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南国へ国外逃亡できたよ
閑話 オスカー 1
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貿易商をしていて莫大な資産を持つ、伯爵家の三男として私は生まれる。末っ子の私は、2人の兄よりも要領がよく優秀だと言われた。そんな兄達とは仲は良かったし、裕福な家門で何の不自由もなく育った。
家業は兄2人が手伝っていて、何の問題もなかった。それで剣術が得意な私は、近衛騎士団に入ることにした。
両親譲りで見目がいいのと、三男とはいえ、金持ちの伯爵家の子息ということでモテていた私は、近衛騎士団に入り、更にモテるようになる。特に好きになるような令嬢はいなかったが、遊びでもいいと言ってくれる令嬢と時々、一晩過ごすくらいのことはしていた。特に何の感情もないが、近衛騎士はみんなモテるので、みんなそんな事はやっているらしい。
近衛騎士として数年が経つ頃、南国にいる義理の伯母の家に養子に行くことが決まる。その家は、亡くなった父の兄である伯父が、婿養子に入っていた侯爵家だ。貿易で南国に行っていた伯父が、侯爵令嬢と恋に落ちて結婚し、婿養子になったらしい。そして、次男であった私の父が、伯爵家を継いだということなのだが、その侯爵家で伯父も従兄弟になる子息も亡くなり、跡継ぎが必要となったようなのだ。伯父や従兄弟に似ていて、更に私の両親から、私が優秀だと聞いたらしい伯母が、ぜひ養子に来て欲しいと言ってくれたのだった。
両親は喜んでいたし、特に何の目的もなく生きていた私は引き受ける事にした。その時に、伯母は私に言った。
「私は恋愛結婚だったの。だから、もしオスカーも好きな人がいるなら、一緒に連れてきてもいいのよ。結婚出来るように、私が後押しするから。そのかわり、侯爵家を守るために力を貸して欲しいの。お願いね。」
伯母の言葉に頷いたが、その時の私には、まだ特別な感情を持てるような相手はいなかった。
しばらくして、今年のデビュタントの夜会が王宮で開かれる。私は近衛騎士の仕事が入っており、夜会には出ていなかった。その翌日、近衛騎士の同僚達が噂話をしている。何かあったのかと、聞いてみると昨夜のデビュタントの話であった。
「昨夜、デビューしたスペンサー卿の従姉妹の姫君がとても綺麗でビックリしたよ。しかも、綺麗なだけじゃなくてダンスも上手いし、国の権力者が次々とダンスに誘っていて、普通の令息は近づくことも出来なかったんだ。」
「まるで妖精のようだったな。一曲くらいダンスしてみたいけど、難しいだろうな。」
近衛騎士という職柄、美しい令嬢には見慣れているはずの同僚達が、そこまで言うなんて。よっぽど綺麗なんだろうと思った。その後は仕事もあって、彼女のことはすっかり忘れていた。しかし、しばらくしてから、噂の彼女に会うことになる。
偶然勤務した日に、彼女が王太子殿下や妃殿下との茶会で王宮にやって来たのだ。そして偶然、私は来客の案内兼護衛係であった。
初めて見た彼女は想像以上であった。他の近衛騎士達が、あんな風に噂をするのが分かる。美しいプラチナブロンドに、水色の大きくて綺麗な瞳、美しいが、愛らしくもある整った顔。
一介の近衛騎士の私にカーテシーまでして、丁寧に挨拶する姿を見て、私は一瞬で恋に落ちてしまったようだ。
胸の中がドキンとするが、平静を装って彼女をエスコートする。私の手に乗せられた、小さな手が可愛い。彼女の声がもっと聞きたくて、『もう少し歩きますが、大丈夫でしょうか?』と、いつもなら質問しないことを聞いてしまった。その質問にも嫌な顔をせず、笑顔で返してくれる彼女。
その時に私は思った。彼女が欲しいと…。
彼女に会いたくて、夜会や茶会に積極的に出席するが、なかなか会う機会がない。会うことが出来ても、高位の貴族令息が一緒にいて、話しかけることも出来ないのだ。そんな時、彼女とスペンサー卿が恋人同士になったと耳にする。
最近のスペンサー卿は、令嬢と遊んだり、付き合ったりといったことは全くしていないようで、仕事を終えると、急いで帰って行く。スペンサー卿と仲の良い同僚達は、スペンサー卿はかなりフォーレス嬢に本気らしいと話していた。彼女をマリーと呼び、早く婚約を認めて欲しいだとか、結婚したいだとか話していると言う。その話を聞いて、何とも言えない気持ちになる。イライラするような、心が痛いような。
…ああ、これは嫉妬だ。スペンサー卿に私は嫉妬をしているようだ。
しかし、スペンサー卿と言えば、私の従姉弟のシナー公爵令嬢が執着しているはず。あの悪女が2人の関係を黙っていないだろう。そう思った私は、シナー公爵家の分家になる下位の貴族令息達に探りを入れた。彼らは、いつもシナー公爵令嬢にいいように使われているから、何か知っているはずだと思ったのだ。
