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新しい生活
夜会にて 1
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夜会当日。
私達がすべき夜会の準備は前日までに終わらせたので、今日は自分の準備に集中しなくてはならない。
朝から湯浴みやマッサージ、トリートメントをしてメイド達に磨かれ、夜会が始まる少し前には王妃殿下の所に向かった。
今日はヘミングウェイ伯爵夫人と一緒に、王妃殿下の側に付いていなければならないのだ。
「ふふ。アメリア、合格です!」
「シャノン様、素敵ですわ。」
王妃殿下の侍女が見窄らしく見えることはあってはいけないので、二人の反応を見てホッとする私。
そのまま、大広間の王族専用の入り口に移動する私達。
そこには既に国王陛下や王太子殿下と妃殿下、その側近達が揃っていた。
王太子殿下とは、ワイラー侯爵令嬢から殿下に近づかないでと言われてから初めて顔を合わせるので、とにかく気まずい。
「アメリア、久しぶりね。今日も美しいわ。ドレスも貴女にとても似合っていて素敵よ。」
そんな私に優しく声を掛けてくれたのは、王太子妃殿下だった。
「王太子妃殿下、ご無沙汰しております。
妃殿下の美しさに比べましたら、私など霞んで見えてしまいますわ。」
「ふふ。そんな謙遜しないでちょうだい。貴女とはまた話がしたいと思っていたから、そのうちまた二人でお茶会でもしましょうね。
殿下!今日のアメリア、とても素敵だと思いませんか?」
妃殿下はすぐ近くにいた王太子殿下に話を振る。
……ううっ。気まずいのに。
「ええ。とても素敵ですね。シャノン嬢のドレスは母上がプレゼントしたと王宮内で噂になっておりましたが、とてもお似合いですよ。」
殿下の微笑んだ顔が眩しかった。気まずいと思っていたけど、そんな風に言ってもらえたら、嬉しいに決まっている。
私も殿下に憧れる令嬢の中の一人になってしまったのね…。
「勿体ないお言葉でございます。」
その一言を返すのが精一杯だった。
王族が会場に入場する時間となり、国王陛下と王妃殿下、王太子殿下と王太子妃殿下がそれぞれ入場した後に、側近達が会場入りする。
側近としての夜会は初めてのことで、とにかく緊張してしまっていたのだが、ヘミングウェイ伯爵夫人が側にくれたことが心強く感じた。
予想はしていたが、色々な人の視線を感じる。
「シャノン様。大丈夫です!堂々としなさい。」
隣に立つヘミングウェイ伯爵夫人だった。上司としてこの方ほど頼もしい人はいないのではと思う。
「はい。ありがとうございます。」
建国記念のお祝いの乾杯をした後に、国王陛下と王妃殿下、王太子殿下と妃殿下のダンスで夜会が始まる。
完璧で美しいダンスだった。
王太子殿下と妃殿下のダンスは息がぴったり合っていて、楽しそうに会話をしながら踊る二人は、素敵な夫婦に見えた。
王族のダンスが終わり、王妃殿下が私達の所に戻って来た。
それと同時に、沢山の貴族達が王妃殿下に挨拶にやってくる。
沢山の貴族に一言ずつ言葉を掛ける王妃殿下は、すごいわね。
国王陛下と王妃殿下が二人で椅子に座り、ワインを飲んでいると、王太子殿下と妃殿下がやって来る。
「王妃殿下。側近のシャノン嬢をダンスにお誘いしてもよろしいですか?」
王太子殿下…、このような場で何を言っているの?
