて、下品だって遠回しに言ってるよね?私の笑いのツボを刺激するようなこと言うのやめてー!
「カーティス様、素敵な2人が羨ましいのは分かりますが、程々になさいませ。」
「ああ、失礼!余りにも2人が仲がよろしいので、つい嫉妬してしまったようだ。」
2人で和かに話していると、
「何なのよ!何で、アンタはそんな風に笑ってられるのよ!今日は私が主役のはずなのに!…何でアンタばっかり…!」
えっ!ガザフィー男爵令嬢が急に怒りだした?
「おい!落ち着け。」
無言だったマーフィー卿が、ガザフィー男爵令嬢を睨みつけて声を掛けるが……、パシャっと水の音がする。
ガザフィー男爵令嬢は、近くにあったグラスのジュースを私にかけようとするが、ジュースは跳ね返ってしまい、ガザフィー男爵令嬢にかかってしまった。
「何で私にジュースが…!アンタ、何をしたの?」
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