彼らに探りをいれたら、予想通りだった。夜会で媚薬を盛って、フォーレス侯爵令嬢を襲ってしまえと言われたと話していた。それを、スペンサー卿に見せれたら最高だとか、上手くいけば彼女の婚約者になれるかもとか言われたと。しかし、フォーレス侯爵令嬢は常にスペンサー卿か、彼女の義兄や高位の令息が近くにいるから難しいことや、王太子殿下が可愛がっている彼女に乱暴したら、処刑されるか、お家取り潰しに合うかもしれないと理由を話して、どの令息も断ったらしいと言うのだ。まあ、その通りだと思う。次期宰相やシールド公爵も、彼女をよく見ているし、夜会で手を出すなんて不可能だ。
しかし、あの悪女がそれで諦めるとは思えない。下位の貴族令息達が使えないなら、恐らく、いつも犯罪の片棒を担いでいる専属メイドか、あの暗殺者みたいな従者が何か知っているだろうと考えた。あのメイドは、最近様子が変だから、接触するのは危険そうだ。そう思った私は、従者に大金を積んでみることにした。直接関わることは出来ないので、昔から自分を支えてくれていた、自分のやり手の従者を通じて。
大金であっさりと従者は口を割ったらしい。専属メイドが破落戸を雇ってくるように言ってきたと言う。更にその従者も、公爵が彼女の兄の代になり、彼女の立場も危なくなりつつあるから、そろそろ従者を辞めて身を隠すつもりだと言うのだ。今までの悪事がバレたら、従者自身も危険な立場になるからと。だったら、更に金を積むから、こっちの仕事を最後に受けてくれないかと依頼すると、あっさりと受けてくれることになった。
破落戸に襲わせる振りをして、彼女を連れて来るという依頼を。
家業は兄2人が手伝っていて、何の問題もなかった。それで剣術が得意な私は、近衛騎士団に入ることにした。
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近衛騎士として数年が経つ頃、南国にいる義理の伯母の家に養子に行くことが決まる。その家は、亡くなった父の兄である伯父が、婿養子に入っていた侯爵家だ。貿易で南国に行っていた伯父が、侯爵令嬢と恋に落ちて結婚し、婿養子になったらしい。そして、次男であった私の父が、伯爵家を継いだということなのだが、その侯爵家で伯父も従兄弟になる子息も亡くなり、跡継ぎが必要となったようなのだ。伯父や従兄弟に似ていて、更に私の両親から、私が優秀だと聞いたらしい伯母が、ぜひ養子に来て欲しいと言ってくれたのだった。
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「私は恋愛結婚だったの。だから、もしオスカーも好きな人がいるなら、一緒に連れてきてもいいのよ。結婚出来るように、私が後押しするから。そのかわり、侯爵家を守るために力を貸して欲しいの。お願いね。」
伯母の言葉に頷いたが、その時の私には、まだ特別な感情を持てるような相手はいなかった。
しばらくして、今年のデビュタントの夜会が王宮で開かれる。私は近衛騎士の仕事が入っており、夜会には出ていなかった。その翌日、近衛騎士の同僚達が噂話をしている。何かあったのかと、聞いてみると昨夜のデビュタントの話であった。
「昨夜、デビューしたスペンサー卿の従姉妹の姫君がとても綺麗でビックリしたよ。しかも、綺麗なだけじゃなくてダンスも上手いし、国の権力者が次々とダンスに誘っていて、普通の令息は近づくことも出来なかったんだ。」
「まるで妖精のようだったな。一曲くらいダンスしてみたいけど、難しいだろうな。」
近衛騎士という職柄、美しい令嬢には見慣れているはずの同僚達が、そこまで言うなんて。よっぽど綺麗なんだろうと思った。その後は仕事もあって、彼女のことはすっかり忘れていた。しかし、しばらくしてから、噂の彼女に会うことになる。
偶然勤務した日に、彼女が王太子殿下や妃殿下との茶会で王宮にやって来たのだ。そして偶然、私は来客の案内兼護衛係であった。
初めて見た彼女は想像以上であった。他の近衛騎士達が、あんな風に噂をするのが分かる。美しいプラチナブロンドに、水色の大きくて綺麗な瞳、美しいが、愛らしくもある整った顔。
一介の近衛騎士の私にカーテシーまでして、丁寧に挨拶する姿を見て、私は一瞬で恋に落ちてしまったようだ。
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その時に私は思った。彼女が欲しいと…。
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