私なんかより相応しい令嬢が沢山いるのに。
「勿論よ。アメリア、踊って来なさい。」
王妃殿下が許可してしまったら…
「ありがとうございます。
シャノン嬢、私と踊って頂けませんか?」
「はい。喜んで。」
王妃殿下も妃殿下も、ヘミングウェイ伯爵夫人も、私達をみて微笑んでいた。
そんな目で見ないで欲しいわ。
そんな私の気持ちにお構いなく、殿下は私をエスコートして広間の真ん中に行くのであった。
私達がすべき夜会の準備は前日までに終わらせたので、今日は自分の準備に集中しなくてはならない。
朝から湯浴みやマッサージ、トリートメントをしてメイド達に磨かれ、夜会が始まる少し前には王妃殿下の所に向かった。
今日はヘミングウェイ伯爵夫人と一緒に、王妃殿下の側に付いていなければならないのだ。
「ふふ。アメリア、合格です!」
「シャノン様、素敵ですわ。」
王妃殿下の侍女が見窄らしく見えることはあってはいけないので、二人の反応を見てホッとする私。
そのまま、大広間の王族専用の入り口に移動する私達。
そこには既に国王陛下や王太子殿下と妃殿下、その側近達が揃っていた。
王太子殿下とは、ワイラー侯爵令嬢から殿下に近づかないでと言われてから初めて顔を合わせるので、とにかく気まずい。
「アメリア、久しぶりね。今日も美しいわ。ドレスも貴女にとても似合っていて素敵よ。」
そんな私に優しく声を掛けてくれたのは、王太子妃殿下だった。
「王太子妃殿下、ご無沙汰しております。
妃殿下の美しさに比べましたら、私など霞んで見えてしまいますわ。」
「ふふ。そんな謙遜しないでちょうだい。貴女とはまた話がしたいと思っていたから、そのうちまた二人でお茶会でもしましょうね。
殿下!今日のアメリア、とても素敵だと思いませんか?」
妃殿下はすぐ近くにいた王太子殿下に話を振る。
……ううっ。気まずいのに。
「ええ。とても素敵ですね。シャノン嬢のドレスは母上がプレゼントしたと王宮内で噂になっておりましたが、とてもお似合いですよ。」
殿下の微笑んだ顔が眩しかった。気まずいと思っていたけど、そんな風に言ってもらえたら、嬉しいに決まっている。
私も殿下に憧れる令嬢の中の一人になってしまったのね…。
「勿体ないお言葉でございます。」
その一言を返すのが精一杯だった。
王族が会場に入場する時間となり、国王陛下と王妃殿下、王太子殿下と王太子妃殿下がそれぞれ入場した後に、側近達が会場入りする。
側近としての夜会は初めてのことで、とにかく緊張してしまっていたのだが、ヘミングウェイ伯爵夫人が側にくれたことが心強く感じた。
予想はしていたが、色々な人の視線を感じる。
「シャノン様。大丈夫です!堂々としなさい。」
隣に立つヘミングウェイ伯爵夫人だった。上司としてこの方ほど頼もしい人はいないのではと思う。
「はい。ありがとうございます。」
建国記念のお祝いの乾杯をした後に、国王陛下と王妃殿下、王太子殿下と妃殿下のダンスで夜会が始まる。
完璧で美しいダンスだった。
王太子殿下と妃殿下のダンスは息がぴったり合っていて、楽しそうに会話をしながら踊る二人は、素敵な夫婦に見えた。
王族のダンスが終わり、王妃殿下が私達の所に戻って来た。
それと同時に、沢山の貴族達が王妃殿下に挨拶にやってくる。
沢山の貴族に一言ずつ言葉を掛ける王妃殿下は、すごいわね。
国王陛下と王妃殿下が二人で椅子に座り、ワインを飲んでいると、王太子殿下と妃殿下がやって来る。
「王妃殿下。側近のシャノン嬢をダンスにお誘いしてもよろしいですか?」
王太子殿下…、このような場で何を言っているの?
私なんかより相応しい令嬢が沢山いるのに。
「勿論よ。アメリア、踊って来なさい。」
王妃殿下が許可してしまったら…
「ありがとうございます。
シャノン嬢、私と踊って頂けませんか?」
「はい。喜んで。」
王妃殿下も妃殿下も、ヘミングウェイ伯爵夫人も、私達をみて微笑んでいた。
そんな目で見ないで欲しいわ。
そんな私の気持ちにお構いなく、殿下は私をエスコートして広間の真ん中に行くのであった。
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